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【第19回キャリコン2級技能検定/仮想ロールプレイケース2】後編

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

今回は前回の記事、

「【第19回キャリコン2級技能検定/仮想ロールプレイケース2】中編 

www.careerlife.jp

の後編です。ご覧ください。  

 

CL21 

そうですね。 

CC21 

そうなってくると、さきほどなかなか現場では話しづらい

ということだったんですけど、他に何か相談するのに

いい方法ってあるんでしょうかね。 

研究開発の時は相談出来ているとおっしゃっていたのですが、

その時はどのような相談の仕方をされていたのですか。

 

CL22 

そうですね、話が出来ていた時ですよね。

常にみんな何かやってはいますけど、18年くらいいましたから、

どのタイミングで話しかけるとかっていうのは身に付いてました。

上司の様子を見ながらというか、やるようにしていました。

CC22 

そうなんですね、18年の間、仕事の合間っていうのは色々察知しながら、

合間合間タイミングを見てご相談されていた。

 

CL23 

そうですね、手が空いてそうかなとか、なんとなくですけど。 

そうすると話も聞いてくれてたんで。

逆に今の職場だと分かんないですよね、あんまり仲良くないですし、

どこにいるかも分からないし・・・部署異動したばかりで

仕事の段取りもつかめていないので。

CC23 

部署異動してどれくらい経ってらっしゃるんですかね。  

 

CL24 

え~と今、半年くらいですかね。

まだ自分の業務でいっぱいいっぱいです。

CC24 

半年くらいだと全体を把握するのは難しいですよね。  

 

CL25 

はい、この前相談した時もたまたま見つけた時に相談したんですよね。

ライン長はいつも違うところに行ったりしているので。

CC25 

あ~、そうなんですね・・・ああ。 

 

CL26

そっか、その辺の聞き方が悪かったですかね。

CC26

聞き方が悪かった・・・。そうなると今までは充分な把握があったので

聞くことはできたけれども、まだ半年しか経っておられない。

そうなると何か仕事以外で何かお話しできることってあるんでしょうかね。

 

CL27

ああ~、そうですね。 う~・・・ん、仕事以外でか。

CC27

例えば仕事以外でもいいんですが。 1日の間で少し時間がありそうな時とか、

相談の仕方も色々あるのかなと思うんですけど。

 

CL28

まあ休憩中に話す人はいるので、

そういう同僚とかに聞いてみたりするのは良いかもしれないですよね。 

何処に居るんだとか、時間帯とか、機嫌とかもあるんですかね。

人間だし、そうすると僕もイライラしている時に話しかけるのも嫌だし、

忙しい時に話しても親身になってもらえないっすよね。

そういうのも考えた方がいいですかね・・・苦手なんすよね、そういうの。

研究ばっかりやってきて、

人との関わる仕事とかあんまりやったこと無かったので。

CC28

今までは人と関わる機会が無かったから、

なかなかそういう相談に行くとか機会が無かったということですかね。

 

CL29

気が知れてればね・・・、

そういう工夫というのはあんまり考えたことなかったですね。

今までは当たり前のようにコミュニケーション取れてたんで。

CC29

そしたら、今の部署でコミュニケーションをどうやって

相談して行けばいいのかっていうことを、

一緒に考えさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか。

 

「意思決定支援と目標共有」

KA

時間的にはこの時点で17分、目標のコミットメントですが・・・、

CLの口から直接コミュニケーションの問題に向かって、

一緒にやっていくという言葉を引出したいところですね。

人間自分が口に出した言葉に責任を持つものですし、

そうやって行かないといけないと気付き、自己変容を導くことで、

キャリアコンサルタント倫理綱領第9条

「自己決定権を尊重する」ことです。

主体的な意思決定をサポートするという方が分かりやすいですかね。

意思決定支援から目標設立はどのような流れで行うものなのか、

テキストのマジックワードを使うタイミングなども考えてほしいところです。

 

CL30

今話をしていて、 仕事内容には確かに慣れてないなと思うので、

話すタイミングとか私の方で少し考慮しないと、なかなか馴染めないかなと。

まずはコミュニケーションを上手く取る方法を・・・

解消できれば少し楽になるのかなと思います。

CC30

そしたらニシワキさんの気持ちが楽になるために、

どのようなコミュニケーションの取り方をすればいいのか

一緒に考えさせて頂きたいのですが宜しいでしょうか。

 

「ロールプレイを演じ切る」

KA

目標設立に向けての合意形成が上手く言葉に出来なかったため、

この時のCC役の方は頬を叩いて苦笑いするという表現をしてしまいました。

国家検定の実技面接という場面で素の自分を出してしまったことになります。

これが実際の相談支援場面だとしたら客観的にどうでしょうか?

相談者役や試験官の方はどのような評価をされるでしょうか?

試験ですが相談支援場面を想定して演じ切ることが大切です。

もちろん、実際のキャリアコンサルティングをする気持ちで

相談者に向き合い、寄り添い、ロールプレイを行いましょう。

 

CL31

そうですね、それを一緒に考えて頂いて分かるんであれば助かりますね。

CC31

いつ頃までに相談してみたいっていうのはありますか。

 

ピピピピピ・・・。

 

ここで時間切れとなりました。

 

ここから、口頭試問です。

 

口頭試問

ここから口頭試問のロールプレイです。 

 

試験官(以下SIKと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

確認ポイント(以下KA)

 

SIK1 

この相談者の相談したい問題点とは何でしたか。 

CC1 

相談者は研究開発から最終検査部門に異動したことによって、

慣れない仕事で・・・緊張感のある仕事から疲れを感じ、

そのことについて上司に相談したものの親身になってもらえず、

どうしたらいいのか分からないのが問題点です。

 

「一貫性と非言語的スキル」 

KA

ここは主訴ですね、論述試験でいうと(1)に該当します。

私は冒頭でCLが言う主訴(初期設定)を要約して、

CLに必ず伝え返して下さいと教えます。

CLが何の相談に来たのか自己理解できるように要約して伝え返す意味と、

自分が覚えておいて最後の口頭試問できちんと言えるようにする意味があります。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.2と16、Ⅱの第2版p.7を参照

ここでは、正確に要約出来て、CL視点での問題把握がしっかり出来ています。

 

SIK2

では、キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題点は何ですか。 

CC2

相談者はコミュニケーション不足があると思われます。

なぜならば、上司に相談した時に親身になってもらえずと

おっしゃっていたのですが、相談の仕方などタイミングや

相談内容について上手く話せないことが問題です。

あと、今までの仕事と内容が変わったために、

気持ちの切り替えが出来ないまま仕事をしているように見受けられます。

 

「CC視点の問題把握」

KA

ここは我々CCの見立て、問題把握力、論述試験(2)に該当します。

どうしてCLは相談に来たのか、何を一番不安に感じていて、

何を一番やりたいのか、いわゆる4S点検(リソース)

整理出来ない状態にあり、行動を起こせないことが問題です。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.3と16、Ⅱのp.7を参照

 

それと、口頭試問では、自分を客観的に評価できるかどうかが試されます。

 

優先順位をつけて問題評価することは1級試験の論述試験でも必要とされますね。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17を参照 

 

SIK3

今のロールプレイで良かったところ、

悪かったところを言ってください。 

CC3

はい、良かった点はニシワキさんのコミュニケーションが取れず、親身になってもらえないという気持ちに寄り添ってお話を進めさせて頂いたことで、ニシワキさんの口からコミュニケーションの取り方が苦手という言葉をお話し頂いたのが良かった点です。

悪かった点は、相談者に気付きを与える質問が明確でなかったり曖昧だったりすることでシステマティックに相談が進められていなかったという点です。

 

「自己評価」

KA 

システマティックアプローチをさかのぼって確認します。

方策のコミットメントが出来ていない→ 方策→

コミットメント→目標設立→問題評価という順に逆算して、

どこが出来ていなかったというのを構成的に振り返るといいでしょう。

例えば、具体的な方策まで詰められなかったということは、

目標合意や問題把握がコミットメントされていないことや、

開かれた質問を有効に使えず問題定義が出来なかったことに

真の原因があるのかもしれないのです。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17、Ⅱのp.7を参照

 

苦手な方は、もっとシンプルに言ってもいいかもしれませんね、

「主体的な意思決定を導くような問いかけが出来なかった」

「相談者のこの気持ちについてもう少し聞ければ良かった」

「ご家族とのコミュニケーションについても聞ければ良かった」とか。

こういった客観的な評価が明確化されることで、

試験官の評価も良くなると思います。    

 

SIK4

はい、では試験の方は以上です、お疲れ様でした。 

CC4

ありがとうございました。  

 

おわりに

さて、

【第19回キャリコン2級技能検定/仮想ロールプレイケース2】後編

は如何でしたか。

 

実際のロールプレイを基に、

キャリアカウンセリングのスキルをご紹介しました。

 

このCC役の方の問題点というか傾向としては、

CC視点が弱く、CLの表面的な応答に終始している点でしょうか。

これにより、更に具体的に言いますと、

システマティックアプローチやマイクロ技法の面談の5段階などの

構造的なアプローチを実践出来ていないことが問題と考えられます。

 

キャリアコンサルティングプロセスを終了させる過程を理解してもらい、

CC視点(CLが気付いてない問題)の重要性を認識する必要性もありそうです。

 

実はCC31の後もケース終了まで通しでやって頂いて

成功体験をしてもらいましたが、方策のバリエーション不足や、

この相談者の問題点を20分でどこまで解決すればよいのかという

筋道を立てる視点も不足しているように感じました。

 

ロールプレイをコントロール出来ていないと言えるかもしれません。

 

この方法だと相談者のパーソナリティや、CCのコンディション如何で、

出来が良かったり悪かったりすることになり、安定した面接が出来ませんし、

一見安定しているように見えても、実は表面的であることから、

問題把握力や具体的展開力の点数が伸び悩む原因ではないかと感じます。  

 

知識があっても技法を上手く応用出来ていない可能性がありますね。

 

自分では出来ているつもりの方も多いので

俯瞰的かつ客観的に分析して頂きながら指導しているところです。

 

見えないものを見るスキル

それと、大切なことがもう一点・・・、

このCLの意思決定にコミットメントしていないと思いませんか?

 

これはなぜかというとCLの一番の気持ち、やりたいこと、

いわゆる「真意」が絞り切れていないからです。

 

人は生まれながらに「制約」や「限界」を「思いこむ」ことで、

環境や阻害要因のせいにするのです、意識・無意識に関わらず・・・。

 

今回のCLには「母親の反対」「日本の働き方が合わない」

という環境要因や本人の理想を邪魔する阻害要因というものが存在します。

 

それを取り除いてあげなければCLが本当は何をしたいのか、

どうしたいのか・・・それを把握することは出来ないと考えます。

 

例えば逐語録中にある、

「相談しやすい雰囲気で報告や連絡など出来ていたら、

今の仕事についてどう思いますか」

「今の職場が話せる環境で相談出来たら、

精神的な疲れは軽減されそうですか」

この2つの質問で阻害要因を消すことで、CLが本心に気付き、

目標設立と、コミットメントにかなり近づくのではないでしょうか。

 

言語的に聴いて考えさせてから確認して、

自分の口で主体的に言わせてあげることですね。

 

本人が悩んでいる「阻害要因」、「環境要因」という

見ているものを見えないように取り除くことで、

本人にすら見えないものが見えてきます。

 

多くの人はこのような目の前の環境要因に捕らわれ

本当にやりたいことの意思決定が出来ていないのですから。

 

今回のロールプレイでは正直、これが足りないですね。

 

これが、CLがどうしたいのかが見えない曖昧さだと私は感じます。

 

口頭試問は端的で問題把握などは適切に答えられているので、

あとは目標設立からの方策、それらのコミットメント、

合意形成、いわゆる詰めの段階まで来ているCC役の方だと思います。

 

そのためにも、ロジャーズ氏の共感的理解や自己一致の概念をもって、

関係構築と問題の深堀をしていくことを忘れないでほしいです。

 

これが出来ないとCLは元気になってくれませんし、

モヤモヤしたままになってしまいます。

 

これらも含めて逐語録だからこそ分析できますので、

ロールプレイ練習で録音した際は逐語録にして

自己分析してみるのもアリですね。

 

だから試験では録音しているのでしょう。

一見、良さそうなキャリアコンサルティングでも

実践的な理論や体系は出来ているのか見極める必要がある・・・と。

 

キャリアコンサルティング・カウンセリング方法は無限にあるので、

正しいか正しくないかではありませんが、

少なくとも私はこういった点に注意しながら、

カウンセリングステップを進めて合格しました。

 

今回もちょっと細かい専門的な話が多くなりましたが、

試験やコミュニケーションに必要なノウハウと

アドバイスを簡単にご説明しました。

 

たぶんキャリアコンサルティングを知らない方も、ああ~なるほど、

確かにそうかも!と感じた方もいるかもしれません。

 

マネージメントされている方々も一つでもスキルを覚えておくと、

部下の相談、人事面談や目標管理等で役立つと思います。

本当にやりたいことが出来れば仕事の成果やモチベーションは上がり、

中長期的なキャリアパスが描けますから、段階的な目標も設定しやすいです。

 

相手の真意を引き出して心をスッキリさせることが出来れば、

非指示的に導くという高度なコミュニケーションが可能となります。

 

「そんなの難しいよ!」

「うちの会社ではそんなの無理!」

これも思い込みや環境要因の一つかもしれません、気を付けましょう。

 

こういうスキルを身に着けたい人事・採用担当者管理者の方からの

応募や研修依頼もお待ちしています。

 

お金を取る企業研修にするにはもう少し工夫が必要ですけどね。

 

単純に聞き上手になりたい方には役立つので、

良いかもしれません(`・ω・´)ゞ

 

それにしても文章に起こして逐語録としてまとめると面白いですね。

どこがどのように出来ていないのか、

物凄く分かりやすくて私自身も勉強になりました。

 

こういう知識やスキルを世の中に役立てるチャンスが欲しいものです。

よーし!まずはそういった未来に向けて頑張ります!!

 

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本日もお忙しいところ、お読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

 

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合わせてお読み頂けると大変嬉しいです。  

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