はじめに
名もなきキャリコンこと敬天愛人です。
先日、馴染みのある企業様の営業所で、
「働き方改革」の一環で、組織開発(OD)の取り組みについて、
営業所長にアドバイスさせて頂く機会がありました。
そこは400名規模の会社で、各営業所単位で長時間労働の是正に向け、
何かやっていかなければならないというのが意向でした。
私はキャリアコンサルティングスキルで、
所長さんが本当にやりたいこと、理想的な展開を傾聴し、
最適な方向性と選択肢を提案しました。
目標設定と成果
売上・健康・社員の家族という3つの要素が
Win-Winになることを望んでいたため、
各タスク(業務担当)の相互理解の重要性を説き、
組織開発のコンサルティングを実施しました。
その後、これまで漠然としていた所長さんのビジョンが、
一度整理されたことが転機となり、
グループワークで一定の成果が出たと、嬉しい報告を受けました。
企業様の組織文化を大切にしている私としては、今回、
直接的な介入ではなく、所長さんの主体性や気付きを促せるような
援助が出来たのではないかと思います。
先行して組織開発に取り組む企業の事例
組織開発の分野で先を行くGoogleなどの組織は、
職務の境界線・権限委譲・役割の変化・仕事の変更といった
上下左右の垣根が少ないボトムアップ型に移行しています。
京セラの稲盛和夫氏が運用したアメーバ経営にも似ていますし、
最近、ファーストリテイリングの柳井正氏も、
「組織全体をフラットにして執行役員も部長も担当者もいないような
小チームに変えて、その小チームの人たちが即断即決で
全部の仕事ができるような組織を作り変える。
上司が決めたことを実行するのではなく自分が発案して
仕事を決めるように変えていきます」
とおっしゃっていました。
これは、大きな組織の硬直化を打開するには良い一手かもしれません。
破壊と創造を繰り返しながら、ユニクロをここまでにした方の言葉ですから、
とても重く感じます。
日本型組織の背景にある組織文化
しかし、良くも悪くも日本の組織というのは、
聖徳太子が1400年ほど前に「和を以て貴しとなす(真意がある)」と
戒めたころから、集団意識というか村意識?という固有のものがあり、
異質なものを排斥したり受け入れがたいという
組織文化が存在するのも事実であると思います。
孔子も聖徳太子と同じことを2500年前に
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和ぜず」と、
分かりやすく説明しています。
島国であるという民族性もあるのかもしれませんが、
中小企業の組織開発は中々難しいかもしれません。
こういう民俗学的な分野は私の知識では理解できないことも多いので、
この話はこのくらいにしておきますが、
顧客企業への介入に関しては組織文化を尊重しながら
敬意を持ったコンサルティングを心掛けたいものです。
組織開発のお役に立てたということ
話は戻りまして、所長さんと改めてお会いする機会にも恵まれ、
私との出会いが自分のやるべきことを
見直すきっかけになったと言って頂けたので、
キャリアコンサルタントとしてもお役に立てて本当に良かったです。
終わりに
「働き方改革/キャリアコンサルティング技能士の
組織開発と人材開発支援事例 」は如何でしたか。
キャリアコンサルティング領域のプロセスコンサルテーションは、
組織や集団に向けたアプローチも可能であることを、
これからも広めていけるように頑張っていきたいと思います。
人との出会いが転機となり、
自己変容してきた自分にとっては大切な価値観であり、
これからの社会に必要とされるものだと感じています。
そういえば、みなさんもありませんか?
ありますよね?
人生を変えるような出会い。
人や企業に介入するというのは、その時点で相手の人生を変容させて、
より良き未来に変えていく力があると私は考えます。
だから今という一瞬でもベストを尽くしたいですし、
皆様との接点、この瞬間を大切にしたいです。
また、プロセスコンサルテーションて何?につきましては、
また違う機会に詳しくお話させて頂こうと思います。
本日もお忙しいところ、
お読み頂きましてありがとうございましたm(_ _)m
働き方改革についての過去記事はこちらです。