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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

現在開講中の

第19回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座。

www.careerlife.jp

この講座の中で、

前回、第18回実技試験のロールプレイを実施し、

逐語録からカウンセリング技法などの確認を行っているのですが、 

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さて、キャリコン2級を受験される方は、

こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。

 

でも、皆さんは自分のロールプレイを録音して聞いたり、

試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、

文章に起こして添削されたことはあまりないのではありませんか?

 

案外、同じことを何回も言って、質問がループしたり、

何度やっても問題把握や方策の実行にたどり着けない・・・、

相談者役によって苦手意識があり、毎回ロールプレイの出来が不安定、

カウンセリングステップが安定しないなどありませんか?

 

それにマイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェック

システマティックアプローチのカウンセリングプロセス

きちんと踏んでいるかなどは、その場の相談支援や指導の会話だけで

確認しきれていないのではないかと実体験から感じています。

 

そんな皆様に、今回も仮想ではなく現実、

キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂いて、

試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。 

 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、

基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの

確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。 

 

CL役はナカニシさん、

CC役は・・・鈴木さん(仮名)

添削は私でお送りします。  

 

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

 

では、行ってみましょ~う!! 

 

相談事例

◆ケース5 ナカニシさん 37歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント鈴木さん(以下CCと表記)

確認ポイント(以下KAと表記) 

 

CL1 

ナカニシと申します。 

CC1 

こんにちは、

キャリアコンサルタントの鈴木と申します。

最初にお話しますが、

法律の規定でキャリアコンサルタントには守秘義務があります。

ここで話した内容は外に漏れることはありませんので

どうぞリラックスしてお話下さい。

時間は20分ですが出来るだけお話を伺いたいと思いますので、

宜しくお願い致します。

では今日のご相談内容についてお願いします。

 

【非言語的スキル・ミラーリング】

KA

  1. 視線
  2. 表情
  3. ジェスチャー
  4. 声の質・量
  5. 席のとり方
  6. 言葉遣い
  7. 服装・身だしなみ

以上の7点をチェック!

これは「コーヒーカップ方式」のリレーション構築方法です。

ここを確認ポイントにあげたのは 、声の質・量は問題ないのですが、

話すスピードが少し速かった点が気になりました。

文章だと分からないのですが、ミラーリングという技法がある通り、

CLの話すスピードにCCが合わせることも大切なことです。

会話のキャッチボールというのは内容的なやりとりだけでなく、

会話のペースという直感的な要素もありますので意識しておきましょう。

試験官から見てもCLを置き去りにしているような、

CCがマイペースな印象を与えてしまう恐れもあります。

元々話すスピードが速い方はすぐには直せないと思いますが、

自分の話し方や言葉のクセを客観的に評価できることは、

2級技能士として必要とされるスキルの一つです。

グッドポイント「言葉遣い」

逐語録は続きますが、

全体を通して言葉遣いが丁寧・正確で良かったです。

 

CL2 

はい、僕は高校卒業後に電子部品の会社に入りましてもう20年になります。

ただここ数年会社の業績が悪化してまして退職者も出ているんですね。

自分としてはできるところまで続けて頑張ろうと思っていたんですけど、

友人から立ち上げた会社を手伝ってくれないかということで誘われまして

少し転職というか迷っていて今日は伺いました。 

CC2 

はい、電子部品の会社にお勤めになって20年になるということですね、

最近では業績が悪化していて退職者も出ているということでその間に

ご友人から転職のお話をされていてどうすればよいか迷っている

ということで宜しいですか。

 

ラポール形成「褒め方と共感的理解」

KA

高校卒業後、20年仕事を頑張ってきたことを労ったり、

褒めるような言葉を最初に入れると、ラポール形成しやすく

相手も承認される事によって気分よく話すことが出来るはずです。 

「20年、長く頑張ってこられたのですね」とか、

「業績が悪化していて退職者が出ている中、頑張ってきたわけですね」

という風にCLの背景要因に寄り添いながら共感的理解を交えて、

対等な雰囲気で褒めるわけです。

 

共感的理解とは

ロジャーズ氏の来談者中心療法にある概念ですが、

大切なことなので簡単に説明します。

我々CCはCLと違う人間である(貴方と私の独自性)ことを認識し、

相手の思いをあるがままに理解して受けとめます。

相手の立場を想像し、異なる状況や価値観・境遇における

相手の気持ちを理解出来るように取り組むこと。

上記を共に感じることであるとロジャーズ氏は言っています。

15冊以上あるロジャーズ氏の書籍や論文を読むのはちょっと・・・

という方はこのような感じで理解されるといいかもしれません。

 

また、価値判断することなく中立できであることを

無条件の肯定的関心(配慮)である、

とロジャーズ氏は位置づけていますね。  

 

CL3 

はい、そうですね。 

CC3 

退職者が出ていることに関してはナカニシさんはどう思われますか。 

 

CL4 

そうですね・・・、

やっぱり自分としては長くお世話になった会社なので

業績が悪化したからと言って退職してしまうっていうのは

自分には理解できないところもありますし、

業績が悪化したからこそみんなで頑張って盛り立てて行った方が

良いんじゃないのかなという風には思ってましたね。 

CC4 

少し業績が悪かったからと言って会社を見捨てるような行動は

理解できないということですね。

 

「感情の反映」

KA

恩を感じている点、会社を裏切るような気持ちになれない強い思いは

感情が強く出ているところなので、端的でいいので丁寧に、

相手に伝わるような感情の反映をしてあげると、

CCの表情や言語を聞いたCLの自己理解が深まりますし、

共感的理解やかかわり技法(関係構築力)の評価が高くなると思います。 

 

「マイクロ技法」

見捨てるような行動とは言ってませんから、

先読み(深読み)による拡大解釈、要約や繰り返しの応答に注意が必要です。

【マイクロ技法の階層表】

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これはアイビー氏が提唱したマイクロ技法の階層表(自作)ですが、

かかわり行動とCLを観察する技法はコミュニケーションにも効果的です。

 

基本的傾聴の連鎖は面接・マネージメント、

ソーシャルワーク、診療等でも有効とされていますね。

 

なお、キャリアコンサルティング技能検定の評価区分に当てはめると、

「かかわり行動」と「クライエント観察技法」は基本的態度

「開かれた質問、閉ざされた質問」「はげまし 、言い換え、要約」

「感情の反映」「意味の反映」は関係構築力から問題把握力に繋げるような

技法のイメージを持つ方が良いのかなと個人的に解釈しています。

 

CL5 

そうですね、会社のために頑張ろうと思ってましたね。 

CC5 

思ってましたということですが今もお気持ちは変わりませんか。 

 

CL6 

う~ん、友人は結構付き合いが長い友達で、

仲の良い人なんですけど立ち上げた会社っていうのが

インターネット関連の会社で立ち上げも手伝ったんですよ。

HPの作成とかそういったところも手伝って、

友人から会社を手伝ってくれないかって言われたので

助けてあげたいし力になってあげたいなとは思ったんですよね。 

CC6 

ご友人の立ち上げにも手伝って、なんとかご友人の力にも

なってあげたいというお気持ちがおありということですね。 

ご友人の会社からの立ち上げを手伝ってほしいということについて

もう少し詳しく聞かせてもらえますか。

 

CL7 

はい、インターネットを立っている会社で3年くらいですかね、

経ちますけど、やっぱり人材が不足していてコアなメンバーというか

管理職、まとめ役みたいな人が居ないらしいです。

そういったところを専門的にやってほしいということで

誘われているんですよね。 

CC7 

うんうん、なるほど、管理職の方が居ないということで

ご友人からそういった部分を手伝ってほしいと

誘われているというわけなんですね。

 

CL8 

そうなんですよね。 

CC8 

その誘われていることについてはどう思われますか。

 

グッドポイント「感情への応答・繰り返し」

CLが「誘われていることについてどう思うか」

感情への応答、繰り返しがしっかり出来ています。

 

CL9 

自分は管理職って今まで経験がないので・・・、

今まででやったのは課長が1年くらい休職してた時があって、

代わりのリーダーとして部長に言われてやったことがあったんですけど。

その時は友人というかみんなの協力もあって何とか出来たんですけどね。

自分は今、役職も付いていないし、マネジメントみたいな経験もないので、

そういう仕事が出来るのかなとちょっと不安に思いますかね。

たぶんまとめ役で役職もつけてくれると思うので。 

CC9 

マネジメント経験がないということで、

ご自身で出来るかどうかというのがご心配ということですかね。

では、もし友人から会社を手伝ってくれないかと

言われなかったとしたらどう思われますか。

 

グッドポイント「環境要因への配慮」

CLが本当は何をしたいのか、どうしたいのかを深掘りするために、

環境要因や本人の理想を邪魔する阻害要因を取り除いてから、

言語的に聴いて確認し、自分の口で主体的に言わせてあげることです。

 

CL10 

友人から誘われていなかったとしたら、

課長が居なかった時もそうなんですが、

上司とか部長もそうなんですが凄く良くしてくれるんですよね。

任せてくれたのも部長ですし・・・。

業績が悪化したことによって部長から任された事業がありまして、

自分の話も部長は聞いてくれるんですよね。

凄く人間関係もいいし、誘いが無ければ業績向上、

貢献していきたいと思ってましたかね。 

CC10 

部長との関係も良くて、ご自身の中では業績が悪化した中でも

やって行きたいという気持ちがおありなんですか。 

 

CL11 

ええ、そうっすね、20年も勤めた会社ですし

非常にお世話になってますしね・・・。

CC11 

分かりました、そうしましたら今の会社とご友人の会社で

比較してメリットデメリットをどう思われますか。

 

「メリットデメリットを比較」

KA

先ほど環境要因への配慮を行って、

CLは現職への思いを言ってくれましたので

客観的な分析をして冷静な評価をするために

メリットデメリットを比較して頂くのは意思決定支援や

自己理解サポートにも繋がります。

 

CL12 

今の会社から転職するならですか・・・。

友人の会社に転職するってなると、管理職になると思うので

出来るかどうかっていうデメリットはありますし、

立ち上げた会社なんで比較的新しいですから経営的に

大丈夫かという心配もありますし、インターネット事業で

流行り廃りもあると思いますので不安ですよね。

給与に関しては今より収入面を上げてくれるとは言ってくれてるんですけど、

この先どうなるか分からないですし、デメリットになりますね。

メリットは今の会社が業績が悪化した心配はしなくていいですし、

でも移ったら人間関係とかはありますよね・・・。

新しい会社に行くってなると人間関係もゼロからになっちゃうし、

どういう人が勤めているかもよく分からないので。

そういうデメリットもあるかもしれませんよね。

逆に今いる会社は長いので人間関係が大丈夫ですから、

業績が悪化しているとはいえメリットはありますね。 

CC12 

分かりました。

転職に関しては少しリスク高いと思われている感じですか。

 

「要約のタイミング」

メリットデメリットを比較して転職のデメリットが多く出てきて、

在職企業に残るメリットも出てきましたので、

ここまでの流れを踏まえたまとまった要約をしてもいいですね。

10分ほど経過もしていますのでタイムマネジメントも意識して、

面談をシステマティックにコントロールします。

 

CL13 

はい、そうですね、ちょっとデメリットが多いですかね。 

CC13 

今の会社ですと業績が下がっているものの

人間関係は良いということなんですね。

少し業績が下がっているということなんですけれども、

どのように下がっていらっしゃるんですか。 

 

CL14 

ああ、ここ数年、徐々になんですけど業界自体が競合していて

ネット媒体が増えてきまして早くて安くて便利な会社って増えたんですよ。

ですから我々みたいな200人くらいの規模ですと経費とか

会社の設備とかがあると値下げって出来ないんですよね。

だから値段では勝負も出来ないし、

競合が増えて受注が減っているというのもありますし、

業界全体の流れもあるのかな・・・

毎年売上が下がっているとは聞いてるんですけど。 

CC14 

そういった時代の流れによって業績も悪化して売り上げも下がっていると。

そういった業績の話ですとか、相談される方はいらっしゃるんですか。 

 

CL15 

そうすね、退職している人も出たって同僚から噂で聞いたりもしてて、

業績悪化はお昼に同僚から聞いたんですけど、

上司にも仕事任されたり頼りにされているし、

なかなか貢献できなかった思いがあるので

上司には聞きづらいんですよね。

実際にどうなんですかみたいなことも言いづらくて、

友人からの誘いを受けているのもあるし。

課長もそうですけど、部長にもそうですね。

CC15 

上司や課長、そういった方ですと、言いづらいということですが、

そのほかの窓口などおありですか。 

 

CL16 

業績に関しては・・・例えば業績に関して

どういう部門の人に相談したらいいんですかね。 

CC16 

そうですね、例えば人事の相談窓口などはいかがですか。

 

CL17 

ああ、人事部門ですよね。 人事か・・・。

まあ人事部門に友達はいるので、同期とか何人かいますんで。

なんて聞いたらいいのかな~(沈黙)

ああ、業績が悪化しているような噂を聞くんだけど、

みたいな感じで聞けばいいんですかね。

CC17 

そうですね、はい。

  

CL18 

そういう話だとなかなかこう内部的な話だから

場所を設けたりして相談しての方がいいですかね。 

CC18 

どうですか、相談はできそうですか。

 

CL19 

ええ、そうですね。

まずは同期の人間がいるので、軽く聞いてみたいと思います。 

CC19

どう締めたらいいですか・・・。

 

と、いうことで!!

 

ここまで大体16分、今回このCC役の方は初めての挑戦でしたので、

この後の展開には持っていけず一旦中断しました。

 

こういうことも最初はよくありますので、このあとに20分程の指導、

アドバイスを実施してロールプレイ終了となりました。 

 

試験対策では間違えて当然、分からなくて当たり前ですから、

こういう時は出来ません、どうすればいいのか教えて下さいと

遠慮なく言って頂ければ丁寧に和やかに指導致します(笑) 

 

おわりに

さて、

【第18回キャリコン2級試験/仮想ロールプレイ口頭試問ケース5】まとめ

は如何でしたか。

   

今回は、ロールプレイ自体も久しぶりで右も左も分からないということで、

弊社のテキスト「キャリコン義塾Ⅱ」を見ながら応答して頂き、

全体像を掴めるように、かかわり技法の練習をしてもらいました。 

 

このCC役の方は初めてのキャリコン2級実技のロールプレイでしたが、

感情への応答と気持ちに焦点を当てた質問をマニュアル通り、

しっかり展開してくれました。

 

傾聴センスも良いので、細かい技法の理解・習得と

ロールプレイ練習を積み重ねて「一発合格」も狙えるかもしれません。

 

CC視点での問題解決思考の傾向や、

情報提供優先のクセは今のところありませんので、

今後は関係構築からの問題評価、問題把握についても

指導していきたいと思います。

 

一方で気になったのは、

「単純な応答」

KA

単純な応答のクセについてです。

CC役の方はご自身で気付かれていないかもしれませんが、

「はい」という相づちを伴う言語表現の回数が多い気がします。

逐語録には記載していませんが、話の途中でも応答してくれるので、

CLのタイプによっては話しが遮られるような印象を与えるかもしれません。

CLの応答に対するもっとも単純な応答は、「ふんふん」「なるほど」

「そうですか」などの相づちを伴ううなずき等バリエーションがあることを

覚えておき、話の節目を意識して、適切な回数が良いでしょう。

例えば重い感情や長い応答をしているCLに「はい」では軽く感じますよね。

「なるほど・・・」や「そうなんですね・・・」と、感情の反映を

表情などの非言語スキルと合わせて伝え返すのは自己理解にもなります。 

 

いずれも面接初期のリレーションには欠かせません。

「ふんふん」「なるほど」「そうですか」はCLへの言語・非言語表現で

使い分けるとメリハリが出るはずです。

他にも、CLが「転職を考えているんです・・・」と言ったら、

「はい」で応答するのではなく、「転職を!?」など、

そのままポイントを伝え返してもテンポが良くなって

会話がスムーズになるのでOKだと思います。

  

問題の本質に迫るスキル
  1. 「他には?」と思考の拡大を図る質問
  2. 「重要なのは?」と思考の収斂(引き締め)を図る質問
  3. 「具体的には?」と塊をほぐす(チャンクダウン)質問

次回以降は2の思考の収斂や1の思考拡大を図る問いかけの工夫が

要所で出来ると問題が絞れて評価するイメージが湧いてくるでしょう。 

 

キャリアコンサルティング・カウンセリング方法は無限にあるので、

正しいか正しくないかではありませんが、

少なくとも私はこういった点に注意しながら、

カウンセリングステップを進めて合格しました。

 

文章に起こして逐語録としてまとめるとやはり気付きが多いですね。

CC役の方のどこがどのように出来ていないのか、

物凄く分かりやすくて私自身も教え方の勉強になります。  

 

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本日もお忙しいところ、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 

試験対策講座関連の過去記事はこちらです、

合わせてお読み頂けると大変嬉しいです。  

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