口頭試問追加しました
皆さんお元気ですか、名もなきキャリコンこと敬天愛人です。
国家資格キャリアコンサルティング技能士2級検定もひと段落しましたね。
実技試験、いかがでしたでしょうか?
力を出し切れた人、合格の手ごたえを感じている人いない人、失敗して後悔している人。
色々な感想があるかとは思いますが、参考にして頂ければと思い、口頭試問を追加した記事を更新しました。
次回受験される方もいるかもしれませんので、宜しければ参考にして下さい。
~仮想ロープレ逐語録編~
◆ケース3
田中さん 43歳 相談者(以下CLと表記)
キャリアコンサルタント(以下CCと表記)
CL16 うーん、そうですね。
そうなったら理想かもしれませんし、すぐに独立するわけにもいきませんからね。
CC16 では、田中さんがスタイリストに専念するためにはどうしたらいいと思いますか。
CL17 えーと、ちょっと思いつかないです。どうしたらいいんだろう。
CC17 今後の方向性についてどなたかに相談しましたか。
CL18 ああ本部長にしてみましたよ。
親身になって聞いてくれた反面、期待されているんだし、まずはやってみろと言われました。
CC18 そうなんですね。本部長に今後の方向性を理解して頂くにはどうしたらいいと思いますか。
CL19 どうすればいいんだろう。今回の異動は本部長の指示って話だからな~。正直厳しいと思いますよ。
CC19 本部長に理解してもらうのは厳しい・・・では、前任の異動された店長さんには相談できませんか。
CL20 前任の店長なら・・・相談できるかも(沈黙10秒)
CC20 そうですか。一度今後の方向性について前任の店長さんに相談してみてはいかがでしょうか。
CL21 彼とはほぼ同期だし、本部長に意見を言える人なので良いかもしれませんね。
CC21 田中さんは売上管理やマネジメントの話もされていましたが、今の職場でスタイリストとしてずっと働いていきたいのですよね。
CL22 はい、できればそうしたいと思います。
CC22 スタイリストに専念した働き方を目指す・・・前任の店長さんに相談したら少しは変わりそうですか。
CL23 そうですね、彼はスタイリストとしても優秀で管理能力も高かったんです。だからエリアマネージャーに昇格して異動したんです。
CC23 そうですか。エリアマネージャーとしての立場ならちがう選択肢を探してくれるかもしれませんね。
CL24 確かにそうですよね。うちの会社は150人くらい社員が居るわけだし、店長をやりたい人間や管理向きの人材を知っているかもしれません。やはり僕はスタイリストに専念して働いていきたいのでエリアマネージャーに相談してみます。
CC24 うまく話が出来そうですか。
CL25 まあ・・・本部長はあんまり良い気はしないかもしれませんね。
エリアマネージャーを介してるわけですし、本部長が決めたらしい人事ですから。
CC25 本部長があまり良い気はしないのではと思うのですね。では本部長の気分を良くさせるためにはどうしたらいいと思いますか。
CL26 うーん、どうすればいいのか。
CC26 田中さんはどうしたいと考えていましたか。
CL27 ああ、そうですね。
スタイリストに専念する働き方をエリアマネージャーに相談しようと思っていました。
CC27 本部長は会社を支えてきた苦労人で優しさもある人ですよね。
田中さんがスタイリストに専念して働きたいという気持ちをエリアマネージャー交えて相談してみてはいかがでしょうか。
CL28 そうですね・・・、今までもこういう話はあったろうし、人事異動で揉めて辞めたって話もあまり聞かないので大丈夫な気がします。
エリアマネージャー同席なら本部長の顔も潰さなくて済みますよね。
CC28 そうですか、では早速相談の予定を調整してみて下さい。
CL29 はい、今日はありがとうございました。
CC29 ありがとうございました。
ここから口頭試問に入ります。
SIK:試験官
CC:キャリアコンサルタント
SIK1 ●●さん、お疲れさまでした。
いくつか質問していきますのでお答えください。
CC1 はい、よろしくお願い致します。
SIK2 この相談者の相談したい問題点は何ですか。
CC2 はい、この相談者の相談したい問題点ですね。
相談者は長く美容師として働いていて3か月くらい前に店長代理も任され兼務していましたが、本部からの要望が厳しく、マネジメントは想像してた以上に大変だとプレッシャーを感じています。
自分が店長になるのは難しいと感じており、独立も考えているが、今後の方向性に困って相談に来たのだと思います。
SIK3 そうですか、ではキャリアコンサルタントとして相談者の問題点をどう考えますか。
CC3 キャリアコンサルタントとして考える問題点ですね。
相談者は店舗運営を任されたことが転機になり、売上の管理やマネジメントといった環境要因にとらわれていて、理想とした展開である「スタイリストに専念した働き方」について考えられていなかったことが相談者の問題点です。
SIK4 そうですか。では最後に今のロールプレイで良かった点、悪かった点を言ってください。
CC4 良かった点、悪かった点ですね。
良かった点は、問いかけに対する沈黙を待ってから、丁寧に応答できた点です。
相談者の顔色や表情に焦点を当てた傾聴が後半のリレーションに繋がりました。
ですから、相談者のスタイリストに専念した働き方をしたいという本当の気持ちに気付けたのではないかと思います。
悪かった点は、本部長とエリアマネージャーに相談をするという方策になりましたが、もう少し売上やマネジメントについての問いかけをして相談者に考えてもらう時間があっても良かったと思います。
彼のキャリアアンカーを想定したことで答えを急いでしまったのかなと反省しています。 今後は相談者に問題と向き合えるような時間も取っていきたいです。
SIK5 相談者のキャリアアンカーについて想定したということですが、どのように考えていましたか。
CC5 はい、キャリアアンカーについてどのように想定したかですね。
相談中の会話でさらに専門能力を伸ばしたいという点、マネジメントを避けて独立に対してこだわりがない点を考慮してキャリアアンカーを想定してしまいました。
キャリアアンカーによって職業が決まるわけではないですし、適切な診断をしていないにも関わらず、相談に影響するような想定をしてしまったことに反省しています。
SIK6 そうですか、本日はお疲れさまでした。
CC6 はい、本日はありがとうございました。