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学問を極める近道の『王道』は無いが、資格を取得する近道の『覇道』は有る【キャリコン2級実技面接】完結編

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

タイトルにある【キャリアコンサルティング理論と実際】は、

木村周先生のこちらの書籍のタイトルです。

 

なぜタイトルに付けたかと申しますと、先日開講しました、

こちらの第19回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座、

www.careerlife.jp

この講座の中で、

前回、第18回実技試験ケース4のロールプレイを実施し、

逐語録からカウンセリング技法などの確認を行っているのですが、

www.careerlife.jp

これらのロープレ逐語録の内容確認と、

添削をするときに参考にしているからです。

 

もちろんこの本だけでなく、弊社のテキスト、

他の書籍や理論も参考にしますが、この本の内容を熟読し、

実技面接試験で応用して使いこなすことができれば、

かなり2級合格に近づけると私自身は思っています。

 

この辺は個人の主観もありますが、試験対策で話を聞くと

熟読されていない方がけっこう多いので少し気になったところです。

 

さて、キャリコン2級を受験される方は、

こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。

 

でも、皆さんは自分のロールプレイを録音して聞いたり、

試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、

文章に起こして添削されたことはあまりないのではありませんか?

 

案外、同じことを何回も言っていたり、

マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェック

システマティックアプローチのカウンセリングプロセス

きちんと踏んでいるかなどは、その場の相談支援や指導の会話だけで

確認しきれていないのではないかと思っています。

 

そんな皆様に、今回も仮想ではなく現実、

キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂いて、

試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。

 

添削をしながらロールプレイが見れる指導編となっております。

 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、

基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの

確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。

 

 

CL役は中田さん、

CC役は・・・鈴木さん(仮名)、

指導・添削は私でお送りします。

  

 

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

 

では、行ってみましょ~う!!

 

 

相談事例

◆ケース4 中田さん 51歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント鈴木さん(以下CCと表記)

敬天愛人(以下KAと表記)

 

 

CL1 

こんにちは。

 

CC1

本日担当させて頂くキャリアコンサルティングの鈴木と申します。

 

 

CL2 

中田と申します、よろしくお願いします。 

 

CC2

本日ご相談のお時間は20分となっております。

短いんですけれども一生懸命聞かせて頂いて、

考えていきたいと思います。

また、ここでお話して頂いたことは守秘義務として

外へ漏れることはございませんので安心してお話しください。

それでは、ご相談始めて行きたいと思います。 

今日はどうされましたか。 

 

ラポール形成(心の架け橋)は「冒頭」から

KA

厳密に言うとキャリアコンサルティングの○○よりも、

キャリアコンサルタントの○○の方が言葉としては正しい気がします。

キャリアコンサルタントは、

「キャリアコンサルティングを行う専門家」という意味です。

それと、守秘義務と時間の設定は必ず伝えましょう。

守秘義務は国家資格キャリアコンサルタントの倫理要綱にあります。

「我々キャリアコンサルタントには守秘義務が・・」の方がより適切です。 

時計の向きの変更についての了承も得ることを忘れずに。

 

【リレーション(関係構築)の基本「言語的スキル」】
  1. 受容
  2. 繰り返し
  3. 明確化(感情・意味の意識化)
  4. 支持
  5. 質問(閉ざされた質問・開かれた質問)

基本的態度が及第点の方は次に以上の5点をチェック! 

リレーション(関係構築)が出来たかどうかは口頭試問で99%聞かれますよ。

 

 

CL3 

私ですね、学校卒業しまして地元の煎餅製造会社に入社して、

5年間勤めて退職したんですけど今は医療機器製造の会社にいまして、

そこで事務研修部門に在籍してもう16年になります。

で、実は来年度から事務部門が本社へ統合されることになりまして、

通常自分も統合される本社の方に異動にはなるんですけど・・転勤ですね。

でも両親の介護の心配もあって、地元に残った方がいいのか、

本社への異動を受けた方がいいのか、あとは将来の生活設計ですね。

これらについて迷って相談に伺ったんですけど。

 

CC3 

そうなんですね。

じゃ突然えっと仕事の話と、異動の話、それに伴ってご両親の介護の問題、

あともう一つ将来設計についてお悩みがあるっていうことですが

まずその3つどれからお話を伺っていけばいいでしょうか。 

 

「非言語的スキル」座る前に確認すること&マイクロ技法

KA

椅子の向き、目線の方向等を弊社テキストで確認しましょう

マイクロ技法あるかかわり行動の「文化的に適合した視線の位置です。

一方で、相手の椅子を勝手に触る、向きを変えるのは絶対にNG!

試験官は試験で表情なども見るために、

あの配置にしている意味を忘れないで下さい。

普通に注意を受けて雰囲気や印象が悪くなり、

話しやすい環境作りがマイナスになってしまいます。

 

【非言語的スキル】
  1. 視線
  2. 表情
  3. ジェスチャー
  4. 声の質・量
  5. 席のとり方
  6. 言葉遣い
  7. 服装・身だしなみ

以上の7点をチェック!

これは「コーヒーカップ方式」のリレーション構築方法です。

 

グッドポイント★

どれからお話を伺えば?という開かれた質問」はGoodです。

「では、具体的にお話をお聞かせ下さい」でも、よりオープンに聞けます。

 

 

CL4 

そうですね。やっぱりすごく悩んでるんで、

異動・・・転勤のことですかね。

転勤については異動した方がいいのか、

しない方がいいのかっていうところは悩んでますね。

 

CC4

そうしましたらまず転勤のことについてお話を伺っていきたいと思います。 

転勤のことでとても悩んでいるとおっしゃってたんですけれども、

あの転勤を聞いてどう思われました? 

 

 

CL5 

はい、一応あの 本社へは統合なので仕事としては同じ仕事が出来るんですね。

だから、業務的にはそんな変更が無いかなってところと、

あとは転勤になるとちょっと遠いんですよね。

私は今、群馬に住んでいて群馬の工場に居るんですけど、

転勤になるとさいたま市の方へ異動になりますんで、

電車でも2時間弱くらいですかね。

車だともっとかかるでしょうし、距離的な問題も出てきますので

仕事的には続けてできるし、

今の仕事も嫌いとかではなくやりがいも感じていますし、

研修部門の方はちょっとどうなるのか分からないですけれども

そういう意味では続けて仕事ができる良さはあるんです。

まあちょっと転勤となると遠いので、やっぱり住んでるところとか、

通勤なんかも考えなくてはいけないなというのは悩んでますね。

 

CC5

まあ異動してもお仕事は続けられるかなって考えてらっしゃるんですね。 

 

言語表現は「マイクロ技法」 ※図解つき

KA

転勤についてどう思うか、せっかく聞いて、長い応答をしてくれていますので、

伝え返しや要約については、もう少し丁寧に応答したいですね。

最初の関係構築ですから、話をちゃんと聞いてもらえているのか、

きちんとかかわることができているのかは大切です。

具体的に言えば、「距離的に遠いことに不安を感じている気持ち」と

仕事のやりがいや続けることが出来る良さ」という感情への応答、

ここに寄り添ってあげた応答が出来れば

受容共感的理解という感情の反映は〇だと思います。

しかも最初の発言ですから重要な意味を持っている可能性もあります。

見立てるのは早いですが、大きなヒントかもしれませんので

頭の片隅に、通勤への不安・仕事を続けたい気持ちを

感じていることを入れておきましょう。

そして、「いいかえ」で、「本社への統合!」「群馬から埼玉へ!」

「電車で2時間!」「仕事が出来る良さはあるんですね!」という風に

正確に伝え返すとより効果的ですね!

こういった言語的なスキルで感情の反映をしながら、

○○さんが言いたかったことは○○ですねと要約していきましょう。 

 

【マイクロ技法の階層表】

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これはアイビー氏が提唱したマイクロ技法の階層表(自作)ですが、

かかわり行動とCLを観察する技法はコミュニケーションにも効果的です。

 

基本的傾聴の連鎖は面接・マネージメント、

ソーシャルワーク、診療等でも有効とされていますね。

 

なお、キャリアコンサルティング技能検定の評価区分に当てはめると、

「かかわり行動」と「クライエント観察技法」は基本的態度

「開かれた質問、閉ざされた質問」「はげまし 、言い換え、要約」

「感情の反映」「意味の反映」は関係構築力から問題把握力

繋げていけるような技法のイメージを持つ方が良いのかなと

個人的に解釈しています。

 

 

CL6 

そうですね、仕事の方はそのまま出来ると思いますんで。

 

CC6 

先ほど通勤なんかは問題なんですよねとおっしゃってたんですけれども

いくつか通勤の手段というのはありそうなんですか?

 

 

最初の傾聴は「開かれた質問」 

KA

15年以上同じ職場で頑張ってきたのですから、

どんな仕事をされてきたのか「開かれた質問」で掘り下げておきましょう。

通勤手段に焦点を当てると事実確認で終わってしまい話が膨らまない・・・

いわゆる具体的に展開して行かないことになります。

トランジションのポイントとなる仕事への思いを傾聴することで、

これからどうしていきたいのかが見立てやすくなります。

論述と一緒ですが、CLは相談したくて来ています。

初めに「開かれた質問」で冒頭に出てきた思いの部分や

表現を優先的に探るほうが効率的です。

「もう少し詳しくお聞かせ願えますか?」で、

CL役は試験で設定されている内容を出さざるを得なくなります。

黙ったら前の質問に戻ったり、要約を行ってリトライすればOK。

 

 

CL7

そうですね、今は車で通勤して30分くらいなんですけど、

さいたま市であれば車で2時間以上かかってしまうと思いますし、

電車を使うとなると駐車場借りたりですとか、

自宅からの移動時間プラス通勤ですよね。

会社自体は駅ビルなので近くまで行けば大丈夫だと思うんですけど。

通勤方法としてはその二つですかね。 

 

CC7 

そうなんですね、今、2時間とおっしゃってましたけど、

最近はね、2時間の通勤時間にはなるって言われてますので

その辺ご負担じゃなければ可能かとは思われますよね。

 

共感的理解 

KA

「2時間の通勤時間にはなる」根拠は何でしょう。

方策段階で客観的資料を持ち出すのはOKですが早すぎます。

そして、今まで30分の通勤時間だったものが2時間になるという

背景・状況を理解することを共感的理解」と言います。

がっかりなのか、悲しいのか、辛いのか・・・受け止めるのが受容です。

 

NGワード

KA

「可能かと思われますよね」誘導・指示的は絶対にNGです。

クライエントの感情を無視していると捉えられかねません。

重要なので厳しく言いますが、下手するとこの誘導・指示的

発言の時点で不合格になる可能性すらあります。

なぜなら、この言葉を聞いて、「距離的に不安って言ってるのに、

このCCさん気持ち分かってくれないかも」と私が感じたからです。

 

 

CL8 

そうですね、通勤2時間かかるとやっぱり帰ってくるのが

遅くなってしまうので介護の心配があって、

今は30分くらいですから何かあった時にすぐ戻ってこれますし、

病気で寝たきりとかではないんですけど介護的なことを考えると

遠距離になってしまうと朝も早く帰りも遅くなってしまうので・・・。

 

CC8 

そうなんですね。

介護のことを考えると通勤距離も含めてどうなるのかなってお気持ちですか?

 

 

CL9 

そうですね、時間的に看れなくなってしまったりとか、

通勤距離も今まで長くなかったので、ちょっと不安は不安ですかね。

仕事続けてくとなると毎日4時間かかるわけですからね。

少し、自分としても辛いです。 

 

CC9 

介護が出来ないことがつらいですか?それとも通勤距離がつらいですか?

 

 

CL10 

まあ通勤距離に関しては最悪近くに家を借りたりですとか出来ますよね。

そうすると、通勤の往復4時間はやっぱり嫌ですかね・・・

それはちょっと厳しいかなって思いますね。

4時間かかると両親の面倒も看れなくなるし・・・

同じくらい嫌というか心配ですね。

 

CC10 

通勤時間も4時間だと大変だし、

ご両親の介護のことも気になるから嫌だなと思いますよね。

たぶんそこでお仕事もやりたいけども通勤のこと、

ご両親の介護のことがあるので通勤時間なども考えて

ちょっと大変かなと考えてどうしようかなという風に感じたんですけれども

 

CL11 

そうですね、天秤にかけるとなかなか決めかねているってのはありますかね。

 

CC11 

ちなみにその転勤のお話があってお返事っていつくらいまでに、

期限などはありますか?

 

グッドポイント★

KA

シュロスバーグ氏の4S点検(リソース)の「サポート」ですね。

時間軸を確認する必要性に気付きを与え、主体的な意思決定を導きます。

 

 

CL12  

統合されることは決まってはいるのですけれども、

実際の実務的な以降は少し猶予期間もあるので、

3カ月後くらいにはもう異動も完了している感じですね。

 

CC12 

じゃあそれに合わせてお返事は求められている? 

 

 

CL13 

まだ異動の話は上司から聞いている段階なので、

明確にいつまでにというのは決めてないです。

 

CC13 

じゃあ、全体への通達はこれからということですかね。

 

考えさせる質問

KA

CC13のように我々キャリコンが先読みして勝手に判断するのではなく、

「では、具体的に(チャンクダウン)いつまでに返答したらいいのでしょう?」

という風に異動の話という塊をくずして細分化していくような、

クライエントの思考をサポートする質問が望ましいと思います。

 

チャンクダウン

問題に対して「森を見る/木を見る」双方を考慮することで

「具体的に?」と掘り下げて具体的な問題解決をしていく解決志向技法のこと。

クライエントはいつまでに決めればいいのか決めかねていますから、

考えさせて意思決定の支援をするのが我々の仕事です。

更に具体的展開力では、チャンクダウン・チャンクアップという

問題点を明確にするシステマティックな質問技法を理解していることも

アピールすると得点アップに繋がる可能性があるかもしれません。

 

 

CL14 

そうですね。

 

CC14 

そうするとつい最近上司からお話があって

どうしようかなってお困りになっている。

ちなみに先ほどからお仕事はそのまま続けたいというお考えで

群馬から埼玉に行くのも特にご本人一人だったら問題ないけども

介護のことになると考えることが多いという風に感じたんですけれども、

例えば介護の問題がある程度解決じゃないけれども

どうにかなればご自身としてお気持ちはどうですか?

 

 

CL15 

仕事自体はやっぱり働きたい、事務の仕事も好きですし

続けて行ければいいと思ってるんですよね。

長くやってきてますし、

逆に事務の仕事しか分からないというのもあるので・・・

ちょっと遠くても18年やってますから

同じような仕事が出来るのであればそちらの方が良いと思うんです。

そういった意味でも介護の心配がなくなって

通勤面がクリアーできれば何とかなりそうですし・・。

そうすると介護面がネックになってくると思いますよね。

 

CC15 

介護がクリアー出来ればお仕事も何とかなるかなていうお話頂いたんですけれども、介護はご両親が二人介護が必要なんですか。

 

 

CL16  

父も母も80になったんですけれども、介護認定受けているとか、

特別足が不自由とかはないんですけど・・・

ずっと一緒に住んでいて色々な面でお世話にもなってきているし、

私の方で病院に連れて行って薬をもらいに行ったりとかするんですけど、

そういうところはしなくてもいいのかなって思ったりもするんですよね。

 

CC16 

じゃあ、今までもそういう介護とか病院の付き添いなんかで

ご両親のお力添えになってらっしゃったんですね。

 

 

CL17 

そういう面では面倒を看てあげたいなとは思うんです。

 

CC17 

とてもお優しいんですね。

 

「見立て」のタイミング

KA

私の見立てではこの辺が重要ポイントですね。

この辺りで10分以上経過していのですが、

「自分として同じ仕事が出来るのはいいこと」と言ってくれている点、

ここまでの流れで仕事への前向きな姿勢や発言に気付いてほしいところです。

「中田さんとしては今の仕事を続けて行きたいということですか」等の

「閉ざされた質問」でクローズして、仕事を続けたい思いを固めておけば、

では、「ご両親の介護とライフプランの方向性をどうするか」という

非指示的に解決策に持っていく「見立て」が出来ますね。

 

具体的展開力

システマティックアプローチでいう構成的なカウンセリングステップ、

今、「関係構築、問題把握、目標共有、方策実行、コミットメント」を

してますよ~というメリハリを、試験官にアピールしましょう。

これが面談全体をコントロールしていることであり、

具体的な展開が出来る力を最後に示したことになるはずです。

 

 

CL18 

で、私一人っ子なんで凄く可愛がってもらって

大事にしてもらったんですね。

色々な迷惑もかけたし、私まだ独身なんですよ。

そういう意味ではまだ心配も掛けていますし、

ちょっとそういう負い目もあるのかなって思ってます。

 

CC18 

ご自身が出来る範囲でやれることをやりたいなというお気持ちが

とても強い方なんですね。

 

15分経過 

 

CL19 

そういうところはありますね。

 

CC19 

それは凄い良いことだと思うんですよね。

たぶんお仕事に関してもそういうお気持ちでやってこられたので、

異動しても自分がやらなくっちゃって

思っていることもあるんじゃないですかね。

 

 

CL20 

18年頑張って任された仕事をやってきましたし、

独身ですけど仕事自体は頑張ってやってきましたんで

責任は果たしたいです。

 

CC20 

そういう風に会社さんの方も思ってらっしゃると思うんですけど、

さきほどですねご両親が病院に行くときに付き添いをしたり

看病されたりしている時に会社の方はどうされてたんですか?

 

思考の拡大 

KA

このロープレ内容であれば、

一度くらいはまとまった要約をしてCLの反応も見ておきたいですね。

CLも頭の中で整理したいと思っているはずです。 

そして、第4の選択肢がないのか・・・「他には?」という

思考の拡大を図る質問に繋げていく必要もあるかと思います。

 

 

CL21 

家から結構近かったのと、事務仕事なので自分でスケジュール組んで

調整が出来るんですよね。

月末とか忙しい時は別ですけれども、

支店ですから融通もききますし、

中抜けで家に戻ったり前もって申告すれば休めましたので

心配を感じたことは無かったんですよね。

 

CC21 

会社側の方も中田さんがそういう状況だっていうのは、

お分かりになっているんですか。

 

 

CL22 

やはり長くやってますので上司もよく分かってますし、

独り身で他に面倒見る人が居ないってのも知ってますんで

配慮はしてくれてましたね。 

 

CC22 

今までは恵まれてやって来られたんですね。 

 

 

CL23 

そうですね職場はほんと良くしてくれて、

同僚のもみんな良い人ですし、

みんな顔見知りで仲良くやっているような職場なので。

 

CC23 

そういう状況がお分かりになっている職場というか上司や仲間が居て、

そのまま埼玉に異動になると思うんですけど。

そういう今後のご相談というのは出来そうですか?

 

 

問題把握をするために必要なこと 

KA

見立てや質問で問題把握するための深堀りが出来ていないので、

問題の核心に迫れていない気がしませんか? 

CLのどの課題に対して、キャリアコンサルタントとして、

どのように問題把握しているかが伝わってこないんですね。 

おそらく時間的に方策を絡めてきていますが、

ロープレの流れが構成的ではないないため、

展開的に飛んでしまっている印象を受けるわけです。

例えば、「まずは仕事を続けていくことを目標にして」とか、

「介護の環境整備をどうするか一緒に考えていくことで宜しいですか」

という風に、口に出して言わないと、メリハリというか、

問題や目標設定が全体的にボンヤリしてしまいます。

CLが本当にやりたいことを引出してアクションプランに繋げるなら

CLの口から実際に言わせて主体的に行動を起こさせることが必要になります。

 

 

CL24 

え~と、どういったことですか。 

 

CC24 

異動して仕事を続けるって前提でご両親がご高齢で何かあった時のために

介添えとか介護とかというお話がこれからも関わってくると思うんですよね。

その場合に例えば中抜けではないけれどもお休みに関してとか、

あとはそういう仕事の中でのフォローし合うとか、

そういう会社としてのお考えとか18年やってこられてるので

会社としては中田さんを辞めてもらうのは困ると思うんです。

逆に中田さんでお仕事これだから辞めるっていうことは

まだ考えていないようなので続けることを前提で考えた場合に会社の、

今って高齢化社会に進んでますから、

それなりに会社の方で社員に対しての支援制度みたいなのって

考えなきゃいけない時期、考えなきゃいけない時代なので

そういうのを確認するとか聞いてみて判断する材料になればなと

思ったんでご提案させて頂いたんですね。

 

焦らないこと

KA 

「どういったことですか」と返された時に、時間も少ないことで慌ててしまって

アクションプランに繋がりにくい提案になってしまっています。

CL25にもあるように会社の福利厚生について

確認する必要性に気付きを与えてもよいが、

会社が考えるべき問題、高齢化などに関連した社会問題は

ここで議論してもあまり意味がない気がします。

話も長くなってしまいますから、相手もあまり覚えていられません。

CLへのアドバイスではなく、考えさせる質問や方策の視点が大切です。

 

 

CL25 

まあ福利厚生的なこともですね、うちの会社は本社へ統合になりますんで、

そんなに規模の大きな会社ではないんですけど、

転勤してしまえば私自身が介護出来なくなってしまうというのが一つと、

確かにそれによって会社が何かしてくれるかって考えればるのであれば

今の職場であれば近くで介護に行けますけど・・・

会社の方でサービスみたいなのは無いと思うんですよね。

聞いたこともないですし、

会社としては何もしてくれ無いのではと思うんですよね。

 

CC25 

まあそういうのが聞いたことがないから無いと思われてますよね、

そしたら事務職をやってらっしゃれば

そういった人事とか聞くことって出来ませんかね?

 

 

CL26

そうですね、人事の部長が居るので書類、

人事制度みたいなのを見てみた方が良いんですかね。

 

CC26

そうですね、あともう一つ、それ以外で本社行かれると

中田さんと同じ立場の方がいらっしゃるとは思うんですよね。

両親の介護が必要で働いているとか、独身の方でというのもあるでしょうし、

もしくは独身でなくともご夫婦で、

両親の介護しなくてはならない方もいらっしゃると思うので

そういう自分が参考になるとか同じ立場にいる人がいるかも聞いてみて、

どんな風にやっているのかも一つ情報として聞けたら

選択肢も広がるかなって思ったりもするんですけどね。 

 

この後にCLから付き合っている人がいる発言がありました。

時間はかかったものの、次回の約束まで取り付けることは出来ていました。 

 

 

ピピピピピ・・・。

 

ここから、口頭試問です。

口頭試問

ここから口頭試問のロールプレイです。

 

 

試験官(以下SIKと表記)

キャリアコンサルタント(以下CCと表記)

敬天愛人(以下KA)

 

SIK1 

この相談者の相談したい問題点とは何でしたか。

 

CC1 

はい、相談者が相談したいこと、問題点は、まず転勤のことと、

ご両親の介護のこと、と後はご結婚を考えている方が居るということで

合わせての将来設計についてどうしたらいいかということでご相談にこられました。

 

KA

ここは主訴ですね、論述試験でいうと(1)に該当します。

私は冒頭でCLが言う主訴(初期設定)を要約して、

CLに必ず伝え返して下さいと教えます。

CLが何の相談に来たのか自己理解できるように要約して伝え返す意味と、

自分が覚えておいて最後の口頭試問できちんと言えるようにする意味があります。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.2と16、Ⅱのp.6を参照

 

 

SIK2

では、キャリアコンサルタントとして考える相談者の問題点は何ですか。

 

CC2

キャリアコンサルタントとして考える問題は、まず、そうですね、

先ほどのクライエントの問題点のところで述べたんですけれども

突然の転勤のお話、両親の介護、将来設計について3つのことを

考えなきゃいけないってことからとても混乱されていると思いました。

また、転勤、いつまで転勤の話をしたらいいのかとか

両親の介護のことについて会社が考える福利厚生について

まだ聞いていないということについて情報収集不足と感じました。

あとは最後に両親に転勤のことをお話ししていないっていうことで

ちょっとコミュニケーションが不足しているのかなと。

 

KA

ここは我々CCの見立て、問題把握力、論述試験(2)に該当します。

どうしてCLは相談に来たのか、何を一番不安に感じていて、

何を一番やりたいのか、いわゆる4S点検(リソース)

整理出来ない状態にあり、行動を起こせないことが問題です。

※答え方はキャリコン義塾テキストⅠのp.3と16、Ⅱのp.6を参照

 

 

SIK3

では、相談者とのリレーション、関係構築は出来たと思いますか。

 

CC3

はい、ほぼ出来たと思います。

その根拠は両親の介護について自分ができないことに対しての

自分の気持ちをおっしゃられたので、

言いづらいこと、えーと、初めての相談の時におっしゃって頂いたことは

関係構築が出来たのではないかと思っています。

 

KA

ここでは自分の関係構築力についての評価を客観的に分析します。

もちろん、出来たと言ってください、出来なくとも!(笑)

そして、自分との関係構築が出来ていく過程で、

CLがどのように変わったのか・・・変容させることができたかですね。

それを具体的な言葉を引用して答えます・・・何を言わせたかですね。

これを客観的に評価して、

俯瞰的に観れてまっせ!試験官」とアピールします。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.12と17、テキストⅡのp.12を参照

 

 

SIK4

悪かったところはどうですか。

 

CC4

悪かったところは・・・そうですね。

問題点が3つあったのでどれも大事に感じたので

一つのことに焦点を当ててあまり聞くことが出来なかったことです。

ただどうしても仕事に関しては、

中田さんにとって大事なことだと思ったのでそれを中心に聞きました。

ですので、その~、介護のことと、今後の将来設計については聞けなかったんで、

それを今後丁寧に聞いて行きたいと思います。

 

KA

どれも大事に感じたということは、

「問題把握力」に課題があるということです。

CLは同時に3つの課題があって動けない状態だから相談に来ています。

 

焦点を当ててあまり聞くことが出来なかったのは、感情を深堀する質問、

「問題の核心に迫るスキルが不足している」ためと考えられます。

その行動出来ない状況を整理し、評価して、コミットメントして

主体的なアクションを起こさせるのがキャリアコンサルティングです。

  

「中田さんにとって大事なことだと思ったので」は、

CCの解釈であり、思い込みの可能性もありますし、

結果的に問題の先読みをして解決志向に陥っているのがことが問題です。

 

これがCCが抱える本当の問題であり、評価して改善すべき

「傾向とクセ」です。

 

傾向というのは傾き・・・偏向・・・「偏り」とも言えます。

例えば仏教には、これは正しい、あれは間違っていると区分けせずに

「どんな行為も偏ったらダメ」という教えがあります。

 

そういった偏りを自己点検しないと、

どんどん違う方向に針がふれて行ってしまいます。

 

この偏りを客観的に評価・自己点検して、

自分の口から俯瞰的に言いましょう。

 

次回の面接試験ではこの傾向(クセ)があることを答えられると、

的を射て良いと思います。

 

もちろん、出来るだけ改善することが肝要です。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17、Ⅱのp.7を参照

 

 

1級試験で求められる指導スキル

ちなみに1級試験では、この「傾向とクセ」の概念を

一般化してから指摘・指導するスキルが求められると思ってます。

 

 

SIK5

では、悪かったところについてなんですけれども、

出来なかったところについて今後どのような勉強をしていきたいと思いますか。

 

CC5

出来なかったことに対して今後勉強して行きたいことは、

やはり介護のことと将来設計については、

中田自身はとても考えていることがあると思いますので、

そこを丁寧に聞いて行きたいというところと、

あとはこれに対して何か支援が出来ることがあるんじゃないか、

もしくはそれに対して何かしら戦略というか方法があるんじゃないか

というのを感じましたので、それを合わせて聞きながら

私自身も何か支援出来ることがないかを調べつつ支援して行きたいと思います。

 

KA

相談支援で出来なかったところ、CCが今後勉強すべき課題、

自己研鑽について聞かれているわけですが答えがズレてしまっていますね。 

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17、Ⅱのp.7を参照

 

 

SIK6

ではですね、次回の相談機会があったらどういった支援をしていきたいですか。

 

CC6

さきほど、あのー、急な転勤のお話があったので、

転勤に伴って介護、ご両親の介護をするにあたって

会社の福利厚生が無いかってことを聞いてくださいということを

お願いしたのが一つと、 もう一つは転勤をしなかった場合とした時の

状況についても聞いてくださいとお願いをしていて

近日中に聞けるということで、

その結果について次回お話が聞けるということでした。

そのお話を聞いた上で、再度その中田さんのお気持ちを確認し、

どういう風にやって行きたいか聞いた上で、

転勤・介護・将来設計についてもう一度どこからお話をしていくか

優先順位を決めていくか、

お話をした上でお話を進めて行きたいと思っています。

 

KA

口頭試問では、自分を客観的に評価できるかどうかが試されます。

もう少し簡潔に分かりやすい応答を心がけて要約して伝えないと、

良い印象を与えることができないと思います。

※キャリコン義塾テキストⅠのp.17、Ⅱのp.27を参照

 

 

SIK7

はい、お疲れ様でした。

 

CC7

ありがとうございました。 

 

 

おわりに

さて、

「【キャリアコンサルティング理論と実際】

第18回2級試験ロープレ口頭試問ケース4」は如何でしたか。

 

実際のロールプレイを基に、

キャリアカウンセリングのスキルをご紹介しました。

 

このロールプレイの逐語録は当然、ご本人了承のもと公開していますが、

この方は2回目の個別指導で、この逐語録の要点を繰り返し確認し、

再度ロールプレイを行ったところ、

劇的に「リレーション」が良くなりました。

 

下記に痛いところを指摘した内容がありますが、

素直に聞き入れて納得して自己理解して下さったこと、

私を信頼して真摯に取り組んで頂いた成果だと思います。

 

今までと違うやり方を実践する「矛盾」と、

違うやり方を受け入れる勇気の「葛藤」の先に、

自己一致という素晴らしいGIFTが待っています。 

 

この方には有難いことに継続的な指導のご依頼を頂いて、

すでに予約も複数回頂いておりますので、

自信を持って試験に臨める

合格レベルまで成長して頂けるように

お役に立てるように一生懸命、一緒に頑張らせて頂こうと思います。

 この方の今後の成長と試験が非常に楽しみになってきました。

これは指導する側の醍醐味です、とても幸せに感じます。

 

私が信じている言葉の一つに、 

学問は裏切らないという言葉があります。

 

学問を極める『王道』という近道はありませんが、

資格を取得する近道、『覇道』はあるのではと思います。

 

さて、一言でこのCC役の方の問題点をいうなれば、

先読み傾向があり、情報提供優先になっているところです。

 

一見、基本的態度が素晴らしいので傾聴も上手そうなのですが、

問題の核心を掴むためのリレーション(関係構築)スキルと

問題把握力、構成的な展開力も不十分に感じます。

 

自分の発言をうまくまとめられていないので、

話が間延びして伝わりづらい点も修正しないといけませんね。

 

問題の本質に迫るスキル
  1. 「他には?」と思考の拡大を図る質問
  2. 「重要なのは?」と思考の収斂(引き締め)を図る質問
  3. 「具体的には?」と塊をほぐす(チャンクダウン)質問

この3つを組み合わせることによって、

より本質に近づいていくでしょう。 

 

他にも、

関係優先で傾聴は得意(なつもり)だが問題把握が苦手

指示優先、関係優先どちらも苦手 

など「クセや傾向」が染みついている可能性があります。

実務で相談業務をしていることも影響しているのかもしれません。

 

こういったクセは、自分では理解できていない方も多いので

俯瞰的かつ客観的に分析して頂きながら指導しています。 

 

見えないものを見るスキル

それと、大切なことがもう一点・・・、

このCLがどうしたいのか意思決定が非常に曖昧だと思いませんか?

 

これはなぜかというとCLの一番の気持ち、やりたいこと、

いわゆる「真意」に辿り着けていないからです。

 

人は生まれながらに「制約」や「限界」を「思いこむ」ことで、

環境や阻害要因のせいにするのです、意識・無意識に関わらず・・・。

 

今回のCLには「本社へ転勤」「両親の介護」「将来の生活設計」

という環境要因や本人の理想を邪魔する阻害要因というものが存在します。

 

それを取り除いてあげなければCLが本当は何をしたいのか、

どうしたいのか・・・それを把握することは出来ないと考えます。

 

例えば、

「本社へ転勤しなくていいとしたら、貴方は何をしたいですか?」

「介護の心配がないとしたら、貴方が一番したいことは何ですか」と。

言語的に聴いて確認して自分の口で主体的に言わせてあげることです。

 

本人が悩んでいる「阻害要因」、「環境要因」という

見ているものを見えないように取り除くことで、

本人にすら見えないものが見えてきます。

 

多くの人はこのような目の前の環境要因に捕らわれ

本当にやりたいことの意思決定が出来ていないのですから。

 

今回のロールプレイでは正直、これが出来ていません。

これが、CLがどうしたいのかが見えない曖昧さだと私は感じます。

 

これではCLは元気になってくれませんし、モヤモヤしたままです。

 

正直、これらも含めて逐語録でないと見過ごす可能性も高いですね。

 

だから試験では録音しているのでしょう。

一見、良さそうなキャリアコンサルティングでも

実践的な理論や体系は出来ているのか見極める必要がある・・・と。

 

キャリアコンサルティング・カウンセリング方法は無限にあるので、

正しいか正しくないかではありませんが、

少なくとも私はこういった点に注意しながら、

カウンセリングステップを進めて合格しました。

 

今回はちょっと細かい専門的な話が多くなりましたが、

試験やコミュニケーションに必要なノウハウと

アドバイスを簡単にご説明しました。

 

たぶんキャリアコンサルティングを知らない方も、ああ~なるほど、

確かにそうかも!と感じた方もいるかもしれません。

 

そういう方は、とてもセンスあると思います( ゚Д゚)!!

 

マネージメントされている方々も一つでもスキルを覚えておくと、

部下の相談、人事面談や目標管理シート作成等で役立つと思います。

本当にやりたいことが出来れば仕事の成果やモチベーションは上がり、

長期的なキャリアパスが描けますから、段階的な目標も設定しやすいです。

 

相手の真意を引き出して心をスッキリさせることが出来れば、

非指示的に導くという高度なコミュニケーションが可能となります。

 

「そんなの難しいよ!」

「うちの会社ではそんなの無理!」

これも思い込みや環境要因の一つかもしれません、気を付けましょう。

 

こういうスキルを身に着けたい人事・採用担当者

管理者の方からの応募や研修依頼もお待ちしています。

 

あ、単純に、

聞き上手になりたい方には役立つので、

良いかもしれません!

 

それにしても文章に起こして逐語録としてまとめると面白いですね。

どこがどのように出来ていないのか、

物凄く分かりやすくて私自身も勉強になりました。  

 

こういったきめ細かい指導を受けてみたい方は下記の応募フォームへ!

お問い合わせお待ちしております!

もちろん、自分が本当はどうしたいのか分からない方、客観的に知りたい方、

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お忙しいところ、お読みいただきありがとうございました。

 

試験対策講座関連の過去記事はこちらです、

合わせてお読み頂けると大変嬉しいです。  

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