キャリコン試験対策講座▶独立8年😊1級技能士の個別レッスン

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第20回キャリコン2級検定 仮想ロープレ③&口頭試問ver6総集編

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。 

今回の記事は第20回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座の

個別指導内で実施したロールプレイの逐語録になります。 

www.careerlife.jp

個別指導では、実技面接試験出題の仮想ロールプレイを実施し、

逐語録を分析してキャリアコンサルティングスキルや

カウンセリング技法などの確認を行っています。 

www.careerlife.jp 

第21回検定に向けて、文字に起こした逐語録を見ながら

勉強したい方もいらっしゃるでしょうし、

私自身もこの受講生のロールプレイをしっかりと振り返って

個別指導の更なる質の向上に役立てたいと思います。

 

さてさて、キャリコン2級を受験される方は、

こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。 

その一方で、自分のロールプレイを録音して聞く、

試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、

文章に起こして振返った経験は少ないのではありませんか?

 

逐語録に起こすのがまず大変ですよね(笑)

 

ただ、逐語録に起こしてみると同じことを何回も言っていたり、

ご自身の喋り方の癖はもちろんのこと、

マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェック

システマティックアプローチのプロセスをきちんと踏んでいるかなど、

その場の相談支援や指導の会話だけで確認しきれていないと思っています。 

そんな皆様に、キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂き、

試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、

基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの確認

という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。 

 

CL役は西川さん、CC役はスズキさん(仮名)でお送りします。  

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

では、行ってみましょ~う!!

  

相談事例

◆ケース3 西川さん 40歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

 

CL1

西川です。

CC 1

こんにちは、

キャリアコンサルタントの鈴木と申しますよろしくお願いします。

 

CL 2

よろしくお願いします。

CC 2

どうでしょう西川さん、お席の位置は今の感じでよろしいですか。

 

CL 3

大丈夫です。

CC 3
私はちょっと西川さんに向き合うために動かさせていただきます。

 

CL 4

ああ、結構です。

CC4

時計の位置も見えるように動かさせていただきます。

はい、最初に2点だけお話をさせてください。

西川さん私どもキャリアコンサルタントには守秘義務というのがございまして、

今日ここでお話しいただく内容というのは

西川さんの許可なく外部に漏れるようなことはございませんので

どうぞ安心してお話ください。

それと、その件なんですけども、お体とか生命の危険があるような場合とか

あと法律に触れるようなことがもしあれば

それは例外になりますのでご了承ください。

 

CL 5

わかりました。

CC5

それと今日の時間なんですが、

20分ということが決められておりますので、

その範囲内で色々とお話を伺えればと思います。

よろしくお願いします、

それでは本日はどのようなご相談でお見えになられましたか。

 

CL 6

私あの大学卒業してですね、商社に勤務して18年になるんですが

今財務の係長として経営の中枢に携わっていて

仕事にやりがいを感じているんですね。

ただちょっと最近忙しくて不定期なんですけども

休日出勤が続いているんですよ。

子供をやっと授かったんですが、時間もちょっと取れなくて

このまま仕事を続けて行くかどうか迷っていたところなんですが、

叔父が税理士事務所をやってましてそこをちょっと継いでほしいという

話をされてちょっとそんな話が出てきたんで

自分の気持ちを一回整理したいなと思って

今日は相談に来ようと思って伺ったんですけども。

CC 6

なるほど、ご自分の気持ちを整理したいということなんですね。

今、財務の方で係長もなさっているということで

お仕事はやりがいがあるというようなことで

ただお忙しくて土日も不定期だけど出られることが多くて

お子様がまだ小さくてできるだけお子様と一緒にいたいという

お気持ちをお持ちなんですよね。

 

CL 7

そうですよね、子供がなかなかできなくて・・・

やっと4年前に長女ができて次女が1歳なんですけども。

CC 7

4歳と1歳なんですか。

 

CL 8

娘二人で可愛いさかりなので

接する時間が取れないのはどうかなと思いますね。

CC 8

う~ん、可愛いですよね。

もっと接する時間を取りたいと。

だけどなかなかそれが取れないというところで

どうしたらいいかという風なことと、そんな時に叔父さんから

税理士事務所を継がないかというお話があったということなんですよね。

 

CL 9

そうなんです、叔父が20年くらい税理士事務所やってまして、

引退もちょっと考え始めたのか先日お会いした時に

誰かいないかなという話をしていて私なんか年齢的に40なんですけど

西川くんどうかなあなんて言ってくれたので。

CC 9

おじさんは跡継ぎがいないから。

 

CL 10

そう子供がいない人で周りにもあまりないのか分かんないですけど

そんな話をしていたのでそういう道もあるのかなと思いまして

一回整理したいなというのはありまして。

CC10
なるほど、おじさんからの税理士事務所の跡継ぎの話とか

子供さんとの時間が取れないということで

そういう風にお悩みがあるんですけどもどれから一番にお話いただけますか。

 

CL 11

そうですね・・・まあやっぱり忙しいところでしょうかね。

子供との時間が取れないっていうところから

気持ちが迷いみたいなのが生まれている気もするし、

そもそもそっからのような気もするので。

CC 11

う~ん、今の忙しい状況ということなんですが 、

土日も不定期で出られているということなんですが

大体何時頃からですか特にそういう困った状況状態になっているのは。

 

CL 12

そうですね、ここ5ヶ月前決算終わってくらいでしょうかね。

CC 12

あ~決算終わってから。

 

~約5分経過~

 

CL 13

決算時期っていうのはもちろん忙しいんですけど、

前後の業務が立て込んだりとか

そんなんで忙しくなるんでそのくらいでしょうかね。

CC 13

あーなるほど、業務が立て込んでということなんですけど、

ここ5ヶ月間どういうことが一番とられているんですかね。


CL 14

決算が終わってからの残務処理もありますし、

決算中に月次報告が遅れたりということもあって

その処理が2・3ヶ月長引いて新しい海外支店も出店が相次いでまして

業績的にはいいんですけどね。

そういうところの財務諸表を作ったりですとか、

会計のソフトの改定とかそういったところが立て続けに来てたので

それでちょっと忙しい感じですね。

CC 14

なるほど財務諸表を作ったりとか海外支店も出店されてとかして。

 

CL 15

海外になると会計基準なんかも違いますし、

それに伴うソフトの変更なんかもあるし

当然、予算なんかも改めて作り直したりとか当初予算もそうですけど

全体的な収支予測もそうなんで。

その辺がバタバタして忙しかったですね。

CC 15 

う~ん、なるほど。

そういう忙しいすごく今立て込んでられるということなんですけど、

そういう忙しさに対してどういう思いで取り組んでいらっしゃるんですかね。

 

CL 16

今係長として5年目ですから、

そういう意味では落ち着いてきた時期ではあったんですけども

新たなチャレンジとしても捉えられますよね。

CC 16

新たなチャレンジ?

 

CL 17

自分としては課長や部長を目指すに当たるところ、

会社員ですからその先のことも考えながらっていうところもありますし、

仕事として財務会計の仕事はやりがいも感じているので

当然成長なんかも感じますし、海外出店なんかも違う風景が見れますし。

ただ土日も結構出なきゃいけないっていう負担を感じますよね、

その一方でね。

CC 17

なるほど、やりがいがある一方、土日も出なきゃいけないというご負担。

 

CL 18

疲れるじゃないですかやっぱ、

普段は残業なんかも2・3時間やってますから。

CC 18

残業も多くて土日も出てて、お疲れの方はどうですか大丈夫ですか ?


CL 19

イヤイヤ疲れますよね、帰ってきて寝るだけみたいな日もありますし、

そうすると子供も寝ているじゃないですか

寝顔見ながらまた寝て起きてみたいな。

そういうリフレッシュする時間もあんまりないので

日曜日だけではどっか行くわけにもいかないですしね、

まだ子供が小さいのでそんな出かけるわけではないですけど。

公園とか行くぐらいですし、そんな状況なんで疲れはたまりますよね。

CC 19

なるほど、疲れられている上に休日出勤で残業が多くて

寝てる顔を見るだけだし、肝心のお休みも出勤が多くて

たまの休みも疲れる風な状況ではね。

それはどうにかなんないかなと思われるということですよね。

 

CL 20

やっぱりそういう状況をどうにかしなきゃいけない

みたいなところは思うじゃないですか。

CC 20

うーんそこの休日出勤はどうなんでしょう、

会社として業務としてということで出られてるんですか。

 

CL 21

いや会社は結構その辺のをノータッチで、係長なんで鍵とか思ってるんで

みんな結構、勝手に出入りして業務が膨らんじゃってる人とかは

残務処理とかそういう体質は昔からありますね。

他の部門の営業のやつとかもいますし。

CC 21

なるほど、ただいまは働き方改革とかね言われていて

行政や労基署の方もうるさくなってきてて、

そういう休日出勤なさっているというのは上司の方はどうなんでしょう。

 

~約10分経過~

 

CL22

上司はどっちかって言うとうちはそんなに大手でもないので中小ですから。

上司の意向としては正直なところですけど働き方改革によって

業務時間を短縮すればいいわけじゃないよって上司は言ってまして、

日本人としての勤勉さみたいなものはひとつの武器なんだから

政府で言っているとはいえ、実際の仕事を回しているのは俺たちなんだから

という感じで言ってまして、だからそんなに取り組んでないんですね。

会社自体としては忙しければ

それを当然終わらせるみたいな風土があるのでそんな状況ですね。

CC 22

そういう状況は西川さんとしてはどのように思われるんですか?

 

CL23

上司なんかは50歳くらいなんで、

昔ながらの働き方みたいので来た人じゃないすか。

我々の世代って中途半端で、不景気の時に就職した人間なんで。

CC23

ああ、不景気の時に。

 

CL 24

就職氷河期の時ですから、家庭よりも仕事優先みたいなのが

崩れてきたような世代ですか。

どっちかって言うと仕事よりも自分の人生楽しもうみたいな

風潮もあった世代なんで、分かる反面、実際どうなの?家族との時間も

大事にした方がいいんじゃないのみたいなのは思います。

CC 24

う~ん、そうなんですよね、家族との時間も大事にしたいという思いで

今日来ていただいて。

どうなんでしょう、その上司にも言っていないという風なことで、

この半年間特に忙しい状況というのは、ご家族との時間に

シフトという面で考えてられることはないですか。


CL 25

いや、どうすればいいのかなと思ってるんですよね。

家族の時間にシフトするにも忙しいので、

そんな時に 税理士事務所の話も出ましたから迷ったんでしょうけど。

どうして行けばいいのかなというのが正直なところですね。

CC 25

あーなるほど、お仕事の方の忙しさどうしたらいいのかなということで、

相談も上司の方にちょっとできないということで。


CL 26

そうなんです相談するとそんな感じなんですよ。

課長には言ったんですよね、そういう状態が続いているので、

家族との時間もとりたいんでという話をしたら、

いやいや今までもそうやってやってきたんだから

頑張ろうよみたいな感じなんですよね。

CC 26

係長になって5年ということで、

その5ヶ月じゃないですかすごく忙しいのは。

これって一過性のものなのか、

ずっと続くものなのかって言ったらどうなんでしょう。

 

CL 27

今まではそこまで忙しいのはそんなに無かったですね。

アベノミクスで景気回復なんて言ってますけど、

徐々に海外との取引が増えたりとか、ここ数年で上がりましたけど、

ここに来て出店が続いているのは、この5ヶ月間くらいで

正直この忙しさは初めてに近いですね。

今後の展望として業務が落ち着くまではというのはあるかもしれません。

落ち着いてくればシステムの運用とか会計ソフトもそうだし、

部下もまだ業務に慣れていないのでそういったところも変な話、

予算作成やチェック機能は後手後手になってるので

部下にも浸透してくれば変わるかもしれないですけど。

CC 27

システムの運用は落ち着く時期もあると、部下の話も頂きましたけども

部下のサポートや指導も係長だからなさっているということで?

 

CL 28

もちろんです。

CC 28

それで彼らを指導していて成長を見えるところになると見通しとしては。

 

CL 29

そうですね部下もしっかりやってくれていてモチベーションの高い部下は

一緒に出てやったりしてますから。

頑張っているやつもいますからね、当然業務なんかも慣れてくれば

少し改善されてくるかもしれませんね。

CC 29
なるほどちょっとそこら辺りは

見通しが明るいみたいなお話なんですよね。

 

CL 30
そうですねわからないですけど、

これ以上出店が増えたりすればわからないですけど。

今のところ一段落しつつあるのかな、

後はそれに対応していく適応していくところだとだと思いますね。

CC 30

なるほどそのやりがいもあって、係長というようなことで

運営もという風なことでお話頂きましたけど、

やりがいという部分では今の忙しい状況でも

やりがいというのお話いただけませんか。

 

~約15分経過~

 

CL 31

やりがいは財務として数字を扱う部署ですから、

18年ずっとやってますんで嫌だったら続かないでしょうから、

やりがいも感じてますし部下も一生懸命やってくれてますから

経営的に財務が大事なのでその実行部隊なところなわけじゃないですか

係長クラスなんて最前線なわけですよ。

CC 31

最前線の実行部隊ですよね。

 

CL 32

そこを任されて回していくというのやりがいがありますよね。

CC 32

なるほど、忙しいけれどもちょっと見通しは見えてきているかなあ

と部下の成長も感じられてというようなことで。

それで最前線の係長という風なことで、会社の中枢を担うお仕事も

なさっていてやりがいもある状況で、先ほどの税理士のお話なんですけども、

どうなんでしょう今どういう風にしたいとかってありますか。

 

CL 33

いま本当に忙しくて それが税理士事務所って個人事務所なんで

またちょっと違うのかなっていうのはあるんですよ。

そっちに行くことによって今の状況が打開できると言うか

そういう可能性があるなら検討したいなという感じですね。

CC 33

可能性の話なんですけども

叔父さんとはどこまでお話をされているんですか。

 

CL 34

いや具体的なところはあんまりしてないんです。

先ほど言ったように会った時に引退を考えていて

いつまでにというのも分からないですし、

そういうことを考えているんだみたいなことは言われたくらいで。

そういう道もあるんだなーくらいです。

CC 34

そういう道もあるんだなーくらいですね。

ちょっとここまでの話を整理させていただいていいですか。

 

CL 35

はい。

CC 35

今の忙しいお子さんとの時間が取れないお悩みで来ていただいて、

そんなところに叔父さんのお話もあるけれども、

今のところは特にすぐというのことは考えていないという

整理の仕方でひとつよろしいですか。(17分過ぎ)

 

CL 36

すぐすぐには私も事務所というのはよくわからないですからね。

CC 36

う~ん、今のお忙しい状況も 部下の成長とか幾分見通しが見えている

という風なことで、上司に相談してもちょっと頑張ってくれよ

みたいなことだけどもご自身としてはやりがいをもって仕事をなさって

部下の方も見通しが見えているということで。

どうでしょうご家庭の方では、

お子さんとのお時間ということだったんですけども

ご家庭の方ではどういうご相談とかをされているんですか。

 

CL37

あまり家にいませんからね、

そういう意味では妻も少し不満そうにしていますかね。

話す機会もそんなにないので。

CC37

う~ん、奥様と?

 

CL 38

休みの日と言ってもそんなに込み入った話もしないと言うか、

子供の面倒見てますからね。

そういう話はあまりしてないですね。

CC 38

なるほど西川さんとしてはお子さんと時間を取りたい、

当面奥様がお子さんを見ていられるわけですよね。

 

CL 39

主婦で今やっていて見てますから、 気持ち的には見たいですけどね。

CC 39

その奥様と お話にならない状況をどうお感じですか。

 

CL 40

いやそうですね、時間的な都合があまりつかなかったような感じですかね。

そういう相談をしなきゃいけないなと思いつつ、

ついついしなかったという感じでしょうかね。

改まってそういう話をするわけでもないし、

税理士事務所の話もあんまり具体化した訳じゃなかったんで、

不満そうなのかなーっていうのは普段の会話の中で言ってましたんで。

CC 40

会話の中で西川さんが不満を感じているっていうのは

分かってくださっている?

 

CL 41

忙しくてあんまり家にいないよねってそんな感じですね。

 

ピピピピピ・・・。 

ここで時間切れとなりました。  

ここから、口頭試問です。 

 

口頭試問

試験官(以下SIKと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

 

SIK1 

この相談書の相談したい問題点と

あなたの考える相談者の問題点とは何ですか。

CC1

西川さんの考えられている問題点というのは、今、財務部で

経営の中枢にも携わるということで係長として

やりがいは感じられているものの、ご自身としては忙しすぎて、

その状況が6ヶ月ぐらい続いているんですけども

家庭でお子さんと過ごす時間が上手く取れない、そこがお悩みの点で

そこを打開したいということで本日相談にいらっしゃったということです。

 

私の考える西川さんの問題点としては、ご自身忙しすぎる状況も

ここ半年くらいということでそれについては話を聞いていくうちに

少し展望が見えてきたという風なことで、ご相談頂いた

お子さんとの時間をもっと取りたいという風なことに関しては、

そのお気持ちというのが、ご家庭の中で奥さんと十分にお話をされていない

ちゃんと奥さんと消化されていないということが感じられて

ご家庭の中での奥さんとのコミュニケーション不足、

だからご自身が抱えてらっしゃる、お子さんとの時間を取りたい

という風なことでそこをご家庭の中でのご自身の中での問題もあるという

自己理解も考えられるかなと思いました。

 

「自己理解不足」を指摘するなら

KP(確認ポイント)

自己理解不足とは何でしょうか?

簡潔に説明すると「能力・経験・興味関心」に対する

相談者自身の理解が欠けていることだと思います。

我々がキャリアコンサルタントとしてこの問題点を捉えるのであれば、

その方の自立・自律したマネジメントや主体的な意思決定を

妨げる原因になっているかどうか、職業生活設計に影響しているかどうか

その要因として捉える問題点ということになります。

 

例えば、「お子さんへの興味関心や育児に対する思いが強く、

それが自らの意思決定の阻害要因になっていることに気付いていない点を

自己理解不足と捉えました」とかの方が分かりやすいのではないでしょうか。

 

それと、キャリアコンサルタントとして捉える問題点の優先順位は?

コミュニケーション不足の解消が最優先だと思う根拠は何でしょう?

この辺り整理して問題の共有化が出来ると更に不解消や問題解決、

主体的な意思決定の質が上がるので、意思決定支援の加点も望めますね。

 

「冒頭の主訴+ロールプレイで訴えてきた問題点を要約して答える」

また、ここは論述試験でいうと(1)に該当します。

私はロールプレイの冒頭で、CLが言う主訴(初期設定)を要約して、

CLに伝え返して下さいと教えます。

CLが何の相談に来たのか自己理解できるように要約して伝え返す意味と、

自分が覚えておいて最後の口頭試問で主訴を背景にした答え方が、

きちんと出来るように指導しています。

 

一方で、論述試験の(1)に当たるわけですが、

ロールプレイでは記述されている内容を読み解く論述試験と違い、

相談中にCLの言いたいこと(主訴)の内容が変わっていくことが多いですよね。


そういう意味では、ロープレ冒頭のCL相談内容(主訴)を背景に、

一貫性を持たせながら、ロールプレイで訴えてきた内容を要約して

答えた方が「今この瞬間」にしかない相談者の思いに寄り添えますし、

事例に即した問題提起を答えられるはずなので評価も高いはずです。

 

「CC視点の問題把握の方法」

ここは我々CCの見立て、問題把握力、論述試験(2)に該当します。

どうしてCLは相談に来たのか、何を一番不安に感じていて、

何を一番やりたいのか、いわゆる4S点検(リソース)が

整理出来ない状態にあり、どうして行動を起こせないのかが答えになります。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠとⅡを参照

 

考え方や答え方は無数にありますので、

私の指摘が正しいかどうかは別にして、この応答を聞いて、

「ああ!CC視点の問題把握、その通りだね!」と、

試験官が思ってくれるかどうかが問題なわけです。

 

例えば「転機(トランジション)」という言葉を用いるのであれば、

シュロスバーグ氏の理論を応用して考えてみてはいかがでしょうか。 

www.careerlife.jp

シュロスバーグ氏は「転機で重要なのは、転機をどのように受け取り、

どのように対処していくかである」と言っています。

ということは、西川さんが転機をどのように受け取って、

どのように対処しているのかが問題であるわけです。

 

それが出来ないから「転機や課題を乗り越えられず

成長することが出来ていない」とも言えますので。

これは転機を自分で乗り越えて頂くための支援で、CLが自立・自律した

キャリアマネジメントを行うための支援をする我々CCの使命と一緒です。

 

ですから弊社のテキストでは、口頭試問の答え方の一つとして、

『CLは〇〇という、〈3つの転機〉に直面したことで、

〇〇という不安(思い込み、環境要因)に捕らわれていて、

〇〇(CC見立て:一番強い欲求、一番不安に思っていること)について、

どうしたらよいか具体的なアクションプランが起こせないことが

問題であると思います』

という答え方にしてみてはどうですか?と推奨しています。

 

アクションプランとは何か?

ちなみにアクションプランというのは、戦略や目標に向けて

「いつまでに」「何を」「どうするのか」を決定し、

その情報をCCと共有し進捗状態を見ながら行動に移していくことを言います。

 

SIK2

今のロールプレイで良かったところと改善点があれば言ってください。

CC 2

まず、序盤から西川さんのお話を丁寧に傾聴して

お気持ちそれから感情の部分に応答できて、子供が可愛くて

もっと子供との時間を取りたいんだよという風なところのお気持ちを

お聞きできてそれに寄り添えたところは良かったところだと思っています。

そのことを気持ちを聞いて、今の仕事の内容とか状況も

お伺いすることによって、ちょっとこれからの展望というところも

深く掘り下げることができたので、一番根本的なことは

奥様とのコミュニケーションが不足して

奥様が家庭での子供さんに対する対応の仕方という打開策が

うまくできていない問題に関してご自身ちょっと分かって頂いて

一歩踏み出したところが良かったところだと思います。

 

改善点と致しましては、お仕事に対するやりがいとか思いは聞けたんだけども、

お子さんに対しての時間を取りたいという風なことで

相当に苦労して出来たお子さんということを言って頂いたんですけども

そこに対してのお子さんの思いだとか、苦労したからこそ

もっとお子さんに寄り添いたい思いが

深掘りしてお聞きできなかったというところが改善点だと思っています。


SIK3

どのような方策を考えていて、どのように実施したいと考えていますか。

CC 3

奥様とのコミュニケーションが取れていないという風なことで、

問題点としては共有できたのかなと思っていて、

今後忙しい状況の中でも自分としてどういう風にお子さんと

向き合っていたらいいのか、まず奥さんとお話をするという風に

どういう風に話をしていくかということを今後ご本人の考えとか、

奥さんの状況とかもう一度お伺いして、それで奥さんとの向き合い方

コミュニケーションの取り方というのを考えて頂いて

それに向けてご支援したいという風に思っております。


SIK4

では最後の質問になりますが、

相談者との関係構築リレーションはうまくできたと思いますか。

CC 4

はいうまくできたと思います。

その根拠としては、お子さんとの時間が取れないという風なことの

根幹に奥様とのコミュニケーションがうまくいっていないようなことを

お話しいただいて、そこをちゃんと打開しなきゃいけないという風なことに

気づいていただいたという風なことで方向性まで見えたので

関係構築ができたと考えております。 

 

SIK5

お疲れ様でした。

CC5

ありがとうございました。 

 

おわりに

さて、20回キャリコン2級検定 仮想ロープレ③&

口頭試問ver6総集編」のまとめです。 

 

ふむふむ・・・皆さんから見て如何でしたでしょうか?

 

では、指導者としての視点で振り返ってみたいと思います。

まずは全体の構成、面談の流れをシステマティックアプローチで

確認していきます・・・と、その前に!!!

皆様はシステマティックアプローチがどんなプロセスか、

頭に入っているのはもちろんですが、

習得(体得)されているか自覚されていますでしょうか?

 

せっかくなので復習してみましょう!

 

まず、木村周先生のキャリアコンサルティング理論と実際には

このように書かれていますよね。

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画像引用元:キャリアコンサルティングの理論と実際4訂版

と、分かりやすい図によって解説されているのですが、

技能検定の評価区分と照合して考えやすくするために、

私が考えたシステマティックアプローチのオリジナル版(検定バージョン)で、

2級検定で評価されているであろう下の8項目にまとめました。

  1. 対面
  2. 傾聴
  3. 関係構築
  4. CL視点問題把握
  5. CC視点問題把握
  6. 目標設定
  7. 方策
  8. 評価(フィードバック)

※ラポール形成は最初から最後まで継続できているかどうかという概念で進めます

これら8項目を20分間で進めていくわけですが、

相談者の悩みや不安の大きさ、発達度や抵抗度合いによって

クローズ出来ないケースも結構出てきます。

 

そこで、口頭試問では評価区分ごとにどのように加点、

フォローしていくかも質問内容によって検討し、

以下のように細分化してテキストには記載しています。

  1. 対面(基本的態度)
  2. 傾聴(基本的態度+関係構築力)
  3. 関係構築(関係構築力)
  4. CL視点問題把握(関係構築力+問題把握力)
  5. CC視点問題把握(問題把握力)
  6. 目標設定(問題把握力+具体的展開力)
  7. 方策(具体的展開力)
  8. 評価(フィードバック)(4項目全体の要素)

つまり赤文字の4つの評価区分ごとに足りなかった点は、

自分の欠点やロールプレイの改善点を口頭試問でフォローすることができ、

加点の為の準備をしていくことが可能になるわけです。

 

例えば口頭試問によく出てくる質問として、

「相談書の相談したい問題点と

あなたの考える相談者の問題点とは何ですか?」は、

CL視点問題把握(関係構築力+問題把握力)と、

CC視点問題把握(問題把握力)のフォローや加点が出来ると考えます。

 

こういう概念で考えると自分の評価点における問題発見や、

口頭試問でどのように答えればいいのかが視える化しやすいはずですし、

こういう視点で検定を分析して

合格を目指す方にも弊社のテキストは有効だと思っています。

www.careerlife.jp 

こういう指導を受けてみたい方のご連絡も、お待ちしていますm(_ _)m
www.careerlife.jp

難化している実技面接ですから何かの参考になれば幸いです。 

 

もちろん「ちょっと何言ってるか分からない(苦笑)」

という方にも1から丁寧に指導致しますのでご安心下さい。

 

2級検定へ合格に向けてもっともっと深く学べますし、

カウンセリングスキルやキャリア理論も習得できます。

 

さて、復習から話を戻しまして、

今回のロールプレイの総括を行って行きたいと思います。

 

この受講生は前回の練習よりもテンポがとても良くなって、

CLとCCの言語的なやりとりが40回を超えました。

 

そして、無駄な質問や回りくどい表現が減ったことで、

意図的な問いかけが効果的に作用して色々な気付きを促せました。

 

その一方で、私の考えたシステマティックアプローチに当てはめると、

  1. 対面(基本的態度)
  2. 傾聴(基本的態度+関係構築力)
  3. 関係構築(関係構築力)
  4. CL視点問題把握(関係構築力+問題把握力)
  5. CC視点問題把握(問題把握力)
  6. 目標設定(問題把握力+具体的展開力)
  7. 方策(具体的展開力)
  8. 評価(フィードバック)(4項目全体の要素)

17分くらいの要約(CC35)で4番目のCL視点の問題把握と、

5番目のCC視点問題把握の共有化まで進めていますから

関係構築力と問題把握力まではある程度の評価点が望めるはずです。

 

しかし、後工程の6番目以降は評価区分ごとの点数は伸びないので、

具体的展開力は口頭試問の出来次第というところでしょうか・・・。

 

今回の口頭試問では「どのような方策を考えていて、

どのように実施したいと考えていますか。」という質問をしました。

では、この応答が相談者にとっての緊要度の高いものかどうか、

アクションプランに繋がる方策かどうかを振り返ると良いはずです。

 

引き続き個別指導で学んでいただきながら、

この調子でレベルアップして頂きたいと思います。 

 

本日もお忙しいところ、

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m 

 

こういったきめ細かい指導を受けてみたい方は下記の応募フォームから

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もちろん、自分が本当はどうしたいのか分からない方、転職相談や就職相談、客観的に自己分析を知りたい方など、キャリア相談もこちらまで!

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