キャリコン試験対策講座▶独立8年😊1級技能士の個別レッスン

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【キャリアコンサルティング理論と実際】第18回キャリコン2級試験ロープレケース4前編

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はじめに

名もなきキャリアコンサルタントこと敬天愛人です。

 

タイトルにある【キャリアコンサルティング理論と実際】は、

木村周先生のこちらの書籍のタイトルです。

 

なぜタイトルに付けたかと申しますと、先日開講しました、

こちらの第19回キャリアコンサルティング技能検定2級試験対策講座、

www.careerlife.jp

この講座の中で、

前回、第18回実技試験ケース4のロールプレイを実施し、

逐語録からカウンセリング技法などの確認を行っているのですが、

www.careerlife.jp

これらのロープレ逐語録の内容確認と、

添削をするときに参考にしているからです。

 

もちろんこの本だけでなく、弊社のテキスト、

他の書籍や理論も参考にしますが、この本の内容を熟読し、

実技面接試験で応用して使いこなすことができれば、

かなり2級合格に近づけると私自身は思っています。

 

この辺は個人の主観もありますが、試験対策で話を聞くと

熟読されていない方がけっこう多いので少し気になったところです。

 

さて、キャリコン2級を受験される方は、

こういったロールプレイを徹底的に練習されると思います。

 

でも、皆さんは自分のロールプレイを録音して聞いたり、

試験対策講座の先生に指導を受けたりはしていても、

文章に起こして添削されたことはあまりないのではありませんか?

 

案外、同じことを何回も言っていたり、

マイクロ技法などの細かいカウンセリングスキルのチェック

システマティックアプローチのカウンセリングプロセス

きちんと踏んでいるかなどは、その場の相談支援や指導の会話だけで

確認しきれていないのではないかと思っています。

 

そんな皆様に、今回も仮想ではなく現実、

キャリア理論と実際のリアルなロールプレイをご覧頂いて、

試験やコミュニケーションに役立ててもらえたら幸いです。

 

添削をしながらロールプレイが見れる指導編となっております。

文字数が全体で15,000文字程度なので三回に分けて掲載します。

 

※ロープレ内容につきましては、試験と全く同条件の表示はできませんので、

基本情報等は変更しておりますが、キャリアコンサルティングスキルの

確認という視点であれば、それほど違和感はないかと思います。

 

 

CL役は中田さん、

CC役は・・・鈴木さん(仮名)、

指導・添削私でお送りします。

  

 

試験を受けない方でも相談を受けた時や

コミュニケーションなどに役立つスキルですから参考にして下さい。

 

では、行ってみましょ~う!!

 

 

相談事例

◆ケース4 中田さん 51歳

相談者(以下CLと表記)

キャリアコンサルタント鈴木さん(以下CCと表記)

敬天愛人(以下KAと表記)

 

 

CL1 

こんにちは。

 

CC1

本日担当させて頂くキャリアコンサルティングの鈴木と申します。

 

 

CL2 

中田と申します、よろしくお願いします。 

 

CC2

本日ご相談のお時間は20分となっております。

短いんですけれども一生懸命聞かせて頂いて、

考えていきたいと思います。

また、ここでお話して頂いたことは守秘義務として

外へ漏れることはございませんので安心してお話しください。

それでは、ご相談始めて行きたいと思います。 

今日はどうされましたか。 

 

ラポール形成(心の架け橋)は「冒頭」から

KA

厳密に言うとキャリアコンサルティングの○○よりも、

キャリアコンサルタントの○○の方が言葉としては正しい気がします。

キャリアコンサルタントは、

「キャリアコンサルティングを行う専門家」という意味です。

それと、守秘義務と時間の設定は必ず伝えましょう。

守秘義務は国家資格キャリアコンサルタントの倫理要綱にあります。

「我々キャリアコンサルタントには守秘義務が・・」の方がより適切です。 

時計の向きの変更についての了承も得ることを忘れずに。

 

【リレーション(関係構築)の基本「言語的スキル」】
  1. 受容
  2. 繰り返し
  3. 明確化(感情・意味の意識化)
  4. 支持
  5. 質問(閉ざされた質問・開かれた質問)

基本的態度が及第点の方は次に以上の5点をチェック! 

リレーション(関係構築)が出来たかどうかは口頭試問で99%聞かれますよ。

 

 

CL3 

私ですね、学校卒業しまして地元の煎餅製造会社に入社して、

5年間勤めて退職したんですけど今は医療機器製造の会社にいまして、

そこで事務研修部門に在籍してもう16年になります。

で、実は来年度から事務部門が本社へ統合されることになりまして、

通常自分も統合される本社の方に異動にはなるんですけど・・転勤ですね。

でも両親の介護の心配もあって、地元に残った方がいいのか、

本社への異動を受けた方がいいのか、あとは将来の生活設計ですね。

これらについて迷って相談に伺ったんですけど。

 

CC3 

そうなんですね。

じゃ突然えっと仕事の話と、異動の話、それに伴ってご両親の介護の問題、

あともう一つ将来設計についてお悩みがあるっていうことですが

まずその3つどれからお話を伺っていけばいいでしょうか。 

 

「非言語的スキル」座る前に確認すること&マイクロ技法

KA

椅子の向き、目線の方向等を弊社テキストで確認しましょう

マイクロ技法あるかかわり行動の「文化的に適合した視線の位置です。

一方で、相手の椅子を勝手に触る、向きを変えるのは絶対にNG!

試験官は試験で表情なども見るために、

あの配置にしている意味を忘れないで下さい。

普通に注意を受けて雰囲気や印象が悪くなり、

話しやすい環境作りがマイナスになってしまいます。

 

【非言語的スキル】
  1. 視線
  2. 表情
  3. ジェスチャー
  4. 声の質・量
  5. 席のとり方
  6. 言葉遣い
  7. 服装・身だしなみ

以上の7点をチェック!

これは「コーヒーカップ方式」のリレーション構築方法です。

 

グッドポイント★

どれからお話を伺えば?という開かれた質問」はGoodです。

「では、具体的にお話をお聞かせ下さい」でも、よりオープンに聞けます。

 

 

CL4 

そうですね。やっぱりすごく悩んでるんで、

異動・・・転勤のことですかね。

転勤については異動した方がいいのか、

しない方がいいのかっていうところは悩んでますね。

 

CC4

そうしましたらまず転勤のことについてお話を伺っていきたいと思います。 

転勤のことでとても悩んでいるとおっしゃってたんですけれども、

あの転勤を聞いてどう思われました? 

 

 

CL5 

はい、一応あの 本社へは統合なので仕事としては同じ仕事が出来るんですね。

だから、業務的にはそんな変更が無いかなってところと、

あとは転勤になるとちょっと遠いんですよね。

私は今、群馬に住んでいて群馬の工場に居るんですけど、

転勤になるとさいたま市の方へ異動になりますんで、

電車でも2時間弱くらいですかね。

車だともっとかかるでしょうし、距離的な問題も出てきますので

仕事的には続けてできるし、

今の仕事も嫌いとかではなくやりがいも感じていますし、

研修部門の方はちょっとどうなるのか分からないですけれども

そういう意味では続けて仕事ができる良さはあるんです。

まあちょっと転勤となると遠いので、やっぱり住んでるところとか、

通勤なんかも考えなくてはいけないなというのは悩んでますね。

 

CC5

まあ異動してもお仕事は続けられるかなって考えてらっしゃるんですね。 

 

言語表現は「マイクロ技法」 ※図解つき

KA

転勤についてどう思うか、せっかく聞いて、長い応答をしてくれていますので、

伝え返しや要約については、もう少し丁寧に応答したいですね。

最初の関係構築ですから、話をちゃんと聞いてもらえているのか、

きちんとかかわることができているのかは大切です。

具体的に言えば、「距離的に遠いことに不安を感じている気持ち」と

仕事のやりがいや続けることが出来る良さ」という感情への応答、

ここに寄り添ってあげた応答が出来れば

受容共感的理解という感情の反映は〇だと思います。

しかも最初の発言ですから重要な意味を持っている可能性もあります。

見立てるのは早いですが、大きなヒントかもしれませんので

頭の片隅に、通勤への不安・仕事を続けたい気持ちを

感じていることを入れておきましょう。

そして、「いいかえ」で、「本社への統合!」「群馬から埼玉へ!」

「電車で2時間!」「仕事が出来る良さはあるんですね!」という風に

正確に伝え返すとより効果的ですね!

こういった言語的なスキルで感情の反映をしながら、

○○さんが言いたかったことは○○ですねと要約していきましょう。 

 

【マイクロ技法の階層表】

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これはアイビー氏が提唱したマイクロ技法の階層表(自作)ですが、

かかわり行動とCLを観察する技法はコミュニケーションにも効果的です。

 

基本的傾聴の連鎖は面接・マネージメント、

ソーシャルワーク、診療等でも有効とされていますね。

 

なお、キャリアコンサルティング技能検定の評価区分に当てはめると、

「かかわり行動」と「クライエント観察技法」は基本的態度

「開かれた質問、閉ざされた質問」「はげまし 、言い換え、要約」

「感情の反映」「意味の反映」は関係構築力から問題把握力

繋げていけるような技法のイメージを持つ方が良いのかなと

個人的に解釈しています。

 

 

CL6 

そうですね、仕事の方はそのまま出来ると思いますんで。

 

CC6 

先ほど通勤なんかは問題なんですよねとおっしゃってたんですけれども

いくつか通勤の手段というのはありそうなんですか?

 

 

最初の傾聴は「開かれた質問」 

KA

15年以上同じ職場で頑張ってきたのですから、

どんな仕事をされてきたのか「開かれた質問」で掘り下げておきましょう。

通勤手段に焦点を当てると事実確認で終わってしまい話が膨らまない・・・

いわゆる具体的に展開して行かないことになります。

トランジションのポイントとなる仕事への思いを傾聴することで、

これからどうしていきたいのかが見立てやすくなります。

論述と一緒ですが、CLは相談したくて来ています。

初めに「開かれた質問」で冒頭に出てきた思いの部分や

表現を優先的に探るほうが効率的です。

「もう少し詳しくお聞かせ願えますか?」で、

CL役は試験で設定されている内容を出さざるを得なくなります。

黙ったら前の質問に戻ったり、要約を行ってリトライすればOK。

 

 

CL7

そうですね、今は車で通勤して30分くらいなんですけど、

さいたま市であれば車で2時間以上かかってしまうと思いますし、

電車を使うとなると駐車場借りたりですとか、

自宅からの移動時間プラス通勤ですよね。

会社自体は駅ビルなので近くまで行けば大丈夫だと思うんですけど。

通勤方法としてはその二つですかね。 

 

CC7 

そうなんですね、今、2時間とおっしゃってましたけど、

最近はね、2時間の通勤時間にはなるって言われてますので

その辺ご負担じゃなければ可能かとは思われますよね。

 

共感的理解 

KA

「2時間の通勤時間にはなる」根拠は何でしょう。

方策段階で客観的資料を持ち出すのはOKですが早すぎます。

そして、今まで30分の通勤時間だったものが2時間になるという

背景・状況を理解することを共感的理解」と言います。

がっかりなのか、悲しいのか、辛いのか・・・受け止めるのが受容です。

 

NGワード

KA

「可能かと思われますよね」誘導・指示的は絶対にNGです。

クライエントの感情を無視していると捉えられかねません。

重要なので厳しく言いますが、下手するとこの誘導・指示的

発言の時点で不合格になる可能性すらあります。

なぜなら、この言葉を聞いて、「距離的に不安って言ってるのに、

このCCさん気持ち分かってくれないかも」と私が感じたからです。

 

後編へ続きます。 

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