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【失敗の本質】ラポールと関係構築、問題の本質へ迫るスキル「後編」

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

今回は前回の記事、 

www.careerlife.jp

【失敗は成功のもと】ラポール形成と関係構築、問題の本質へ迫る方法

の後編です。ご覧ください。 

 

CL20 

そうですね、ただはっきりとした決断が出来ているメンバーは何人かで、

迷っている人もいます

CC20 

そうですね、東京から大阪ですからね。

俗にいう水が違うというやつで、

戸惑うところもあるかもしれませんね。

そうですか、そうすると大阪の本社の方で統合されることによって

今の仕事は続けられるけども、高齢のご両親、ご兄弟もいらっしゃらない、

今後どうして行ったらいいかということ。

その辺を心配されているということなんですね。

 

 

CL21 

はい。 

CC21 

ちなみに繰り返すようで申し訳ないのですけれども、

中田さんご自身のライププランというか

結婚とかそういったことというのは何かお持ちになられているのですか。

 

KA

「ライフプランについてどう思いますか」のように、

開かれた質問の方がいいかもしれませんね。 

「結婚」というキーワードにCLが反応して答えが狭まったり、

本心が聞けない可能性があります。

 

CL22 

一度結婚に失敗してますので、 もうあとはこのまま一人で

両親の面倒を看ながら、地元で暮らしていこうかなくらいのことしか

考えていなかったので・・・まったく遠方に引っ越すなんて

考えたこともなかったんですよね。

 

メリットデメリットの使い方

KA

「地元で暮らしていこう」「引っ越すなんて」

肯定的な概念と否定的な概念について葛藤している、困惑している話が出ました。

ここは深堀りしてもいいのですが、地元に留まるメリットデメリットと

引っ越すメリットデメリットを考えさせる問いかけで、

本人に状況を整理させれば、より冷静にCLが問題の評価をする

きっかけにつながったかもしれません。

 

 

CC22 

なるほど、なぜそのお話を聞いたかというと

お付き合いされている方がいらっしゃって、

その方との関係やご両親の介護の話もそうですが

確認させて頂いたんですね。 

それではですね、どうでしょうか・・・

あの~仮にですけれども中田さんご自身は大阪の方に行かれて

仕事は続けたいけれども、それでもご両親の介護、

それからご両親の面倒を看るというのはどんな方法があるのかなということで

考えて行くっていうことで考えてみたいと思うんですけどいかがですか。 

 

CL23 

そうですね・・・う~ん・・・。 

CC23 

そうか・・・そうか、う~ん(苦笑) 

 

行き詰ってしまったら

KA

このCC役の方は問題評価してコミットメントをするため

目標合意形成へのアプローチを行ったのですが、

CLに拒否されたと感じた為、ここで思考がストップしてしまいました。

厳しいことを言うようですが、

目標の合意やコミットメントが得られないということは、

関係構築力不足、問題の深堀りが出来ておらず、

CLに寄り添えていない可能性があるということです。

そして、システマティックアプローチで言う、

構成的なカウンセリングステップ、

キャリアコンサルティングを演じ切ることが出来ずに

素の状態に戻ってしまいました。

 

フォローしながら、CC役の方に中断中お話を伺いましたが、

自分では目標設定が早すぎたとおっしゃっていました。

本当にそれがCC自身の問題点でしょうか?これを客観的に自分で評価し、

口頭試問で改善点まで答えられなくてはなりませんね。

 

再開後

CL24 

・・・。 

CC24 

中田さん自身はご両親の介護を対応しようとしていることに関して

どのように考えてらっしゃるんですか。

 

CL25 

正直今まで具体的に行動はしていなかったのですが、

やはり社会的な公的なサービスなどに任せる方向で考えていました。

介護のために仕事を削るというよりは、

お金で解決するということを考えていました。

 

CC25 

今、厚生労働省の指針でもあるように色々な介護のサービスを

充実させなくてはいけないというのがありますので、

そういったものを利用してできるだけ家族の方の介護、

負担を軽減するということが進められていますので、

そういったものをご利用されるというのはとっても素晴らしいことです。

そういう風にして頂ければ大阪の方への異動というのは

難しくないかもしれませんよね。 

 

CL26

はい。 

CC26

具体的に何かこんなものを利用してみたいなどあるのでしょうか。 

 

CL27

介護ですか。取り急ぎ今っていうわけでないですが、

デイサービス的なイメージですよね。

あとは訪問して頂けるようなサービスからですね。

運転免許証を返納したくらいで特に何か寝たきりというわけでもないので。 

CC27

運転免許証は返納されたんですね。

そうすると、特には介護を急を要するというお話しでは無かったですけれども、

ご両親はどういった様子なんですか。

通院されているということはあるんですか。 

 

CL28

高齢ですから適度に腰痛だったり

高血圧だったりで定期的には通院してますけどね。 

CC28

認定とか取られているとか。

 

 

CL29

いえいえ、そこまでは。 

CC29

お元気で何よりですね。

そうすると、大阪へ赴任をして今と同じような事務の仕事を継続していく、

研修を主体とした仕事をしていくと、これは間違いないと。 

 

CL30

うーん、それもちょっと不安があるんですけどね。 

CC30

それはやりたいと考えてらっしゃる。

 

「間違いない」

KA

何がCC29「間違いない」、何をCC30「やりたい」のでしょうか、

話が飛んで応答の一貫性が損なわれ始めました。

 

CL31

仕事はやりたいんですけどね・・・

知り合いが誰もいないというのが心細いんです。 

 

 

ピピピピピ・・・。

 

ここで時間切れとなりました。

 

ここから、口頭試問です。

 

口頭試問

ここから口頭試問のロールプレイです。

 

 

試験官(以下SIKと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

敬天愛人(以下KA)

 

SIK1 

この相談者の相談したい問題点とは何でしたか。 

CC1 

はい、中田さんは今、勤められている会社で、

2カ月後に迫る大阪への統合がありまして

今後の身の振り方について相談にいらっしゃっています。

 

KA

ここは主訴ですね、論述試験でいうと(1)に該当します。

私は冒頭でCLが言う主訴(初期設定)を要約して、

CLに必ず伝え返して下さいと教えます。

CLが何の相談に来たのか自己理解できるように要約して伝え返す意味と、

自分が覚えておいて最後の口頭試問できちんと言えるようにする意味があります。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.2と16、Ⅱのp.6を参照

 

 

SIK2

では、キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題点は何ですか。 

CC2

・・・・・・・・・・だめですね。

 

KA

ここは我々CCの見立て、問題把握力、論述試験(2)に該当します。

どうしてCLは相談に来たのか、何を一番不安に感じていて、

何を一番やりたいのか、いわゆる4S点検(リソース)

整理出来ない状態にあり、行動を起こせないことが問題です。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.3と16、Ⅱのp.6を参照

 

 

SIK3

では、今のロールプレイで良かったところ、

悪かったところを言ってください。 

CC3

いや、良かったところはないです。

 

 

SIK4

悪かったところはどうですか。 

CC4

全て悪かったですね。

 

  

SIK5

では、相談者とのリレーション(関係構築)はうまくできたと思いますか。 

CC5

最初のころ10分くらいまでは出来ましたけれども、

ちょっと先走ってしまって、目標設定を先走ってしまって。

その時にCLさんの表情から感じ取ったんですけれども、

この相談の進め方に対して肯定的ではなかったので、

私はダメだと察してその後進められなかったですね。

 

KA

私が思うのは、例えばCL役が不機嫌なまま、暗い顔のままでも、

自分がダメだと察しても、キャリアコンサルティングがしっかり出来ていれば

試験官は評価してくれるし、合格できるということです。

ロジャーズの共感的理解では、自分と相手は違うという認識のもと、

CLとCCの独自性や違いを認識していなくてはなりません。

CLの相談者役としての立場や状況、価値観や境遇に

引きずられて自己を見失ってはダメということです。

相手の気持ちを先読みして察して、自分が落ち込んでしまっては、

誰がクライエントを支援するのでしょうか。

 

 

SIK6

悪かったところについて今後どんな勉強や改善をしていきたいと思いますか。

 CC6

悪かった点の改善点ですけど、思い浮かびません。

 

 

KA

口頭試問では、自分を客観的に評価できるかどうかが試されます。

もう少し簡潔に分かりやすい応答を心がけて要約して伝えないと、

良い印象を与えることができないと思います。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17を参照

 

SIK7

次回の相談機会があれば、改めてどんな支援を行いたいと思いますか。 

CC7

申し訳ない、駄目です。 

 

SIK8

今日はどうもありがとうございました。

CC8

はい、ありがとうございました。

 

 

まとめ

さて、実際のロールプレイを基に、

キャリアカウンセリングのスキルをご紹介しました。

 

この内容が実際の試験でしたら、

実技面接の平均点が40点以下かもしれませんね。

 

今回、私以外のCLを呼んで相談者役をやってもらい、

オブザーバーとして改善点を見させて頂きましたが、

驚くほどできませんでした。

 

 

感情ではなく状況や環境に焦点を当てすぎているため

問題の核心を掴むためのリレーション(関係構築)が不十分に感じます。

 

マイクロカウンセリングの「かかわり技法」で共通して言われている

「心の枠組みにそった傾聴」が出来ていないと言えるかもしれません。

 

 

見えないものを見るスキル

それと、大切なことがもう一点・・・、

このCLがどうしたいのか意思決定が非常に曖昧だと思いませんか?

 

これはなぜかというとCLの一番の気持ち、やりたいこと、

いわゆる「真意」に辿り着けていないからです。

 

また、意思決定支援は「現実的な問題」が解決される必要があります。

 

人は生まれながらに「制約」や「限界」を「思いこむ」ことで、

環境や阻害要因のせいにするのです、意識・無意識に関わらず・・・。

 

今回のCLには「本社へ転勤」「両親の介護」「将来の生活設計」

という環境要因や本人の理想を邪魔する阻害要因というものが存在します。

 

それを取り除いてあげなければCLが本当は何をしたいのか、

どうしたいのか・・・それを把握することは出来ないと考えます。

 

例えば、

「本社へ転勤しなくていいとしたら、貴方は何をしたいですか?」

「介護の心配がないとしたら、貴方が一番したいことは何ですか」と。

言語的に聴いて確認して自分の口で主体的に言わせてあげることです。

 

本人が悩んでいる「阻害要因」、「環境要因」という

見ているものを見えないように取り除くことで、

本人にすら見えないものが見えてきます。

 

多くの人はこのような目の前の環境要因に捕らわれ

本当にやりたいことの意思決定が出来ていないのですから。

 

今回のロールプレイでは正直、これが出来ていません。

これが、CLがどうしたいのかが見えない曖昧さだと私は感じます。

 

これではCLは元気になってくれませんし、モヤモヤしたままです。

 

正直、これらも含めて逐語録でないと見過ごす可能性も高いですね。

 

だから試験では録音しているのでしょう。

一見、良さそうなキャリアコンサルティングでも

実践的な理論や体系は出来ているのか見極める必要がある・・・と。

 

キャリアコンサルティング・カウンセリング方法は無限にあるので、

正しいか正しくないかではありませんが、

少なくとも私はこういった点に注意しながら、

カウンセリングステップを進めて合格しました。

 

今回はちょっと細かい専門的な話が多くなりましたが、

試験やコミュニケーションに必要なノウハウと

アドバイスを簡単にご説明しました。

 

たぶんキャリアコンサルティングを知らない方も、ああ~なるほど、

確かにそうかも!と感じた方もいるかもしれません。

 

そういう皆さん、センスあります( ゚Д゚)!!

 

マネージメントされている方々も一つでもスキルを覚えておくと、

部下の相談、人事面談や目標管理シート作成等で役立つと思います。

本当にやりたいことが出来れば仕事の成果やモチベーションは上がり、

長期的なキャリアパスが描けますから、段階的な目標も設定しやすいです。

 

相手の真意を引き出して心をスッキリさせることが出来れば、

非指示的に導くという高度なコミュニケーションが可能となります。

 

「そんなの難しいよ!」

「うちの会社ではそんなの無理!」

これも思い込みや環境要因の一つかもしれません、気を付けましょう。

 

こういうスキルを身に着けたい人事・採用担当者

管理者の方からの応募や研修依頼もお待ちしています。

 

あ、単純に、

聞き上手になりたい方には役立つので、

良いかもしれませんね!

 

それにしても文章に起こして逐語録としてまとめると面白いですね。

どこがどのように出来ていないのか、

物凄く分かりやすくて私自身も勉強になりました。

 

こういう知識やスキルを世の中に役立てるチャンスが欲しいものです。

よーし!まずはそういった未来に向けて頑張ります!!

 

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お忙しいところ、お読みいただきありがとうございました。

 

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合わせてお読み頂けると大変嬉しいです。  

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