はじめに
名もなきキャリコンこと敬天愛人です。
先日も確定申告ネタの記事を書きまして、その続編になります。
いよいよ、2017年度の仕訳修正と月ごとの残高確認が終わりましたので、
決算報告書と確定申告書を作成してたいと思います!
とはいえ、決算報告書と確定申告書とは何だろう?
という方も居るかと思いますので、丁寧に確認して行きます。
確定申告とは?
まずは順序や方法を確認して行きます。
私は数字以外は基本的にザックリと全体を抑えてから、
詳細を詰めて仕上げていくのが好きなのでこちらから情報収集しました。
まず、提出方法は3つあります。
- 期間内に税務署へ出向く
- 郵送
- 電子申請
この3つの中で選択したのは、直接提出です(*´ω`*)
やっぱり行って雰囲気とか、税務署の方と会って話をしてみたいですよね♪
個人事業主として記念すべき第一回確定申告ですから(`・ω・´)ゞ
提出書類は何?
白色申告と青色申告で提出する書類が異なります。
弊社は開業の際に申請書を出した青色申告(65万控除)なので、
- 青色申告決算書(4ページ)
- 確定申告書B(2ページ + 添付書類台紙)
の2種類になります。
確定申告書は白色でも青色でも同じです。
※医療費控除を受ける方は医療費控除の明細書(+医療費通知の原本)も
合わせて提出が必要になる場合があります。
国民健康保険税に関しては通知書のみなので、
台紙への添付は必要ありません。(2020年3月13日追記)
青色申告決算書とは
- 損益計算書
- 損益計算書の明細書(売上げなど)
- 損益計算書の明細書(固定資産など)
- 貸借対照表
の4つで構成されていますが、会計ソフトの入力が終わっていれば
既に完成しているはずです。
確定申告書とは
- 事業収入や所得控除
- 源泉徴収税額
- 添付書類台紙(源泉徴収票や各種控除の書類のりづけ用)
の3つで構成されています。
これで最低限提出するものが分かりました。
次からは会計ソフトで決算処理を進めながら、
書類を完成させて行こうと思います!
MFクラウド確定申告
私が使っている会計ソフトはマネーフォワードさんの、
MFクラウド確定申告の会計ソフトを無料プランで使用しています。
まだ、一銭もお支払いしておりません、
MFクラウド確定申告さん、色々とご丁寧にありがとうございます。
開業する時に帳簿はある程度つけておこうと思ったので、「MFクラウド」
「弥生会計」さんと「freee」さんの3つから選定して決めました。
経理や財務担当の経験者の方は分かるかもしれませんが、
私はミロク情報サービスとPCAの会計ソフトの使用経験があり、
イメージ的に弥生会計さんはミロクっぽい感じで、
MFクラウドさんはPCAっぽいなと感じていました。
ミロクは良く言えば、かっちりと定型化されたスタンダード式、
悪く言えば少し古い保守的なソフトでして、自由度が低い
感じで、
PCAは良く言えば、自由度が高くカスタマイズしやすい自由式、
悪く言えば慣れるまでは手間暇がかかるので管理や自主性が必要
という感じでした。
結局、比較サイトで優劣を客観的に判断して決めたのですが、
青色申告を無料で出来るMFクラウドさんにして良かったと思っています。
先ほどのサイトでも比較分析の上、推奨されていますね(`・ω・´)ゞ
経費の捉え方と節税の視点
あえて月の仕訳15件という制約がある無料プランを使用している理由は、
MFクラウドで有料プラン最安で年間約9,000円の費用が予想されるのですが、
簡単にいうと個人事業主は売上-経費=所得×税率=所得税になります。
例えば有料プランが年間経費9,000円かかるとしたら、
売上100,000-9,000=91,000×5%=4,550円が所得税になります。
この場合の支出額は9,000+4,550で合計13,550円です。
一方で、無料プランでは
売上100,000-0=100,000×5%=5,000円が所得税になります。
この場合の支出額は0+5,000で合計5,000円です。
所得税は少し下がりますが、支出額は逆に増えてしまいます。
一方で、売上や収入を記帳しないと脱税になってしまいますので、
当然、仕訳の数が限られるということは、
小さな経費などを計上できないデメリットも出てきます。
※厳密にいうと処理月をスライドして計上することは可能であり、
青色申告の65万円控除を考慮すれば計上しなくても課税上は一緒、
ただ、経営状況として把握しておく必要はあると思います。
しかし、有料プランで30,000円分の経費計上をしたと仮定して、
売上100,000-30,000-9000=61,000×5%=3,050円が所得税となり、
この場合の支出額は9,000+3,050で合計12,050円です。
結果的に有料プランは12,050円の支出、
無料プランは5,000円の支出のままですから
7,050円お得であると私は考えます。
自己資源・強み・事業のメリット、3つの利点を生かす
これは会計の基礎知識や経験があるから面倒臭く感じない点、
弊社事業内容の長所である経費の数も金額も少ないという点、
初年度で売上や収入が少ないのでなんとか仕訳数が収まる点、
私個人の3つのメリットを生かしたものですが、
皆様もご自身に照らし合わせて参考にしてみて下さい。
もっともっとお得な経営をしたい!
実は2018年度も、売上処理を優先に仕訳入力して年末まで無料プランを貫き、
2019年の1月に保管しておいたレシート等の証憑の数と金額を確認し、
2019年の2月初めくらいまでは無料プランでギリギリまで粘ってから、
確定申告直前に有料プランに切り替えようと思っています(笑)
こういう経費の捉え方や節税の視点というミクロ的な経営判断は、
会社が大きくなっても役立ちますし、予算作成や財務管理、
購買に関わる他の場面でも応用できますので利用して下さい。
MFクラウド確定申告の決算処理
では実際の決算処理をMFクラウド確定申告を使って進めていきます。
ログインすると画面上部に確定申告の流れのメニューバーがあります。
赤丸と赤矢印は経営状況をザックリ簡単に確認することが出来ますので、
確定申告に行く前に下記の
- 残高試算表で、現在の経営状況を確認する
- 推移表で、年度内の売上や経費の状況を確認する
- その他の確認箇所
3つを確認しておくと経営者として知識も深まり良いかと思います。
※2019年度の作成(2020年3月13日現在)で、
残高試算表の普通預金額が合わない点と推移表の旅費交通費が
前年に比べてかなり低いことを不思議に思って確認したことで、
事業主の預金通帳へ入金した分の売上(普通預金⇒事業主貸へ修正)と、
前期分の旅費交通費が抜けていたことが判明➡修正済み
やはり残高試算表は前年度の決算書を含めて確認すべし!
残高試算表(貸借対照表と損益計算書)
1の残高試算表では貸借対照表と損益計算書が見れますので、
ポイントしては、貸借対照表では最低でも普通預金の期末残高と
事業用の通帳残高が一致しているかの確認と、
控除前所得金額が黒字なのか赤字なのか、黒字が大きいなら
開業費などの繰延資産を償却するなどの節税対策を検討した方がいいですね。
私が財務担当をしていた時は、当たり前ですけど、
通帳残高や貸借が対照になるかどうかは特に意識してました。
損益計算書では売上と費用の内訳を確認して、どのサービスが好調で、
経費はどこの勘定科目が多いのか、ムリ・ムダ・ムラを確認して、
来年度の当初予算案を作成しても良いかと思います。
※もちろん使い方ガイドも付いていますのでご利用下さい。
推移表
月次などの期間ごとの内訳が確認できますので、
繁忙や季節に左右される事業の場合や、
弊社のように試験対策講座をしてる場合、入出金や経費の流れ、
毎月の売上の推移や、経費の推移などを確認したいときに使います。
その他の確認箇所
仕訳帳や明細表、総勘定元帳などの帳票です。
私は毎月ダブルチェックをしているので、
残高確認等が終わればもう見ません(笑)
確定申告の手順
では、いよいよ本題の確定申告を進めていきます。
手順としては4つに分かれており、
- 決算書の作成(仕訳の入力)
- 確定申告のための資料集め
- 確定申告書作成
- 確定申告書の提出
という4段階ステップで進めていきます。
まず、1は昨日までに終わりましたのでOKですね。
2は保管していた源泉徴収票、年金や健康保険など社会保険を支払った証明書、
地震保険料や生命保険料を支払っていた場合の証明書類を使います。
1と2が確認出来ましたら、赤丸と赤矢印部分をクリックして
確定申告作成ページへ進みましょう。
次に、下の画像の基本事項から順番に入力していきましょう。
収入・所得
収入・所得は少し細かいのでこちらを参考にして下さい。
確定申告ページの入力方法(収入・所得) | MFクラウド確定申告
源泉徴収票からの転記方法はこちらを参考にして下さい。
確定申告書への「源泉徴収票」の転記方法 | MFクラウド確定申告
所得から差引かれる金額
雑損控除、社会保険控除、医療費控除、生命保険控除などを入力します。
雑損控除って?
今回の確定申告では私は該当しませんが、簡単に説明しますと、
災害や盗難、横領によって住宅や家財などに損害を受けた場合と、
災害等に関連してやむを得ない支出の金額をここに書きます。
台風でガラスが割れて修理とか、屋根が飛んで修理したとかですね、
とても国民に優しい控除だと思いました(笑)
手順3 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する|確定申告に関する手引き等|国税庁
医療費控除
去年は妻に処理してもらったのですが今年は自力でやって、
私の方で確定申告しようと思います。
まあ、もう言っていい頃かと思いますが、
私には子供が3人(男・女・男)おりまして、昨年11~12月まで
一番下の子がとんでもない病気の可能性で、検査や入院、手術など、
治療費以外でかなりの金額が掛かりました。
結果的には白か黒かで言うと、年明けに白と判明したので、
術後の経過も順調、お陰様で90%位かな、すっかり元気になりました。
県内の小児医療センターに電車で通院していたので、
金銭的にも体力的にも精神的にもやられたことを思い出します(笑)
だから試験勉強など全くやる気にならなかったし、
正直やってられない状況だったので本当に辛かったですね( ;∀;)
でも一番辛かったのは息子ですね、まだ3歳未満なので・・・
分けのわからない状態で本当に頑張ってくれたと思います。
この時はsuicaでチャージしていたので、出金伝票でまとめるなど、
こういう公共機関を使用した経費も医療費控除として計上可能です。
医療費控除はこのサイトが分かりやすかったです。
【確定申告】医療費控除で含めていい交通費と含められない交通費 | 知らなきゃ損する確定申告
医療費控除の交通費について詳細確認
それと、電車に乗るため駅まで行くのが大変な場合、途中まで車で行って、
駅周辺のコインパーキングに駐車してから電車に乗るとどうなるのか、
気になっていたので調べたのですが、NGみたいですね(; ・`д・´)
引用元:所得税法73条(医療費控除)の第2項
医療費とは、医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるものをいう。
人的役務の提供の条文が引っかかっているみたいで、
要するに、人が提供するサービス、人が関わっているサービスが
医療費控除の対象となるということなんですね。
駐車場なんかは土地や建物がサービスを提供してくれる(係員いても✖)
前提なので、一般的には認められないんだそうです・・・、
こういう場合はタクシーを使うのも手ですが、費用対効果的に微妙(笑)
基本的にダメというサイトがほとんどなので諦めました。
なお、医療費控除は平成29年度分の確定申告から、
領収書の提出の代わりに明細書の添付が必要となったそうです。
※経過措置で平成29年分から平成31年分までの確定申告明細書ではなく、
領収書の添付又は提示でもOKです。
詳細はこちらを参考にして下さい。
手順3 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する|確定申告に関する手引き等|国税庁
社会保険料控除
次に社会保険料控除ですが、私は6月末まで兼業で会社勤務していたので
源泉徴収票から転記して入力する必要があります。
詳細はこちらを参考にして下さい。
手順3 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する|確定申告に関する手引き等|国税庁
小規模企業共済等掛金控除
それと個人事業主になってから小規模企業共済に加入しているので、
掛金の所得控除も送付されたハガキ等をもとに、ここで入力を行います。
※掛金の種類欄には「減価償却票のとおり」と記入します
詳細はこちらを参考にして下さい。
平成30年度は種類欄を「小規模企業共済掛金」に変更しました。
手順3 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する|確定申告に関する手引き等|国税庁
生命保険料控除
私自身はこの生命保険料控除が最後の入力になります。
以前に採用・人事担当の時に給与計算をしていたこともあり、
年末調整の経験もあるので、個人的にそれほど苦にはならないのですが、
普段目にしない方にとっては年に一度のことですし、
分けのわからない方も多いと思います。
当時は300人位の処理をしていましたが、
パーフェクトに仕上げて提出できた方は2~3割くらいだった気がします。
ちなみに確定申告の第二表では全部合算した保険料を記載するんですね!
当時、年末調整を手計算で集計処理する業務をしていた時は、
最高4万円の控除が確定している場合、
全ての証明書類を合算するような処理はしていませんでした。
もう4万円超えてるから証明書類は要らないので、
時間も無駄だし、従業員に返却するというやり方でしたね・・・。
限度額は決まっているので間違ってはいないと思いますが、
少し気になります・・・ちなみにMFクラウド確定申告では、
数字を入力するだけで勝手に計算してくれるので、
入力する場所さえ間違わなければ超簡単に処理できると思います。
詳細はこちらを参考にして下さい。
手順3 所得から差し引かれる金額(所得控除)を計算する|確定申告に関する手引き等|国税庁
税金の計算
ここは弊社にはあまり関係ない内容ですので省略します。
詳細はこちらを参考にして下さい。
国税庁の手順はこちらを参考にして下さい。
手順6 住民税、事業税に関する事項(申告書第二表)を記入する|確定申告に関する手引き等|国税庁
決算書入力一般用
このページの入力も基本事項の編集(必須)欄くらいですね。
加入団体名?という項目は特に記入の必要なそうですので空白で提出します。
次年度の繰越処理
最後に次年度繰越処理を行います。
年度が変わると繰越処理をしないと帳簿に仕訳できないので、
仕訳処理出来る状態を保ったまま、一度繰越処理を行います。
今回は忘れていたので確定申告したらまとめてするつもりです(笑)
ちなみに次年度繰越ページへ移動すると、
「次年度へ引き継ぐデータ」が出てきます。
簡単に言うと来期に繰り越す資産と負債です。
その中に元入金という勘定科目がありますが、
意味の分からない方は下記を参考にして下さい。
元入金とは?マイナスになってもOK? - 元入金の仕訳や計算例
最後に嬉しい「還付金」の仕訳処理方法
所得税を納めた後に還付金が発生することがあります。
これは所得税を払い過ぎた分が戻ってくることですから、
新たに課税されるようなことはありません。
よって個人事業主の仕訳処理は、
プライベート通帳へ入金された場合
仕訳処理はありません、存分にお使いください♪
事業用の通帳へ入金された場合
借方 普通預金 / 貸方 事業主借 摘要欄は「所得税還付金」
以上の仕訳処理で良いと思います。
心配な方はこちらの弥生会計サポートセンターを参考にして下さい。
所得税が還付されたときの仕訳は?| 確定申告、業務の流れ(個人) サポート情報
終わりに
いや~、とりあえず終わりました!!
お疲れ様でした!
申告書を印刷する確認画面のPDFを見た時は
充実感というか軽く興奮しましたよ(笑)
年末調整が終わった後の、
あの何とも言えない解放感を久しぶりに思い出しました(>_<)
青色申告は難しいという話でしたが、
まあまあ順調かつスムーズに作成することが出来て良かったです。
ブログ記事用にまとめながら、
所要時間は15時間位でしょうか。
ブログにまとめなければ・・・
3分の1以下の時間で終わるかもしれません(笑)
明日以降に管轄の税務署に提出予定ですので、
どうなるのか楽しみになってきました。
物凄く混み合っているという話なので、のんびりやってこようと思います。
この記事が少しでも、確定申告で悩む方のお役に立てば幸いです。
確定申告をされている皆様、改めましてお疲れ様ですm(_ _)m
本日もお忙しいところ、
お読みいただきありがとうございました。
これから確定申告に取り掛かる方はこちらの記事を参考にして下さい。
起業した経緯やフリーランスで働いていくことに興味のある方は
こちらの記事を参考にして下さい。