はじめに
名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛仁です。
今回の記事はキャリアコンサルティング技能検定2級 試験対策講座の
個別レッスンで実施しているロールプレイの逐語録になります。
個別レッスンでは、
実技面接試験に出題されるであろうロールプレイを練習し、
逐語録を分析して、キャリアコンサルティングスキルや
カウンセリング技法などの確認も行っています。
2級キャリコン試験対策ロープレ カテゴリーの記事一覧 - キャリアコンサルティング技能検定 個別&出張レッスン合格講座
第24回検定の合格に向けて、
文字に起こされた逐語録を分析して勉強したい方もいらっしゃるでしょうし、
私自身もこの受講生のロールプレイをしっかりと振り返ることで、
個別レッスンの更なる質の向上はもちろん、
指導者としての力を蓄えるチャンスとして大切にしております。
さて、キャリコン2級を受験される方は、
こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います!
その一方で、自分のロールプレイを録音して聞くことや、
試験対策講座の先生にその場で指導を受けたりはしていても、
文章に起こして振り返った経験は少ないのではありませんか?
実際、逐語録に起こしてみると同じことを何回もループして言っているなど、
ご自身の喋り方の癖や偏りがとても良く分かるものです。
ロールプレイ全体の構成が俯瞰的に可視化出来ます。
また、コーヒーカップモデルやマイクロ技法などの
細かいカウンセリングスキルのチェックや
システマティックアプローチのプロセスをきちんと踏んでいるか?など、
その場のロールプレイや短いフィードバックの指導だけでは、
本当の意味での確認・評価・改善は難しいのではないでしょうか。
そんな皆様に、キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂き、
試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。
そして、そんな細かなスキルまでフォローすることで、
受講生の合格と成長に貢献していくのが
弊社の試験対策講座の特長です!
試験対策講座後の評価点「ビフォーアフター」はこちら!
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※上記を実現可能にした試験対策講座、
個別レッスンのお問い合わせはこちらからお願い致しますm(_ _)m
CL役はミヤタさん、CC役はタケヤマさん(仮名)でお送りします。
試験を受けない方でも相談を受けた時やコミュニケーションなどに
役立つスキルですから参考にして下さい。
では、行ってみましょ~う!!
相談事例
◆ケース3 ミヤタさん 33歳
相談者(以下CLと表記)
キャリアコンサルタント(以下CCと表記)
CL1
宮田です。
CC 1
キャリアコンサルタントの竹山と申します。
CL 2
どうもよろしくお願いします。
CC 2
よろしくお願いします、20分という限られた時間なんですけど
ご説明をお聞きになられていらっしゃいますか。
CL 3
守秘義務と時間が20分ということですよね。
CC 3
そうですね、限られたお時間の中でご相談を伺いたいと思いますので
何なりとお話ください。
CL 4
ありがとうございます。
CC4
またここで解決しない場合は
また改めて予約もできますので何なりとお話しください。
CL 5
ありがとうございます。
CC5
では今日はどういったご相談でいらっしゃいましたか。
CL 6
今日の相談というのが、
新卒で就職活動をしていた頃まで話はさかのぼるんですけど・・
CC 6
ええ。
CL 7
当時リーマンショックでご存知だと思うんですけど
希望通りに就活がうまくいかなくて
学生の時にアルバイトしていた会社にそのまま就職したんですね。
CC 7
はい。
CL 8
最近の学生は売り手市場じゃないですか・・
CC 8
う~ん、そうですね。
CL 9
それで非常に羨ましいと思っていまして、今人手不足ですし
転職もしやすくなっているようなので
もう一度自分がやりたかった仕事に挑戦したいなと思うんですけど
経験などを考えますと不安が大きいのです。
CC 9
はい。
CL 10
今後の事をどう考えて行ったらいいのかなと考えていまして・・
それで今日は相談に来たんですけど。
CC10
ええ、ええ、そうなんですね。
学生の時にアルバイトをしていた会社にそのまま就職されて
今は転職しやすくなっているようなので
もう一度やりたかったお仕事に挑戦したいと思っていらっしゃるんですね。
CL 11
そうなんですよ。
CC 11
どのようなお仕事をやりたかったのかお聞きしてもよろしいですか。
CL 12
大丈夫ですよ、私は教育学部を卒業していまして、
最初は先生になって教鞭をとりたかったんですね。
CC 12
はい。
CL 13
教師になりたかったんですけど・・高校の教師になりたかったんです。
CC 13
高校の教師。
CL 14
社会科なんですけど、教員免許も持ってますし
教育実習も入ってますので・・当時はリーマンショックの後だったんで
大手の教材会社なども興味はあったんですよ。
ジャンルで言うとそういったところがやりたかったなと
挑戦したかったなと思っているんですけど。
CC14
大手の教材会社で・・
先生にもう一度チャレンジされたいということですよね。
CL 15
はい。
CC 15
大手の教材会社ではどのようなお仕事をされているかとか、
その当時色々とお調べになられたかと思うんですけども。
CL 16
教材会社であれば私は家庭教師の派遣会社にいたので、
教材などには興味があったんですよ。
CC 16
そうなんですね。
CL 17
小学生や中学生がメインの家庭教師派遣会社なので
小さい子の教育の教材とかって結構楽しいじゃないですか。
CC 17
う~ん、そうですね。
CL 18
そういうのもやりがいがありそうだなぁとか、
やっぱりそういう会社って結構安定もしているし
条件の良いところが多かったので待遇というんでしょうか・・
CC 18
うんうん。
CL 19
そういうところで調べてましたね。
CC 19
お子様向けの教材ということですね・・
~約5分経過~
CL 20
今だと教材というよりはタブレットとか
そういう形になってきているので多少やり方とか
変わってきているのかなと思うんですけど。
CC 20
うんうん。
CL 21
昔は通信教育みたいなものも多かったですし
その辺も時代の移り変わりで変わってる可能性はありますけど・・
そんなところが興味がありましたけど。
CC 21
そうなんですね、もう一度行ってみたい仕事ということで・・
先ほど不安が大きいということでお聞きしたんですが
どの辺りに不安が大きいと感じますか。
CL22
今家庭教師の派遣会社に正社員として勤務しているんですけど
例えば先生になるんであれば実際の教育現場での経験というんでしょうか、
今そういったことはほとんどやっていないので・・
CC 22
あ~そうですか。
CL23
そういった経験の不安ですとか教材の会社でしたら
先ほどお話しした通りシステムなども変わっているでしょうし、
販売促進の仕事も営業活動など入ってくるじゃないですか・・
そういう経験は私はあまりないのでどちらにしても
今の経験としては不足しているかなと不安を感じています。
CC23
そうなんですね、どちらにしてもやったことがない
経験がないから不足しているから不安が大きいということなんですね。
CL 24
そうなんですなのでどうしようかなと、
どう考えたらいいのかなというところなんです。
CC 24
ちょっとお話が戻ってしまうんですが、
もう一度やりたかった仕事に挑戦してみたいと思ったのは
何かきっかけがあったからなんですか。
CL 25
学生時代の就職活動に対する後悔というか、
かなり絞られた中での選び方しかできなかったですし、
結果的にはアルバイト先の会社に就職した形になっているので
チャレンジというよりは仕方ないという形で
選んだということもありますので・・
ですから余計にこんなに人手不足になるんであれ
ばあの時に採用しといてくれって話なんですけど、
そういうもどかしさや羨ましさ、
転職もチャンスがあるんじゃないかなと・・
それが一つきっかけにはなっていますよね。
CC 25
大学卒業時に就職できなかったもどかしさというものを思ってらっしゃる。
CL 26
ありますよね~・・10年くらい前の話ですけど、
家庭教師は大学生などが多いのでそういう話をよく聞くんですよ。
CC 26
うんうん。
CL 27
いいところが今は入りやすいとか、すごい売り手市場なんですよね
なんて聞くので・・そういうのもしょっちゅう聞くだけに
単純にいいなあと思ってしまうんですよね。
CC 27
うんうん。
CL 28
別に今すごく辞めたいとかすごく不満があるとか
そこまでは思っていないんですけど、ただ羨ましいなあとは思います。
CC 28
不満とかそういったところがあるわけではなく、
もう一度その時に就職できなかったところに
就職してみたいという思いがあると。
CL 29
そういう淡い夢じゃないですけど、
やりたかった仕事ができるチャンスなのかなという感じでしょうかね。
CC 29
そうなんですねわかりました・・ご結婚をされてらっしゃるんですか。
~約10分経過~
CL 30
独身ですね、はい。
CC 30
ご家族の方と一緒にお住いで。
CL 31
一人暮らしです。
CC 31
そうしますと今後の事をどう考えて行ったらいいのかというところで、
そこら辺を5年後10年後、どのようにとか、
今思われていることとかありますかか。
CL 32
5年後10年後ですか・・う~ん、今マネジャー職なんですよ
3年前くらいからなんですけど、今の会社で5年後10年後
やって行くんであればおそらくマネージャーの上は
部長クラスとかになってくるので・・
役職としてはなかなか上がるのは難しい・・
頭打ちなのかなあと思うのと、
今と同じ仕事をやっていくことになると思うんですよね。
CC 32
うんうん。
CL 33
収入面とかライフ面も考えると結婚はしたいなと思っていまして、
一応彼氏もいるんですけど、それも考えています。
結婚したら子供も考えてますし、仕事の方は本当に忙しいんですよ。
マネージャー職ということで・・ 勤務時間も結構長いですし。
CC 33
長くてお忙しいんですね。
CL 34
そういうところはちょっと大変かなと思うので、
5年くらいは何となく想像つくんですけど
十年と言われるとどうなのかなという気はしますね。
CC 34
あ~、将来的に長く勤めるとなるとまだイメージがつかめない。
CL 35
家庭環境なども変わっていく可能性がありますし、
仕事もそこまでやって行くとどうなるのかなという想像は
ちょっとしづらいかなと。
CC 35
今お仕事のこととか就職活動をやってみたいということを
どなたかにご相談はされていますか。
CL 36
特にしてないですね。相談する人もあまりいませんし、
会社でするわけにもいかないですしね・・
特別これといっては相談してなくて、
まずはこちらに来たみたいな感じですね。
CC 36
そうなんですね、ありがとうございます。
CL37
いえいえ。
CC37
今いろいろお話を聞きしてまして
宮田さん自身が今一番解決したいなと思う問題、それについて
今回はここで少しでも何かしら解決できたらなと思うんですけども・・
CL 38
ああ・・なるほど。
ちょっと思ったのが二つくらいあるんですけど、
一つ目がやりたかった仕事ですよね、教育関係・・教師とか
ちょっと大手の教材の会社とか、教員関係であれば
教材に限らなくてもいいんですけど、
そういったところに挑戦できるのかどうかというところを
どう判断したらいいのかなと。
CC 38
はい。
~約15分経過~
CL 39
後は今の仕事のイメージがつきづらいなと思ったので、
このままやっていけるのかなと一瞬思ったので
今の仕事の不満要素と言うか、そういったところは気になりましたね。
CC 39
あ~。
CL 40
その二つはちょっと解決していきたいなと思います。
CC 40
そうですね・・では残りのお時間、大手の教材の会社に挑戦するか、
やりたかった教員のお仕事に挑戦できるかというところと、
今のお仕事でもちょっと不安要素があるということですので
その辺も含めてメリットとデメリット・・
CL 41
何のメリットとデメリットですか?
CC 41
今後どのように選択していったら宮田さん自身が
選択しやすくなるのかなという情報収集であったりとか・・
CL 42
選択するための情報収集・・なるほど。
CC 42
情報収集とかということを
一緒に考えて行こうかなと思うんですけれども。
CL 43
双方両方の道をということですよね、
選択する上で情報収集ということですね。
CC43
はい、そうです。
CL 44
分かりました大丈夫です。
CC 44
大丈夫ですか、そうですね。
先ほどお話しされていました今のお仕事の不満要素、
5年先のことは見えるけども十年先のことというところですよね。
CL 45
はい。
CC 45
そこら辺で何か先輩とかモデルになるような方はおられないですか。
CL 46
マネージャー職がエリア別にそれぞれいるんですけど・・
5人くらいいまして、ただ女性はいないんですよね。
CC 46
女性の方がいないんですね。
CL 47
みんな男性で・・男性だからどうというわけではないんですけど、
女性とはちょっと働き方も違いますから
私より年齢が上の女性も、ちょっといないので・・
CC 47
宮田さんは初めての・・
CL 48
初めてかどうかはちょっとわからないですけど他にはいないですね。
うちの会社の本部には人事とかもありますけど、
女性だと係長がいるくらいなので。
CC48
そうしましたら今後どのような役職であったりとか・・
務めるにしても今もう忙しいということなので
もっと忙しくなる可能性も出てくるんですよね。
CL 49
今だけでも結構忙しいんですよね・・
ですからこれが続くのかなと思うと大変だなあと、
仕事と家庭のバランス・・自分のプライベートの時間を
充実させたいなぁとたまには思ったりするので・・
CC 49
そうなんですね。
CL 50
よく彼氏に怒られるんですよ、時間がないんだねみたいな・・
まあ不満を持っているんだろうなとは感じるんですけど。
CC50
うんうん、そうしたら宮田さん自身も
少し時間的に余裕があるところを今後は考えていきたいなと。
CL 51
転職をもし考えるんであれば
自分の時間を使える方がいいのかなとか・・
最近は働き方も色々と問題になってるじゃないですか、
それも条件としては入ってきますよね。
ピピピピピ・・・。
ここで時間切れとなりました。
おわりに
【キャリコン2級ロープレ逐語録】
第23回実技ケース③パート6まとめは如何でしたか。
皆様なら、このロープレの課題点についてどのように分析し、
フィードバックやアドバイスを行いますでしょうか?
転職における職業選択や労働市場の正確で適切な情報提供の支援、
何よりも相談者が転職や自己実現に向けた意思決定の方法について、
職業能力開発や職業生活設計の中長期的な視点も交えながら、
ライフプランニングを含めた考えさせられるテーマだと思います。
次回もこのように必要に応じて逐語録を作成し、
個別レッスンで確認するポイントを指導させて頂くつもりです。
キャリアコンサルティングの折衷的なアプローチは
無限に視点があるので難しく感じるかもしれませんが、
2級国家検定という性質上、公平に試験官が採点をするわけで、
押さえておくべきキャリア理論やスキルのポイントは
必ず一定値存在するはずです。
そこを正しく認識して、押さえておくことはもちろん、
一発勝負である本番の実技面接で相談者役相手に実践するスキルも必要です。
2級検定の合格を目指す方は、引き続き自己研鑽に励んで頂く一方で、
国家検定という測定であることも意識して欲しいと思います。
検定は普段のカウンセリングやあなたのスキルを否定するものでなく、
とある日の、ある一定のキャリコンスキルを
点で見ているに過ぎませんが、
その一方で、
少なくとも積み重ねた努力が多ければ多いほど、
その一点で実力が発揮される可能性が高まるわけです。
なお、皆さんが自己の面談プロセスを客観的に振り返って頂く際は、
ラポールはどうか?関係構築は?CL・CC問題把握は?
目標設定は?方策の実行は?などなど・・・
それぞれシステマティックアプローチに沿って確認すると、
全体の構成の自らの課題点が見えやすいと思います。
自分のロールプレイを構成的に振り返り、
どこからどこまでは良かったか、どこからが課題と感じたか、
このような振り返り方法はいずれ必ず役に立つはずです。
また、キャリアコンサルタントとして把握する問題点に関しては、
キャリアガイダンスのプロセス(自己理解・仕事理解等)を活用して
相談者が気付いていない問題点を
CCとしての見地から見立てていきましょう。
しかも検定では、スキルだけでなく・・・
心から相談者へ寄り添う姿勢や理解しようとする態度も、
試験官は言語や非言語で、
評価区分に合わせて観ていることを絶対に忘れないで下さい。
本日もお忙しいところ、
お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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