はじめに
名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。
暑さもひと段落という感じで過ごしやすくなり、お盆明けで仕事始めの方も多いと思います。
休み明けは憂鬱になりがちですが、己に負けないように引き続き頑張って行きましょう(`・ω・´)ゞ
さて、今回の記事は第20回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座の個別指導内で実施したロールプレイの逐語録になります。
個別指導では、実技面接試験出題の仮想ロールプレイを実施し、逐語録を分析してキャリアコンサルティングスキルやカウンセリング技法などの確認を行っています。
第20回検定は終了しましたが、次回の第21回検定に向けて、文字に起こした逐語録を見ながら勉強したい方もいらっしゃるでしょうし、私自身もこの受講生のロールプレイをしっかりと振り返って個別指導の更なる質の向上に役立てたいと思います。
さてさて、キャリコン2級を受験される方は、こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。
その一方で、自分のロールプレイを録音して聞く、試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、文章に起こして振返った経験は少ないのではありませんか?
逐語録に起こすのがまず大変ですよね(笑)
ただ、逐語録に起こしてみると同じことを何回も言っていたり、ご自身の喋り方の癖はもちろんのこと、マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェックやシステマティックアプローチのプロセスをきちんと踏んでいるかなど、その場の相談支援や指導の会話だけで確認しきれていないと思っています。
そんな皆様に、キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂き、試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。
※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。
CL役は小田さん、CC役はスズキさん(仮名)でお送りします。
試験を受けない方でも相談を受けた時や
コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。
では、行ってみましょ~う!!
音声動画はコチラ!
逐語録と同時に音声を聴きながらロールプレイを勉強・体感・練習できます。
相談事例
◆ケース4 小田さん 47歳
相談者(以下CLと表記)
キャリアコンサルタント(以下CCと表記)
CL1
小田です。
CC 1
小田さんおはようございます、キャリアコンサルタントのスズキと申します、よろしくお願いいたします。
どうですか小田さん、席の位置なんかは話しやすい位置になってますでしょうか。
私はちょっと小田さんの方に向かせていただきます。
時計なんですが見える位置に動かしてよろしいでしょうか。
最初に2点だけお話をさせてください。
私どもキャリアコンサルタントには守秘義務がございまして今日ここでお話しいただく内容というのは小田さんの許可なく外部に漏れるようなことは一切ございませんので、どうぞ安心して何でもお話ください。
それと今日のお時間なんですが、20分間ということがあらかじめ決められておりますので、大体今10時少し前ですので20分少し前くらいまでになります。
その範囲内で色々とお話をお伺いできたらと思います、どうぞご了承ください。
それでは小田さん本日はどのようなご相談でお見えになられましたか。
CL 2
私短大を出まして環境設備会社に今いるんですが、もう27年目になるんですよね。
総務部の主任をしてまして、先日突然部長からですね、管理職の試験というのを 勧められまして私自身が長い間、事務職として補助的な仕事しかやっていないので自分にできるとは思えないんですよね。
近い将来母がですね、介護が必要になるんじゃないかなと気になってまして、ちょっとどうすればいいのか分からなくなって今日は相談に伺ったんですけども。
CC 2
そうなんですね、どうしていいかわからなくなったと。
小田さんは今の会社で27年目、長く頑張ってこられましたね。
CL 3
そうですね、長いだけなんですけどね。
CC 3
いえいえ、総務の主任をなさっているということなんですね。
CL 4
5年前からですね。
CC 4
5年も主任なさっているということで、先日上司の方から管理職試験を受けないかと勧められて、ご自身としては事務的な仕事でそういう風なことを思ってなかったと、自信もないと、それに加えて一緒にお暮らしになさってるんですかお母様と。
CL 5
ずっと同居していて母は78になりますけど。
CC 5
78歳のお母様が近い将来ですか、介護のこともを心配になるかもしれないということなんですね。
CL 6
ちょっと体調面が良くなくて施設に入れなくちゃいけないのかなと、自分一人であんまりできなくなってる状態なので、どうして行けばいいかなと思いまして。
CC 6
そうなんですね、今後どうしていけばいいのかと、今お悩みになってる点が、 突然管理職試験のすすめがあって、それに自信がないというお悩みがひとつと、それからお母様が近い将来、二人だけなので介護が必要になったら小田さんご自身が中心になってやっていこうという思いから、そちらの負荷がかかってくるんじゃないかというお悩みという風なことで、どちらの方からお話いただけますか。
CL 7
そうですね、管理職試験を勧められたことによって母の介護の問題とかも気になってるので、試験のことですかね一番はというのは。
CC 7
管理職試験の返事というのはいつまでにしなければいけないとかはあるんですか。
CL 8
管理職試験の方は来年度の昇格になりますので、年明けくらいには試験があるんで年内にはちょっと結論を出さなきゃいけないですけども。
CC 8
今、自信がないと言われていることなんですが、どういう風なことか詳しくお伺いできますか。
~約5分経過~
CL 9
あの、管理職の試験ということで管理職の方がいるんですけども、やっぱり営業部から来た方というのが多くて、総務部長とかもそうなんですけど。
ある程度営業の方でいい成績を出されたりとか、長年活躍された方が管理職試験を受けて管理職になっていくというのが通例だったんですよね。
そういう方は総務とか上に立つという感じだったんですけど、私が事務職しかやっていないので、そういう周りから評価されるようなこととか、すごいなあとか納得感が得られるような力が私にないのかなと思ってまして、そういうところで自信が持てないと思うんですよね。
CC 9
なるほど、小田さんの思いからしたら営業の方で実績を上げられた方が総務に来て管理職になられる方が多い。
小田さん自身は事務系しか事務的なお仕事しかご経験がないから、周りからなるほどと思われるような自信が自分にはないと思われるんですよね。
CL 10
そうですね、周りから管理職試験を頑張ったとしてもうまく周りをまとめられるようなそういう力はないんじゃないかなと思うんですよね。
CC10
まとめられる力ということなんですよね、ご心配な点があるということですね。
部長からはどういうお話で今回おすすめの話がありました。
CL 11
そうですね、まあ結構いきなりだったんですけど、人事面談ですとか、その中で、君も長いし主任であるし、まあそろそろ管理職試験を受けてみないかと言われて、私ですか?と話したところ経験も長いしそういういろんな人のことをわかっているし、そういうところは管理職としても行かせるんじゃないかと言ってまして・・・言ってもらったと言うか。
母の介護も気になるし、ちょっと考えさせてくださいとは言ったんですよね。
CC 11
部長の話で言うと長いし人のことをよくわかってくれる。
そういう期待があるんですよね、そういう期待を聞いてどのように思われますか。
CL 12
確かに長くはやってきてますし、そういう色々な方の気持ちの面とか、そういう面はある程度サポートと言うか裏方としてやってきましたから、わかる気ではいますんで、そういう良さはあったかなと。
CC 12
従業員のサポートということで、総務部長が言われるように気持ちの面をよく汲み取ってお仕事をされているということなんですね。
CL 13
そういうのをなるべく配慮するようにはやっていたと思うんですけどね。
CC 13
そういうふうな人の配慮とかそういう汲み取る気持ち、組織をやっていく上で人のサポートってすごい強みじゃないですか。
CL 14
どうなんですかね、そこが管理職としてどういう風にやって行けばいいのかなと、ちょっとわかんないですけど。
CC 14
まあ、生かせる方法ということですね 。
その行かせる方法というようなことで、今までの人のサポート力の強みをいかせる方法、そういう風なのがご自身をお持ちだというのがわかれば管理職試験に前向きに取り組めそうですか。
CL 15
どうですかね、そういうのがありますかね。
CC 15
なるほど~どうなんでしょう、今までの27年間、小田さんどういうお仕事をされてきたんですか。
~約10分経過~
おわりに
次回は、第20回キャリコン2級検定 仮想ロープレケース④逐語録ver3後編
へ続きます。
本日もお忙しいところ、
お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m
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