お陰様で8年目▶1級技能士のキャリコン試験対策講座

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ラポールとは?構築する意味と形成テクニック/キャリアコンサルティングブログ

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

現在開講中の第19回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座。

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この講座の中で、実技面接試験出題の仮想ロールプレイを実施し、

逐語録からカウンセリング技法などの確認を行っています。 

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さて、キャリコン2級を受験される方は、

こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。

 

でも、皆さんは自分のロールプレイを録音して聞いたり、

試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、

文章に起こして添削されたことはあまりないのではありませんか?

 

案外、自分では気付けないものでして、

同じことを何回も言っていたりします。

 

マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェック

システマティックアプローチのカウンセリングプロセス

きちんと踏んでいるかなどは、その場の相談支援や指導の会話だけで

確認しきれていないのではないかと思っています。

 

そんな皆様に、今回も仮想ではなく現実、

キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂いて、

試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。

 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、

基本情報等は少し変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの

確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。 

 

CL役はマツダさん、

CC役はスズキさん(仮名)

指導・添削は私でお送りします。  

 

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

では、行ってみましょ~う!!

 

相談事例

◆ケース4 マツダさん 53歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

確認ポイント(以下KAと表記

 

CL1 

マツダです。

CC1

おはようございます、本日担当するお話をお伺いするスズキと申します。

宜しくお願い致します、最初に一点だけお話をさせて下さい。

私共キャリアコンサルタントには守秘義務がありまして、

今日ここでお話し頂く内容というのは、

許可なく外部に漏れるようなことはございませんので、

どうぞ安心してご自由に何でもお話し下さい。(ありがとうございます)

それではマツダさん、本日はどのようなご相談でお見えになりましたか。

 

ラポール形成(心の架け橋)は「冒頭」から早めに構築していく

KA

CC役の方は声の質・量が安定していて、聞き取りやすく、

少したどたどしさはあるものの良いスタートが出来たと思います。

コーヒーカップモデルのリレーションもセットで覚えておきましょう。

【リレーション(関係構築)の基本「言語的スキル」】

  1. 受容
  2. 繰り返し
  3. 明確化(感情・意味の意識化)
  4. 支持
  5. 質問(閉ざされた質問・開かれた質問)

以上の5点をチェックしましょう!

※意味の分からない方はただ聞くよりも、自分で調べた方が身に付きますし、

咀嚼できるようになるまで練習するとスキルアップになります。

 

「非言語的スキル」座る前に確認すること

KA

実技面接試験ではカウンセリングになりますので、

話やすい雰囲気を言語と非言語で作り出す必要があります。 

「非言語スキル」では、以下の7項目をチェックしますが、

実際に座った後に行うことにもポイントがあります。

 

【非言語的スキル】

  1. 視線
  2. 表情
  3. ジェスチャー
  4. 声の質・量
  5. 席のとり方
  6. 言葉遣い
  7. 服装・身だしなみ

以上の7点をチェックしながら、実際の相談場面では守秘義務の他にも、

相手の席の位置は大丈夫か、こちらの席の位置を変更する了承は得たか、

時計の位置を見やすい位置に動かす了承を得たか、

本日の面談時間内容を告げたか等を確認することで、

相談者との関係構築が更に深まり、相手に配慮して尊重する気持ちを

言語的にも伝えることで話やすい雰囲気作り、ラポール形成に役立ちます。

 

CL2 

はい、私大学卒業後にですね、

和菓子の製造会社に入社しまして30年になります。

今は総務部長をしてまして、昨年社長が亡くなってですね

3月で廃業になるんですね。(ああ~)

従業員の再就職先なんかはですね、取引先とかにお願いして

希望者は全員決まったんですが、

私自身が会社から紹介されている仕事はあるんですけど、

務まる自信が無くてですね、どうしたらいいか悩んで相談に伺ったんですが。 

CC2

そうなんですね、昨年社長さんが亡くなられて、誠に残念なお話で・・・。

(そうですね)

3月末で廃業・・・その辺りは急なことで、

マツダさんの気持ちの整理の方は如何ですか。

 

「主訴の要約」

KA

ここは冒頭の主訴の部分になります。

論述試験でもそうですが、悩み抜いて相談に来るわけですから、

普通は最初に表面的に大事な言葉を言ってくると思うのです。

そういうわけで、冒頭の主訴は出来る限り正確に、感情の反射も含めて 

「繰り返し」技法を推奨していますが、これには4つのメリットがあります。

主訴要約の4つのメリット
  1. CLにそのまま伝え返すことにより、自分はどうして相談に来たのかという自己理解を促し、聴いてもらえるという安心感を深めてもらうため。
  2. CCが言葉に出すことにより、CLの主訴を共感的に理解していることを言語と非言語でも伝えてラポール形成し、自分自身も覚えておくため。
  3. 口頭試問で相談者の問題点は?と聞かれる可能性が高いので、少しでも質問にスムーズに答えられるように口に出して慣れておくため。
  4. 言語追跡(マイクロ技法)を序盤から意識付けしておくことが出来るため。

この4つのメリットを使っていない繰り返しですと、

「このCCは自分の話をちゃんと聞いてくれているのだろうか」と、

思われるでしょうし、不信感を持たれる可能性もあります。

都合よく聞かれている印象を持たれる方もいるのではないでしょうか。

それと、繰り返し≠オウム返しです。 

※キャリコン義塾テキストの要約の仕方を参考にすると覚えやすいと思います。

ここでは更に「3つの配慮」「有効な褒め方」学んでおくと、

抵抗度の高い相談者役への対応も抜群に上手くなります。

こういった細やかな配慮もラポール形成には大切なことだと思います。

相手を尊重したり、褒めるためにはきちんとした根拠が必要ですし、

どういうところをどのように褒めれば、

相手に響くのか分からない方は意外と多いものです。

「3つの配慮」と「有効な褒め方」はキャリア理論を基にして、

1級試験で学んだことやスーパービジョンの概念を参考に作った技法です。

 

CL3 

そうですね、大学のアルバイト時代からお世話になってましたし、

30年、一緒に色々なことを学びながらやってきましたんで、

亡くなった時はショックというか落ち込んだというか・・・

長い付き合いでしたからね。 

CC3 

それで、まあ新しい就職先ということで、

紹介されているところはあるけども不安な気持ちなんですよね。

 

感情への応答

KA

CLに「ショックというか落ち込んだ」という感情表現が出てきました。

こういった感情が出ている部分を言語追跡で拾いながら、

丁寧に繰り返し技法やいいかえ、要約して応答したいところです。

ここではロジャーズ氏の「共感的理解」を意識した対応も

合わせて並行に実施しないといけません。

共感的理解とは

ロジャーズ氏の来談者中心療法にある概念ですが、

大切なことなので改めて説明します。

我々CCはCLと違う人間であること(貴方と私の独自性)を認識し、

相手の思いをあるがままに理解して受けとめます。

相手の立場を想像し、異なる状況や価値観・境遇における

相手の気持ちを理解出来るように取り組むことが大切です。

上記を「共に感じる」ことであるとロジャーズ氏は言っています。

15冊以上あるロジャーズ氏の書籍や論文を読むのはちょっと・・・

という方はこのような感じで理解されるといいかもしれません。

また、価値判断することなく中立的であることを、

無条件の肯定的関心(配慮)と、ロジャーズ氏は位置づけています。

 

CL4 

はい、あの~総務部長でやってきたんですけどね、

不安に思っているんです。(うんうん)

 

「はげまし、支持」

KA
「うんうん」は、マイクロ技法でいう最小限度のはげましです。

CLの応答に対するもっとも単純な応答は、「そうですね」

「ふんふん」「なるほど」「そうですか」などの相づちを伴う

うなずきであることを覚えておきましょう。

最小限度のはげましをと、相づちは入れられているようで良かったです。

声のトーンに合わせた相づち、表情をミラーリングする、

話すスピードを合わせるペーシング等の技法も同時に身に付けていきましょう。 

 

【マイクロ技法の階層表】

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これはアイビー氏が提唱したマイクロ技法の階層表(自作)ですが、

かかわり行動とCLを観察する技法はコミュニケーションにも効果的です。

 

基本的傾聴の連鎖は面接・マネージメント、

ソーシャルワーク、診療等でも有効とされていますね。

 

なお、キャリアコンサルティング技能検定の評価区分に当てはめると、

「かかわり行動」と「クライエント観察技法」は基本的態度

「開かれた質問、閉ざされた質問」「はげまし 、言い換え、要約」

「感情の反映」「意味の反映」は関係構築力から問題把握力

繋げていけるような技法のイメージを持つ方が良いのかなと

個人的に解釈しています。 

 

CC4

不安な部分というのをもう少しお聞かせ願えますか。

 

 「尊重・労い・承認」

KA

「不安な部分というのをもう少しお聞かせ願えますか」

「総務部長を任され、しっかり勤め上げてきたけど不安があるのですね。そういった不安なお気持ちを一つ一つ丁寧にお聞きして整理したいと思いますので、もう少し詳しく教えて頂けますか」

2つは同じことを言っていますが、どちらが相手を信頼して

本音を言いやすい応答になるでしょうか、考えてみましょう。

 

おわりに 

さて、

ラポールとは、

 構築する意味と形成テクニック/キャリコン2級検定対策講座

はいかがでしたでしょうか。

 

 

第19回キャリアコンサルティング技能検定の

仮想ロールプレイケース4の序盤、前編を掲載しました。

 

これから中編・後編・口頭試問の4編に渡り掲載していき、

これからは自分自身の指導の反省も最後にまとめてみたいと思います。

 

自己研鑽としての視点、1級試験へ向けての勉強でもありますから

こちらの記事に反映させて振り返りとして使って行きます。 

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合格発表はまだですが、

個別指導やテキスト購入もお待ちしております(*´ω`*)  

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次回は、

感情への応答とは?「言い換えと要約のコツ」キャリアコンサルティングブログ  

へ続きます。 

 

本日もお忙しいところ、

お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 

試験対策講座関連の過去記事はこちらです、

合わせてお読み頂けると大変ありがたいです。  

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