キャリア・ライフ

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【19回キャリコン2級検定/仮想ロールプレイケース4】ver.3前編

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

現在開講中の第20回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座。  

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この講座の中で、実技面接試験出題の仮想ロールプレイを実施し、逐語録を分析してカウンセリング技法などの確認を行っています。   

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キャリコン2級を受験される方は、こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。

 

でも、皆さんは自分のロールプレイを録音して聞いたり、試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、文章に起こして添削されたことはあまりないのではありませんか?

 

案外、同じことを何回も言っていたり、マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェックシステマティックアプローチのカウンセリングプロセスをきちんと踏んでいるかなどは、その場の相談支援や指導の会話だけで確認しきれていないのではないかと思っています。

 

そんな皆様に、今回は現実の逐語録をもとに、実際のリアルなロールプレイをご覧頂いて、試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。

 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。 

 

CL役はマツダさん、

CC役はスズキさん(仮名)

指導・添削は私でお送りします。  

 

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

では、行ってみましょ~う!!

 

相談事例

◆ケース4 マツダさん 53歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

確認ポイント(以下KAと表記

 

CL1 

マツダです。

CC1

こんにちは、本日担当するキャリアコンサルタントのスズキです。

本日の時間は20分です、ここでお話し頂くことは外に漏れることはございません。

我々キャリアコンサルタントには守秘義務というものがあるので、ご安心してお話しして下さい。(分かりました)椅子の位置はいかがですか。(大丈夫です)

はい、ありがとうございます。時計の方はこちらの方に向けますので、よろしくお願いします。ではマツダさん、今日はどうされましたか。

 

ラポール形成(心の架け橋)は「冒頭」から早めに構築していく

KA

ここまで1分、キャリアコンサルタントであることの自己紹介と守秘義務・面談時間の確認ですね。制限時間があることを前もって伝えることは、CLへの確認にもなりますし、20分という時間内でどう相談しようかと考えるきっかけにもなります。

守秘義務を明言することと合わせて冒頭で伝えておきましょう。

椅子の位置もカウンセリングの態勢、話やすい環境作りに繋がることになりますし、言わないよりも言った方が、CLは自分に配慮してくれていると感じるはずです。 

相手の席の位置は大丈夫か、こちらの席の位置を変更する了承は得たか、時計の位置を見やすい位置に動かす了承を得たか、本日の面談時間を告げたか等を確認することで、相談者との心理的接触が増えますし、相手に配慮して尊重する気持ちを言語的にも伝えることでラポールの形成に役立ちます。

 

CL2 

はい、私、大学卒業しまして、和菓子の製造販売会社に入社して30年ですね。

今は総務部長をしています。

昨年社長が亡くなりまして、この3月で廃業することになったんですが。(はい)

従業員の再就職先なんかはですね、取引先にお願いしてなんとかなったんですが、私自身が会社から紹介されている仕事はあるんですが、務まる自信が無くてですね、どうしたらいいか分からず悩んでいる状況なんですよね。 

CC2

そうなんですね、そうでしたか。

30年勤め上げられた和菓子会社の社長さんが昨年亡くなられて、今年の3月に廃業が決まったということですよね。(はい)

従業員の方の再就職は決まったということで、今度はマツダさんの再就職先についてご相談に来られたということですが・・・(はい)

社長さんが亡くなられて廃業になったことについてはマツダさんはどんな風に感じてますか?

 

「主訴の要約」

KA

ここは冒頭の主訴の部分を伝え返して確認し、廃業になったことへのマツダさんの思いを聞いている感情的アプローチです。

論述試験でもそうですが、悩み抜いて相談に来るわけですから、冒頭の主訴には相談者の思いや状況の中で大事な言葉が詰まっているはずです。

それらを一つずつ整理して気付きを促していくわけですから、出来る限り丁寧に正確に、ノンバーバルな表現も駆使しながら進めましょう。

弊社では「繰り返し」技法を推奨していますが、これには4つのメリットがあります。

主訴要約の4つのメリット
  1. CLにそのまま伝え返すことにより、自分はどうして相談に来たのかという自己理解を促し、聴いてもらえるという安心感を深めてもらうため。
  2. CCが言葉に出すことにより、CLの主訴を共感的に理解していることを言語と非言語でも伝えてラポール形成し、自分自身も覚えておくため。
  3. 口頭試問で相談者の問題点は?と聞かれる可能性が高いので、主訴を背景に事例に即し内容でスムーズに答えられるよう口に出して慣れておくため。
  4. 言語追跡(マイクロ技法)を序盤から意識付けしておくことが出来るため。

この4つのメリットを使っていない繰り返しですと、「このCCは自分の話をちゃんと聞いてくれているのだろうか」と思われるでしょうし、不信感を持たれる可能性もあります。

都合よく聞かれているような印象をCLに持たれないようにしましょう!

それと、繰り返し≠オウム返しですね。 

※弊社テキストの要約を参考にするとコツを掴みやすいと思います。

 

CL3 

あ~、正直ショックは受けましたね。(そうですよね、う~ん)

やっぱり、大学の時からアルバイトでお世話になってまして、ずっと面倒を見てもらった親みたいな人だったんで、辛かったですね。(そうでしょうね)

CC3 

お辛かったということでしょうね。

30年やってこられていてアルバイトで入られたんですか?

 

感情への応答

KA

CLに「正直ショックは受けました」「辛かった」という感情表現が出てきました。

こういった感情が出ている部分を言語追跡で拾いながら、繰り返し技法やいいかえ、要約して応答しておきたいところですね。

まずは相談者の話をしっかり傾聴するくことで、話やすい雰囲気を作って行くことが大切です、ということはCCの最初の関わり方も自ずと見えてきます。

更にここではロジャーズ氏の「共感的理解」を意識していかないといけません。

共感的理解とは

ロジャーズ氏の来談者中心療法にある概念ですが、大切なことなので改めて説明します。

我々CCはCLと違う人間であること(貴方と私の独自性)を認識し、相手の思いをあるがままに理解して受けとめます。

相手の立場を想像し、異なる状況や価値観・境遇における相手の気持ちを理解出来るように取り組むことが大切です。

上記を「共に感じる」ことであるとロジャーズ氏は言っています。

15冊以上あるロジャーズ氏の書籍や論文を読むのはちょっと・・・という方はこのような感じで理解されるといいかもしれません。

また、価値判断することなく中立的であることを、「無条件の肯定的関心(配慮)」と、ロジャーズ氏は位置づけています。

共に感じながらも、CLと視点を同一化することなく、キャリアコンサルタントとしての別視点でカウンセリングを進めることが難しいところですね。

クライエントと同じ目線で「この人はこう感じているから、こういう風にした方がいいのにな」という価値観で判断すると、傾聴の姿勢が崩れ、情報提供やアドバイスが優先されて関係構築が疎かになりますので注意です。

優しい方や相手のことを思う気持ちが強い方ほど、自分を見失わないように気を付けましょう。

 

CL4 

はい、アルバイトで入らせてもらって、長いもんで30年ですね。

CC4

う~ん、30年ずっと勤めて総務部長まで。(はい)

マツダさんにとって社長さんてどんな方ですか。 

 

「あいづち」

KA
例えば「うんうん」は、マイクロ技法でいう最小限度のはげましになります。

CL3のCCの相づちは良いと思います。

CLの応答に対するもっとも単純な応答は、「そうですね」「ふんふん」「なるほど」「そうですか」などの相づちを伴ううなずきであることを覚えておきましょう。

声のトーンに合わせた非言語の相づち、表情等をミラーリングする、話すスピードを合わせるペーシング等の技法も同時に身に付けると効果的ですね。 

 

【マイクロ技法の階層表】

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これはアイビー氏が提唱したマイクロ技法の階層表(自作)ですが、かかわり行動とCLを観察する技法はコミュニケーションにも効果的です。  

基本的傾聴の連鎖は面接・マネージメント、ソーシャルワーク、診療等でも有効とされていますね。 なお、キャリアコンサルティング技能検定の評価区分に当てはめると、「かかわり行動」と「クライエント観察技法」は基本的態度、「開かれた質問、閉ざされた質問」「はげまし 、言い換え、要約」「感情の反映」「意味の反映」は関係構築力から問題把握力に繋げていけるような技法のイメージを持つのが分かりやすくて良いのかなと個人的に解釈しています。  

 

CL5

あ~、親代わりというか会社でのお父さんじゃないですけど、社長は二回り位年上で仕事の初歩的なことから社会人としてだとか・・・、後半は一緒に経営もやらせてもらった時は凄く可愛がってもらえて。良き師であり信頼関係がありましたね。 

CC5

信頼関係をおっしゃいましたけど、マツダさんは社長に信頼を持ってお仕事をやってこられたと。

 

CL6 

そうですね、一生懸命やらせてもらって、ここまで来たって感じですかね。 (う~ん)

CC6 

よく総務部長まで頑張ってやってこられましたね。

 

「労い・承認」

KA

「一生懸命やってここまで来た」というCLの 思いに寄り添い、労っているところが良いです。社長のお蔭でここまで来たのですから、「そういう頑張りを社長は評価されたんでしょうね」とか、「他の従業員の方もお手本にしてたんじゃないですか」と、客観的な評価や承認を一言付け加えると、自信を無くしているマツダさんとって救われるし、自己肯定感が高まるかもしれませんね。

端的な「受容」「繰り返し」技法で、スタートからCLが喋りやすいカウンセリングの雰囲気となり、それによりテンポも良くなりました。

 

CL7 

そうですね、社長のお蔭かもしれないですね。

CC7 

社長さんのお蔭ってずっと仰ってますけど、そうですよね社長さんのために頑張って来られたんですよね。 

 

CL8 

最初はそういうのも大きかったですかね、今は家族もいるし、従業員を見ないといけない立場でもあるんで・・・でも根っこはそこかもしれないですね。

CC8 

社長さんのために頑張ろうという気持ちで、やってこられた30年ですか。

 

関係構築のズレ

KA

ここは少し注意が必要な言い回しになっています。

確かに根っこはCC8の通りかもしれませんが、「今」は家族や従業員のためにという思いが強いのかもしれません。

「いいかえ」で感情の反射をしているのですが、これがズレると関係構築にも響きますので、例えば、

「根っこはそこかもしれませんが、今はご家族や従業員のために頑張っているとも感じているのでしょうか」と、少し拾ってあげると、過去ではなく未来に目を向けるきっかけになるかもしれません。

 

CL9 

社長イコール会社みたいなところありましたからね。 

CC9 

本当に頑張ってこられたんですね。

そういう社長さんが亡くなられて、ずっと長くやっていこう、定年までやっていこうなど考えてらっしゃったかもしれませんが、廃業と聞いてどうでしたか。

 

おわりに 

【19回キャリコン2級検定/仮想ロールプレイケース4】ver.3前編のまとめです。

 

これから中編・後編・まとめの3~4編に渡りまして、連載していこうと思います。

 

本日もお忙しいところ、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 

引き続き、個別指導やテキスト購入もお待ちしております(*´ω`*)   

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試験対策講座関連の過去記事はこちらです、

合わせてお読み頂けると大変ありがたいです。  

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