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残業をなくす取り組み「働き方改革」の内容とは?中小企業の実践編!

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名もなきキャリコンこと敬天愛人です。

 

働き方改革

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政府主導で推進されている「働き方改革」ですが、

様々な事業所様で取り組みをしています。

 

前回、働き方改革のこちらの記事で推進中の計画をご紹介しました。 

www.careerlife.jp

 

今回は実践編ということで、

計画からどのように実践へ落とし込んでいくのかを、

ご紹介していきたいと思います。 

 

中小企業の管理者層の方や、研修担当、

人事・採用担当や総務部などの仕事に携わっている方はもちろん、

これから携わりたい方等にも、参考にして頂ける具体的な内容です。

 

当然、働き方改革は現場レベルでの改善が多くなりますから、

一般従業員の働き方へもすぐに活用できる仕組みを紹介します。

 

繰り返しになりますが、今回の企業は中規模の会社で、

週単位で仕事は完結するが、締め切り前や繁忙期

残業が増えてしまうことが問題

になっています。

 

営業所単位で言えば数十か所、400名ほどの企業です。

 

創業40年弱くらいですから、

会社風土というか、企業文化も根付いているんですね。

 

そういった背景に寄り添いながら、

プロセスコンサルテーション技法

キャリアコンサルタントとしての経験を

生かした取り組みをさせて頂きました。

 

ちなみにプロセスコンサルテーションと言われても

ご存知ない方の方が多いと思いますので、

超簡単に原則的なところだけ説明します。

 

プロセスコンサルテーション技法の一般的原則

プロセスコンサルテーションというのは、すごく簡単に言うと、

 

困っている人や企業があるとしたら、

 

どのような援助関係を築くべきなのかという在り方と、

どんな支援や介入をしたら良いのかという方法論です。

 

なお、一般的な原則として以下の10か条が挙げられます。

  1. 常に力になろうとする
  2. 常に目の前の現実にアクセスする
  3. あなたの無知にアクセスする
  4. あなたのすることはどれも介入である
  5. 問題を抱え、解決法を握っているのはクライエント(相談者)
  6. 流れに身を任せよ
  7. タイミングが極めて重要
  8. 真っ向から対決する介入は建設的オポチュニズムであること
  9. すべてはデータである。誤りもあるが、そこから学習する
  10. 疑わしい時は問題を共有する

引用元:プロセスコンサルテーション/E.H.シャイン/訳 稲葉元吉・尾川丈一

 

 

プロセスコンサルテーション実施中に困ったときは、

この10か条に立ち戻るのが有効とされています。 

 

では、前回の記事、残業をなくす「働き方改革」の目的を踏まえて、

実際のグループワークのタイムスケジュールをご覧ください。

※社員を招集できる時間に限りがあるため 1時間半弱のワークです。

 

タイムスケジュール

  

目的

00:00  

前回の事業計画の感想を交えながら、各グループから出た意見と、

週40時間勤務実施に必要なこと(営業所編)を眺めながら雑談する。

 

      

前回の振り返り

00:05  

(着席)

※「」内は進行役(ファシリテーター)の発言

意見が少ないグループなどへ投げかけて活性化や気付きを促す。

「さまざまな意見を共有して新たな発見があるといいのですね」

「直行直帰の意見が多いですが、

実際に取り組んでいた方(営業)いらっしゃいますか? 」      

「その時は早く帰れましたか?」

「早く帰ってみてどうでしたか?」 他 

 

 

具体例介入

「ノー残業デーで早く帰った日には何してましたか?」             

「これが毎日実現できたらどうですか?」 

など雑談形式で事業計画推進へ向けた動機付けの強化を行う 。     

環境要因(「早く帰ると嬉しいけど次の日の仕事が心配になる」等)の

意見については阻害要因を取り除いた上で、

「方法をこれから考えましょう」とつなげる。

 

阻害要因の取り除き方って?】

「次の日の仕事が心配にならないとしたらどうですか?」と投げかけて、

心配にならないようにするための主体的な意思を誘導する手法のこと。

 

       

相互理解

グループ全員に自己開示と動機付けを促し、

合わせて運用するフレックス制度の相互理解を兼ねる。(15分)

 

00:20 

「では具体的な話に入りましょう、フレックス活用と柱が決まったので、

まずフレックス制度について正しい理解を確認しましょう」     

「当社のフレックス制度について説明できる方は?」       

「何を見れば確認できますか?」  

「お手元のipadで確認してみましょう」

 

【所見】驚くほど社内の就業規定を理解している方が少なかった。

 

 

社内資源確認

フレックス制度の理解、就業規則の確認、理解度を測る作業を実施。

00:25  

「フレックス制度をうまく運用させる条件とは何か を、    

他の企業での成功事例をもとに探ってみました。」

 

企業詳細・紹介は割愛しますが、

3つの条件が揃えばうまく運用できる可能性が高い。

 

その3条件とは

  1. 1つの仕事が区切りやすい 
  2. 業務の割り振りが明確 
  3. 個人の業務である 

となります。

 

「当社でこの3条件を満たすことは可能です。」  

     

「また個人のタスクを可視化するため少しワークをしたいと思います」

 

 

課題

フレックス制度をうまく運用できる可能性が高いにも関わらず

出来ていない現状の把握を行う。

 

00:27  

「お手元の白紙・中央に自分もしくは私と記入してください。」

      

「時間がかかっているタスクを用紙周辺に、

時間がかかっていないタスクを中心寄りに書き出してください。」

     

「左右上下の配置にルールはありませんが、

似たような作業については近くにまとめると

のちのち見やすいかもしれないです。」

     

「自由に書いてください。」

 

(時間10分)       

「できましたら、

自分とタスクを→で結ぶのですが、

重要度の高さで矢印の太さを変えましょう。」

      

ロールマップ

ロールマップ(下記参照)を作成することで自身のタスクを客観視

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00:30  

「お手元のウィークリースケジュールと照らし合わせてみてください」

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00:40  

「1人1分を目処に回覧してみましょう」 所要時間5分

       

現状タスクの相互理解

各個人のウィークリースケジュールをもとに相互理解を深める。

 

00:45  

「週40時間からはみ出てしまった分を移動させます」       

「先ほど作成した図も参考にしながら時間移動や、

そもそも自分のタスクから外すなど週40時間におさめてみてください。」

 

「ここで大事なことは当社のビジョン、

判断基準に迷ったらこれを思い出してください。」所要時間5分

 

       

業務の精査

自分が担当する業務を振り返って意見交換。

 

00:50  

「各人発表してもらいます。 」 

     

「どこに何があって、どのタスクを外したか、

その理由を述べてください。」

     

「発表後は他のメンバーにメリット・デメリットを指摘してもらいます。」

 

「どの部署にどんな支障・影響が想定されるか、

またどうすれば業務の質を維持できるか意見を出してください。」

      

(発表2分 指摘3分×6人)

 

       

各人の相互理解

個人のタスクへの思いを共有し、相互理解を図る。

 

01:20  

「メリット・デメリットを鑑みて

個人でもう一度スケジュールを組み直してみましょう 。」

      

タスクを差し替えるのでも、新しく作ってみてもOK 。

 

 

タイムスケジュールまとめ

こんな感じで1時間半くらいのグループワークをやってみました。

ちょっと分かりづらいですけど、

大変有意義なセッションになりました。

 

このグループワーク後、各グループでリーダーを立候補で選定、

次回会議までの取り組み事例や情報共有の仕組みを作って解散しました。

 

もちろんリーダーが自分で作った週40時間スケジュールをこなして

ロールモデルとなるべく機能するよう呼び掛けたのでした。

 

 

システマティックアプローチ 

さて、このグループワークではシステマティックアプローチと

エドガー・H・シャイン氏のキャリアサバイバルを根本構造に置いてます。

  1. まずは、残業についての自己理解を促す
  2. 社内資源外部環境を共有
  3. 問題点をグループワーク(全職種MIX)という相互理解で把握
  4. 大中小の目標をタスクごとに設定
  5. ロールマップで自分の仕事を視える化
  6. フローシミュレーションを使用して自身の時間軸と業務を照合
  7. 出てきたギャップを抽出してメリットデメリットを比較して決定分析
  8. 決定分析後の有効なアクションプランを実行に移す

 

 

以上の8つを点検するために構造化したものが、

今回のタイムスケジュールとグループワークというわけです。

 

こういった手法はどこの職場でも使えるものなので、

業務改善や、働き方改革の参考にして頂ければ幸いです。

 

働き方改革を通じて、

皆様の職場や組織がより良くなれば私も嬉しく思います。

 

お忙しいところ、お読みいただきありがとうございました。

 

働き方改革はこちらの記事も参考になります。

宜しければ参考にして下さい。 

www.careerlife.jp

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