はじめに
国家資格キャリアコンサルティング技能士2級検定 論述試験の模範解答シリーズ第10弾です!!
平成25年度前期6月実施の第10回試験版ですね!
弊社では、キャリア理論を駆使したキャリアコンサルティングの現場で実践できるスキル習得と、合格基準の60点ではなく、70点を超える解答が書けるようになることをモットーに情報提供していきたいと考えています。
どのように書けばいいのか分からない初受験の方を含め、何回か受けてみたものの、あと3点足りない・・・という方などにおすすめのメソッドをご紹介していければと思います。
前回分の第9回は下の過去記事をご覧ください。
www.careerlife.jp是非、参考にして下さい。
問題「逐語録」を読み、以下の問の答えなさい。
リンク先:キャリアコンサルティング技能検定HP
第10回キャリアコンサルティング技能検定2級論述試験
解答用紙の設問ごとに記述すること。
【解答】
問1
相談者がこの面談で相談したい「問題」は何かを記述せよ。(20点)
ここでは問題文の中からCLの相談したい内容をどのように抜粋していくかがポイントになります。
※下の過去記事が参考になります。
解答例
CLは同窓会に参加したことがきっかけで、専門性をもって仕事をしている女性に「負けているな」と感じ「負けたくない」と思っている。
一方で、
この続きは2級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座のテキストで!
問2
キャリアコンサルタントとしてあなたが考える、相談者の「問題」は何かを記述せよ。(20点)
ここではCCとしてクライエントの「問題」を見立てなくてはなりません。
見立てるということはCLの主訴(問1の答え)から推測した裏の主訴(問2の答え)を
いかに導き出すかがポイントであり、我々プロのCCは学科で鍛えたキャリア理論を活用して答えを出す必要があります。
※下の過去記事が参考になります。
解答例
CLは同窓会が予期せぬトランジションになり、
「負けている」と不満を感じて、
「正社員になれば専門性がつく」という思いが先行し、
この続きは2級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座のテキストで!
問3
あなたは、上記2つの「問題」を合わせ、相談者を援助するために、
①どこに目標をおいて、
②どういうことを実施したいか、
あなたの具体的な方策を記述せよ。(60点)
(1) 目標
無理がなく、行動可能な設定をしましょう。
高すぎる目標は現実的でなくなってしまいます。
CLが主体的な意思決定ができるように、気づきを与える状況を一緒に作っていくことがポイントです。
※下の過去記事が参考になります。
解答例
CLは何に負けたくないのか、
専門性とは何かという点の自己理解を深め、
専門性を身につけるためのキャリアプランを整理した上で
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(2) 実施(方策・戦略)
※(2)の実施では、問題文の言葉を引用し、事例に即して記述することでCLに迫った内容にします。
上の過去記事が参考になります。www.careerlife.jp
解答例
- 「負けている」「負けたくない」気持ちを受容・共感しラポールを形成。
- 3年前からパートの仕事と家庭の両立、子育てをしっかりしてきたことを労い、学生時代の実績・活躍ぶりに無条件の肯定的関心を寄せる。
- 「負けたくない」と言っているが自己概念と体験の心理的不適応について確認。
- 「専門性をつけて・・・」と言っているCLの認知している専門性を確認。
この続きは2級キャリアコンサルティング技能検定試験対策講座のテキストで!
第10回論述解答例まとめ
論述試験の模範解答はいかがでしたか?
最初はこんな問題もあったのか、CLは一体何がしたいのか・・・と、思いながら苦笑いしつつ解いてみました(笑)
このCLは思い込みが激しく自己理解に欠けている面があって、根本的な仕事理解、専門性が身に付く仕事という自己概念も乏しく、職業理解も出来ていない非常に視野の狭いクライエントな気がします。
過去の成功体験に依存している認知傾向もあり、俯瞰的・客観的な分析も苦手のように感じますね。
まずはその辺を丁寧に傾聴しながら冷静に判断してもらえるように根本的、多面的な視点を修正しながら長期的なプランを継続的に提案していく必要がありそうです。
ちょっと間を置くと、また悩んでしまいそうですから、CLのどのような背景、価値観に寄り添いながら関係構築を行い、問題評価と目標設立のアプローチをどこにするかが鍵かもしれません。
下手なことを言うと次の相談に来て頂けない感じもしますね(笑)
やはり論述といえど、クライエントファーストを実践した後、具体的なアクションに繋がるプランを提案をすると良いでしょう。
さて、しつこいようですが、キャリアの専門家、プロとして、キャリア理論と専門用語でアピールしましょう。
論述試験は誤字脱字という基本的な部分も見直してください、ケース記録を書くつもりで内容だけでなく見栄えも意識しましょう。
※普通に減点されると思ってください、59点とかの方は要注意です。
方策は端的に箇条書きで数を書いて勝負しましょう。
自分が答案の記入欄に何文字書けるのか試して、どのようにすれば10個くらい書けるのかイメージすることも大切です。
実際に、私は第17回試験で10個以上方策を書いています。
※下の記事で試験結果の振り返りをしています。
実際のキャリアコンサルティングでも、代金を頂いて60分という時間があれば、一つでも多くの方策を提案しなければいけないのではないでしょうか。
論述試験であろうとキャリアコンサルティングです、CLのために尽くす気持ちで、アクションプランを起こせるように、たくさんの方策を提案しましょう。
以上でまとめを終わります。
これはあくまで私のノウハウに基づいた主観的な解答です。
更に良い答案が書けるように、この解答を疑ってかかり、今よりもっともっと素晴らしい、キャリアコンサルティング技能士になって頂ければ私も嬉しいです。
お忙しいところ、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
エリクソン氏のキャリア理論(自我同一性)の過去記事はこちらです
エリクソン氏のキャリア理論(世話・ケアの獲得)の過去記事はこちら
エリクソン氏のキャリア理論(世代性)の過去記事はこちら
バンデューラ氏のキャリア理論(自己効力感・モデリング)の過去記事はこちら
私が知識を習得した参考書籍です。

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こちらの過去記事で試験対策と、結果の振り返りを行っています。
受験資格は実務経験だけの私がどのように合格したのかという方法論と、
総勉強時間、使った参考書などの勉強方法をまとめて紹介していますし、問題集を何回転勉強したのかまで詳細に分析していますので、リアルな生の声というか、面白く読み応えのある内容になっており、参考になるかもしれません。
宜しければ読んで役立てて下さい。