はじめに
名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。
今回の記事は下記の記事で紹介した前回のロールプレイ逐語録を踏まえると、この方は特に「傾聴」スキル、受容・共感が浅かったものですから、フィードバック後に弊社で行っている傾聴スキルアップのコツと注意点を伝えた後、再度個別レッスンでロールプレイを行った結果、このように成長・スキルアップしました的な内容になります。
この記事は特に傾聴が苦手な方や、受容・共感がうまく出来ない方、そして関係構築力の評価点に伸び悩んでいる方にも是非、ご覧頂きたいですね~(`・ω・´)ゞ
どこがどう変わったのか、そしてどう変えたのかも気になるところだと思いますが・・・弊社の個別レッスンではその方自身、いわゆる皆様一人一人、個人に合わせた傾聴スキルアップの秘策やノウハウをたくさん持っているのです(笑)
これはたくさんの受講生一人一人と・・一生懸命に向き合って、逐語録で何度も分析し仮説を立てて改善し、その結果を丁寧に検証してきたからこその成果であり、とにかく丁寧にレッスンをしてきた経験を積み重ねてきた弊社ならではの強みと言えますね。
いや~、逐語録の掲載数をご覧頂ければ分かりますが、これからも受講生皆様のために頑張りますよ~(笑)
こういった苦労や努力が結実すると、合格率50%超えとか実現できるのでしょうね。
まあ・・冗談はこのくらいにしまして、このように個別レッスンでは、実技面接試験出題の仮想ロールプレイを実施し、逐語録を分析してキャリアコンサルティングスキルやカウンセリング技法などの確認も行っています。
2級キャリコン試験対策ロープレ カテゴリーの記事一覧 - キャリアコンサルティング技能検定 個別&出張レッスン合格講座
第23回検定の「合格」に向けて、文字に起こされた逐語録を見て分析して勉強したい方もいらっしゃるでしょうし、私自身もこの受講生のロールプレイをしっかりと振り返ることで、個別レッスンの更なる質の向上はもちろん、指導者としての力を蓄えるチャンスとして役立てております。
キャリコン2級を受験される方は、こういったロールプレイを徹底的に練習されると思いますが、その一方で、自分のロールプレイを録音して聞くことや、試験対策講座の講師にその場で指導を受けてはいても、文章に起こして振り返った経験は少ないのではないでしょうか?
実際、逐語録に起こしてみるとカウンセリング傾向はもちろん、同じことを何回も言っていたり、ご自身の喋り方の癖や偏りがとても良く分かるものです。
また、マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェックやシステマティックアプローチのプロセスをきちんと踏んでいるかなど、その場のロールプレイや短いフィードバックの指導だけでは、結局ロールプレイの内容を端的に指摘されているだけなので真のスキルアップが難しいと思いませんか?
そんな皆様に、キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂き、試験やコミュニケーションなどのお役に立ててもらえたら幸いです。
そして、そんな細かなスキルまでフォローして成長に貢献していくのが弊社の試験対策講座です!ご興味ある方は是非、お問い合わせくださいm(_ _)m
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※上記を実現可能にした試験対策講座、個別レッスンのお問い合わせはこちらからお願い致しますm(_ _)m
CL役はサガワさん、CC役はスズキさん(仮名)でお送りします。
試験を受けない方でも相談を受けた時やコミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。
では、行ってみましょ~う!!
相談事例
◆ケース3 サガワさん 34歳
相談者(以下CLと表記)
キャリアコンサルタント(以下CCと表記)
CL1
佐川です。
CC 1
鈴木です、よろしくお願いします。今日はどういったご相談でいらっしゃいましたか?
CL 2
私電機メーカーに総合職で入社して12年間勤務しているんですが、同じ会社で働いている夫が転勤することになりまして、単身赴任をしてもらうことも考えましたけど、子供が欲しいと思っていますので・・自分が辞めようと思って上司に相談したところ「今まで頑張ってきたのにもったいない辞める選択肢しかないのか」と引き止められてしまったんです。
CC 2
うんうん、引き止められてしまったんですね。
CL 3
一旦決心したつもりでしたがどうするべきか迷っており今日は相談に来てみたんです。
CC 3
そうだったんですね、すごく迷われてどうしようかと感じられているんですね。
CL 4
迷ってますね。
CC4
ご主人が一緒の会社にお勤めでご主人の方が転勤になったと。
CL 5
そうですね、単身赴任も考えたんですけど。
CC5
一旦は単身赴任を考えたけどもやめたほうがいいのかなという風に思われて、そこで一旦は辞めようと決意をされたんですよね。
CL 6
一旦は・・そうなんですよ、はい。
CC 6
それが佐川さんの上司に伝えたところ、ちょっと考え直してみないかというニュアンスだったですかね。
CL 7
そうですね、他に選択肢はないのかということで引き止められてしまったんですよね。
CC 7
そうなんですね、一旦は辞めようかという風に思われていた時はどのようにお考えだったんですか。
CL 8
う~ん、第一に子供が欲しいというところがありまして転勤するとですね・・・単身赴任最初は考えたんですけどやはりあんまり会えなくなるじゃないですか。
CC 8
うんうん。
CL 9
私も34歳なので出来れば35歳くらいまでには子供が欲しいと思っていたものですから、そう考えると単身赴任になると子供がなかなか難しくなるのかなということで夫と話し合って、じゃあまずは自分が辞めようかなと一旦は決心したっていう経緯があったんですよね。
CC 9
そうだったんですね、お仕事をこれまで頑張ってこられた中で35ぐらいにはお子さんが欲しいなと思われて、やっぱりそっちをこう今はお仕事も大事だけどお子さんを授かりたいなとご主人とご相談されたということなんですね。
CL 10
結構難しい判断だったんですけどね・・・仕事も頑張ってきましたから。
CC10
そうですね今12年っておっしゃいましたっけ?
CL 11
12年間勤務しています。
CC 11
大学を卒業されてから今の会社ということで、かなり色々なキャリアを積んでこられたんではないかなと思うんですが・・・
CL 12
最初は本社の営業部にいまして4年ぐらいやって、本社の経営管理部の方で8年目なので営業はいろいろなことをやってきましたし、経営管理部の方でも部署はいくつかあるので・・今二つ目かな、異動もしているので総合職で入ってますので、それなりのキャリアを積みながらやってきてはいます。
CC 12
うんうん、それは佐川さんの最初からのご希望だったんですか。
~約5分経過~
CL 13
まあ大学を卒業してほぼ希望のメーカーに入りましたし、総合職もキャリアを考えていて入社できましたので・・ずっと幸い本社勤務ですので基幹社員というか、後々幹部としてやっていきたいなというのがありましたから。そういうキャリアパスというのが良い感じで進んでいるのかなとは思っていましたけど。
CC 13
そうだったんですね、ゆくゆく幹部としてやりたいなという目標を持って入社されて、色々なお仕事の経験を積まれてきたということなんですね。
CL 14
はい、そういう形ですね。
CC14
そうすると、この先幹部になりたいという気持ちを持ちながらお仕事をされてきた中で、突然ご主人の転勤がきっかけになって仕事を辞めなくちゃいけないというところのご決断というのはかなり難しかったんじゃないですかね。
CL 15
悩みましたね。 上司に言われましたけど今まで頑張ってきましたし ・・総合職としてうまくいっていた方だと思うので、そこを辞めるということなので子供が欲しいということがなければ辞めなくて済んだと思うので、そこが大きな決断と言うか非常に悩んだところでもあるんですね。
CC 15
すごく大きな決断になったということですよね。
CL 16
そうですね。
CC 16
お子さんの事というのは以前からご主人とお話をされていたんですか。
CL 17
結婚してもう7年ぐらいなんですけど、なかなか子供に恵まれなかったということもあって・・
CC 17
あ~、そうだったんですね。
CL 18
主人も私も子供は好きなので子供が欲しいねというのは結婚当初から言っていましたけど。なかなか恵まれなくてですね・・・
CC 18
そうするとやっぱり年齢的なことも色々とお考えになると思うんですけど。
CL 19
できれば一人ではかわいそうなので、子供は二人ぐらい欲しいねという話は主人ともしていますので・・あまり高齢になると出産も大変だと聞きますし、35歳ぐらいがひとつの区切りって言うじゃないですか。周りもそういう方が多いのでなおさら欲しいなっていうのは思いますけど。
CC 19
そうなんですね、周りの方にそういう方がいらっしゃって見ていると、お子さんのことを今すぐ考えた方がいいのかなというお気持ちにだったんですかね。
CL 20
はい、三十歳を過ぎてくると 結婚されている方って30前半くらいまでには最初の出産されている方が周りには多いので・・そのぐらいになると逆にできないと焦るというか向こうのご両親にも言われますし・・・。
CC 20
言われるとどうですか佐川さんとしては。
CL 21
私たちも欲しいと思っているのでそれは分かっているんですけど・・・徐々にプレッシャーにはなってきますよね。これで単身赴任をしてもらうと本当に子供を欲しいと思っているのかしらとか言われそうだし・・そういう目もあるんで、ただこればかりは選べるものでもないので難しいですけど。
CC 21
そうですよね・・お二人ともお子さんが好きということでお仕事も頑張ってらっしゃる反面、そういったご家族のことも考えたいと思っている時にプレッシャーを感じるようなことを言われたりするとわかっているんだけどと。
CL22
分かります?女性としてはデリケートな話ですからね・・・そんなのは分かっているわよって言うわけですよ。
CC 22
そうですよね。
~約10分経過~
CL23
そこを優先して決断したんですよね。
CC23
そうだったんですね、お仕事でこんな風になりたいと思い描きつつもお子さんの事を考えるとということで難しい決断をされたその中で上司がもったいないんじゃないかというお話があったということでそう言われてその時はどうでした?
CL 24
まあその言葉自体は素直に嬉しかったです。
CC 24
あ~、嬉しかった。
CL 25
上司から引き止められるような評価を得ていたと言うか、そう思われていたんだなとなんとなく分かっていましたけど実際に言われるとね、自分が今まで頑張ってきたことを思い出しましたし・・・
CC 25
うんうん。
CL 26
辞める選択肢以外の方法というのは確かにあればそういう思いも報われるのかなとか・・同僚とかと頑張ってきた思いっていうのはフラッシュバックではないですけど思い出しちゃって・・・そう考えると自分が頑張ってきたキャリアとかそういう所っていうのはもったいないって私も思ったんで。同じぐらい仕事に対して思いはあるんだなと、改めてそこで感じてしまったと言うか気づいてしまったんですね。 だから他の選択肢はないかとちょっと考えてくれないと言われて・・
CC 26
ええ、ええ。
CL 27
結構あっさり退職できるのものだと思っていたんですよ。
CC 27
あ~なるほど。
CL 28
寿退社する人も今まだ多いですから・・そういう意味ではそういう風に言ってもらったっていうのはちょっと意外だったこともあってですね・・なんかすごい頼りにされているというか評価されていると考えるともったいないなと。
CC 28
ご自身でもそう思われたんですね。
CL 29
うんうん、そう思いましたので・・そうすると一旦決心したつもりだったんですけど、そういう働き方という生き方も一方であるんだなと思いましたよね。
CC 29
もう一度入社した時のことというか・・上を目指して行くぞというようなお気持ちに立ち返ったような感じなんですかね。
CL 30
あ~、そうですね・・そう言われると入社した頃なんかも思い出しますよね。そういう思いを持って入社しましたから。 描いてきたキャリアみたいなものもここで辞めればゼロになってしまうということなので・・うん、一方で子供は欲しいけど、それはそれで私の人生だしどうなのかなとか色々考えると迷ってしまってですね・・・困っているという感じですね。
CC 30
そうなんですね、頑張ってこられたことをフラッシュバックではないですけど思い出したということでしたけど、どういったことで頑張ってこられたんですか。伺ってもよろしいですか?
CL 31
上司とも結構付き合いが長いんですよ、自分だけではなくて上司と一緒にね・・前の上司もいますし、同僚とか色々な方に支えられながら来たっていうのもありますし、上司と一緒に仕事というかキャリアのルートを考えながら、仕事を覚えながら仕事を任されたりとか役職も時にはついたりとか、一緒にやってきた中で自分だけじゃなくて良いところを認めてもらったり教えてもらったり・・育ててもらったなという恩も感じていますし、それに応えて頑張ってきたんだなと今思うので・・そういう頑張りというのは相談した時も言われましたけど・・改めて頑張ってきたんだなと客観的には感じました。
CC 31
うんうん、うん。佐川さんの頑張りを特に周りの方や上司が見てくださっていて、そういったすごくいい人間関係の中で佐川さんは仕事をやって来られたという・・そこを失いたくないというのが一つなんですかね。
~約15分経過~
CL 32
そうですね・・大切なことなんだなと、自分のキャリアを考えると子供とか家庭の事は当然大事なんですけど、まあ一方で人生も長くなってるじゃないですか80歳とか・・・働いていく割合というのも多いと思うのでそういうのを考えるとこちらも大事ですよね。
CC 32
そうですよね、上司に引き止められた時に嬉しかったというお気持ちがあったということで今まで頑張ってきた仕事のこと思い出してみると、仕事のことは辞めるのではなくて違う方向で何か続けられたりだとかできるといいのかなということと、それとお子さんのことと、どのように両方のことを思うように進めていけるのかというところで、選択肢が他にはないかどうかというところをこれから探っていったらどうかなと思うんですがいかがでしょう。
CL 33
その選択肢について考えていけるんであれば迷いは少し減るというか、解消しているのかなと思いますけど。
ここで17分経過しましたので要約後に傾聴練習は一旦終了してフィードバックを実施しました。
おわりに
「第22回キャリコン2級検定 実技面接対策ロープレケース➂ パート5まとめ」は如何でしたか。
さて、皆様なら、このロープレの課題点についてどのように分析し、フィードバックやアドバイスを行うでしょう?
今回は「受容・共感」を意識してロールプレイを進めて頂いた分、システマティックアプローチのCL視点の問題把握まで到達出来たと思います。
相談者に寄り添う姿勢はかなり良くなりました(*´ω`*)
おそらくこのロープレ内容であれば基本的態度と関係構築力は65点前後でしょう。
一方でキャリアコンサルタント(支援者)として、相談者と一緒に不安解消や問題解決に向かっていく姿勢を言語的に「はげまし」て行けると更に良いですね!
この後のレッスンではCC視点の問題把握(見立て)、問題共有と目標の合意に向かって行くプロセスを練習していく予定です。
引き続き必要に応じて逐語録を作成し、個別レッスンで確認しながらスキルアップや成長できるポイントについて指導させて頂くつもりです。
キャリアコンサルティングのアプローチは無限に視点があるので難しいですが、2級検定という性質上、公平に試験官が採点をするわけですから、押さえておくべきキャリア理論やスキルのポイントは必ず一定値存在するはずです。
キャリアコンサルティング技能検定2級 実技面接試験対策講座「評価区分を解説/具体的展開力編」 - YouTube
そこを正しく認識して、押さえておくことはもちろんですが、一発勝負である本番の実技面接で人間相手に実践するスキルも必要です。
2級検定の合格を目指す方は、引き続き自己研鑽に励んで頂く一方で、国家検定という測定であることも意識して欲しいと思います。
検定は普段のカウンセリングやあなたのスキルを否定するものでなく、とある日の、ある一定のキャリコンスキルを点で見ているに過ぎませんが、 その一方で、少なくとも積み重ねた努力が多ければ多いほど、その一点で実力が発揮される可能性が高まるわけです。
なお、皆さんが自己の面談プロセスを客観的に振り返って頂く際は、ラポールはどうか?関係構築は?CL・CC問題把握は?目標設定は?方策の実行は?
それぞれシステマティックアプローチに沿って確認すると、全体の構成の自らの課題点が見えやすいと思います。
また、キャリアコンサルタントとして把握する問題点に関しては、キャリアガイダンスのプロセス(自己理解・仕事理解等)を活用して相談者が気付いていない問題点をCCとしての見地から見立てていきましょう。
本日もお忙しいところ、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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